今、新型コロナウィルスによる外出自粛の影響で、以前よりも自宅でお酒を楽しむ人が増えている。それでは、お酒を覚えたばかりのaround20のお酒事情はどのように変化しているのか。
今回、SHIBUYA109エンタテイメントはaround20(20歳前後)男女を対象に、「お酒や飲み会」に関する調査を実施した。
女子は同性でサシ飲み、男子は同性でグループ飲みと一人飲み
まずaround20がお酒を飲むシーン※図1について聞いてみたところ、最も多いのは「友人との飲み会(47.3%)」、次いで「自宅で一人で(28.5%)」「自宅で家族と(24.5%)」という結果となり、男女で比較すると女子は「女子会(37.3%)」、男子は「自宅で一人で(32.7%)」や「仕事・学校終わり(25.3%)」が特徴的であることが分かった。
※図1 Q.あなたがお酒を飲む際のシーンを教えてください。(複数回答)
WEB調査 N=319(20~24歳男女 男性:150/女性:169)
一緒にお酒を飲むことが多い人※図2については、最も多い回答は「同性の友人(53.0%)」、次いで「ひとり(37.6%)」、「男女グループ(26.6%)」という結果となった。男女別に見てみると、女子は「同性の友人(56.8%)」や「家族(27.8%)」男子は「ひとり(46.7%)」の数値が特徴的だ。
※図2 Q.あなたは誰とお酒を飲むことが多いですか。
WEB調査 N=319 (20~24歳男女 男性:150/女性:169)
※図3 Q.あなたが誰かとお酒を飲む際の大体の人数を教えてください。(単一回答)
WEB調査 N=276 (20~24歳男女 男性:122/女性:154)
またお酒を飲む席での人数※図3については、女子は「2名(33.8%)」、男子は「4名(32.8%)」が最も多い結果となった。ここから、女子は同性同士少人数で飲み、男子は同性同士で飲む際は大人数でわいわい飲みつつ、自宅では一人でリラックスした時間を楽しんだりと、男女でお酒の楽しみ方が異なることが分かる。
ひとりで飲むシーンについてグループインタビューで聞いてみたところ、自宅で動画や映画を見ながらゆっくり時間を過ごすときにお酒を飲むという声が多くあった。
家飲みは1か月に1回、外飲みは2~3か月に1回程度。外飲みはフードとお酒の充実度を重視
ここからは、「家飲み(自宅での飲酒)」「外飲み(お店・野外での飲酒)」、お酒を飲む場所による意識や実態を解説する。
飲酒の頻度※図4について聞いてみたところ、「家飲み・外飲みはしない」が最も多いが、「家飲み」は「1ヶ月に2~3回程度(15.0%)」、「外飲み」は「2~3ヶ月に1回程度(17.5%)」、場所によらず飲酒の頻度が少ないことが分かった。
※図4 Q.あなたの飲み会の頻度を教えてください。(単数回答)
WEB調査 N=400(20~24歳 男女各200)
※図5 Q.あなたが月々お酒を飲むために使う大体の金額を教えてください。(単一回答)
※新型コロナウイルスによる外出自粛の影響を除いてお答えください。
月々のお酒を飲むために使う金額※図5について聞いてみたところ、「家飲み」は「~3,000円未満(78.5%)」が最も多く、「外飲み」は「3,000円~5,000円未満(36.7%)」という結果となった。
※図6 Q.あなたが家飲みのために購入するお酒の重視点を教えてください。(複数回答)
WEB調査 N=283(20~24歳男女 男性:137/女性:146)
また「家飲み」のために購入するお酒を選ぶ際の重視点※図6について聞いてみたところ、最も多いのは「味(63.6%)」次いで「価格(51.6%)」「アルコール度数(37.8%)」という結果となりました。女子は「限定品・期間限定品(21.9%)」「カロリー(14.4%)」、男子は「ブランド・メーカー(28.5%)」の数値が全体と比較して高い傾向にある。
「アルコール度数」について、グループインタビューでは「自宅で友人を招いて飲むときは、長くゆっくり飲みたいので、アルコール度数が低いものを選ぶ」「一人で飲み、酔っぱらいたい時はアルコール度数が高いものを選ぶ」という声が聞かれており、時と場合に合わせて、アルコール度数を意識し変えていることが分かる。
※図7 Q.あなたが外飲みのために選ぶお店の重視点を教えてください。(複数回答)
WEB調査 N=283(20~24歳男女 男性:137/女性:146)
また、「外飲み」の際に選ぶお店の重視点※図7については、第1位「価格が安い(62.6%)」、第2位「フードが充実している(40.8%)」、第3位「お酒の種類が充実している(36.7%)」という結果となり、女子は「アクセスしやすい(40.4%)」、男子は「大人数で楽しめる座席がある(23.2%)」の数値が特徴的だ。
グループインタビューでは「お酒の種類」について「そのお店にしかないお酒があれば頼みたくなる」「大人数で行く場合、人それぞれ飲みたいお酒が違うのでなるべく種類が多いお店を選ぶ」という声が多く聞かれた。
「オンライン飲み」は少人数で仲の良い友人と。限りなく“オフ”に近い自分で参加
自粛期間中にトレンドとなった「オンライン飲み」についての実態は、どのようなものだったのか。外出自粛期間中のオンライン飲み会の頻度※図8について聞いてみたところ、「オンライン飲み会はしていない」が45.1%、「1か月に1回程度」と回答した人が14.7%という結果となり、開催した人でも月に1回程度の開催が最多という結果となった。
※図8 Q.あなたの自粛期間中のオンライン飲み会の頻度を教えてください。(単数回答)
WEB調査 N=400(20~24歳 男女各200)
※図9 Q.あなたの外出自粛期間明けの飲酒に関して最も当てまるものをお答えください。(単数回答)
WEB調査 N=319(20~24歳男女 男性:150/女性:169)
グループインタビューで聞いてみたところ、オンライン飲み会の相手は特に仲の良い友人と2~3人など特定かつ少人数で開催している人が多く、「気心が知れていて、用事がなくても誘いやすい友達とだけオンライン飲み会をした」「オンラインだと話すタイミングが被らないように気を使ったりするので、気を使わないでいられる友達でないとためらいがある」という声が聞かれた。
また、本当に仲の良い友達としか開催されないオンライン飲み会ということもあり、女子はすっぴんに眼鏡、部屋着でリップだけつける等「オフの自分」で参加が基本のスタイルのようだ。
今後の飲酒スタイル※図9についても「お店で飲みたい(54.2 %)」が最も多く、「自宅でオンラインで飲みたい」については7.2%となり、グループインタビューでも「オンライン飲みはオフライン飲みの代わりにやっているので、お店で飲めるようになるのであればそちらに戻りたい」「自宅だと美味しいおつまみが食べられないからお店に行きたい」と、あくまでもまだ非日常の飲み方であることが分かる。
今後お店で飲む際には「窓があり、換気がされているお店」や「●分に1回アルコール除菌をしている等のお知らせが掲示されているお店」等、店舗の「衛生管理」も更に重視するという声が多く聞かれた。
アンケート調査概要
WEB調査
調査期間:2020年6月
対象者条件:20~24歳 男女 大学生
有効回答数:N=400(男女各200)
SHIBUYA109 lab.による定性調査
調査期間:2020年6月
対象者条件:お酒を飲む大学生
人数:各グループ5名×3グループ
※その他過去定性調査をもとに考察
調査実施・分析:SHIBUYA109 lab.(運営:株式会社SHIBUYA109エンタテイメント)
構成/ino.