小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

想像以上に品質基準は厳格だった!米国に学ぶサプリメントの賢い選び方

2020.11.08

世界的に人々の健康意識が高まる中、サプリメント摂取は一つの健康維持のための手段となる。そのサプリメント、日本よりかなり進んでいるといわれる米国ではどのように利用されているのか。サプリメントとの付き合い方をアップデートするためのトピックスを紹介する。

サプリメント市場に変化

新型コロナ感染拡大を受け、サプリメント市場には変化があった。

総務省統計局による2020年3月分の「家計調査」によれば、サプリメント剤型を中心とする健康食品の支出は、実質5.6%増となり、世帯類型別では、勤労者世帯は12.1%増(対前年同月名目増減率)と大きく伸びた。

ある化粧品・健康食品メーカーが、今年4月の通信販売におけるサプリメントの売り上げ動向を新型コロナまん延する前の、前年同時期と比較したところ、ビタミン、ミネラルのサプリメントや、免疫への働きが注目されているサプリメントなどの売り上げが上がったという。

また、大塚製薬の米国発のサプリメント・ブランド「ネイチャーメイド」について聞いてみると、春以降、需要が増えた製品は日本と米国それぞれで下記となったという。

日本:ビタミンC、ビタミンD、亜鉛、マルチビタミン&ミネラル、マルチビタミン
米国:ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、亜鉛、マルチビタミン

この消費者の動きを受け、米国では先日、新製品としてビタミンC、亜鉛、7つのビタミンBを水で溶かして飲むことができるスティックパックの粉末「IMMUNEMAX」を発売したという。

日米共通しているのは、人が生きていく中で必要不可欠なビタミン・ミネラルといった基礎栄養素が増加したという点。大塚製薬の担当者によると、日米ともにコロナ禍において、日々の体調管理にはバランスの良い食生活が重要であることが再認識されており、中でも十分に摂取できていないビタミン・ミネラルをプラスしたいという意向がうかがえるという。

“サプリメント大国”米国でサプリメントはどんな位置づけ?

コロナ禍で、注目される健康管理のためのサプリメント。サプリメントは日本人にとっては足りない成分を補い、健康管理に役立てるという位置づけである。この機会により積極的な「リスク管理」としてサプリメントとの付き合い方をアップデートしたい人に向け、サプリメント大国・米国の様相を探ってみた。

米国で「ネイチャーメイド」を製造するファーマバイト社の品質管理責任者であるMartin Dennison(マーティン・デニソン)氏にインタビューを行った。

【取材協力】

Martin Dennison(マーティン・デニソン)氏
ファーマバイト社の品質管理責任者
英国出身、南カリフォルニア在住。22年以上、製薬・サプリメント・コスメや医療機器業界に携わる。現在、ファーマバイト社で規定や品質管理を含む様々な役割を担っている。

――米国では、サプリメントはどのような位置付けなのですか?

「アメリカの成人(18歳以上)の約8割(75%)がサプリメントを習慣的に使用しており、サプリメントは、アメリカにおいて、栄養摂取のルーティンの重要な役割を担っています。サプリメントのボトルをキッチンに保管し、朝食時に摂取して1日を始める準備をする方々もいますし、夕食を食べた後に摂取する生活者もいます。

多くのサプリメントは一日中いつでも摂取できるので、個々のライフスタイルやルーティンなど好みに合わせて摂取されています。私は個人的に自分の仕事机に置き、水分補給をする際に忘れず摂っています」

コロナでサプリメントの選ばれ方はどう変わったか?

――米国では、新型コロナ感染拡大を受け、サプリメントの選ばれ方の傾向はどのように変化しましたか?

「2020年のコロナウイルスのパンデミックは、多くの人の健康とライフスタイルに大きな変化をもたらしました。サプリメントに関して、日々の健康維持のため、これまで習慣的に摂取していたサプリメントに加えて、別の成分のサプリメントを摂取するように変化しています。従来よりも使用が増えている成分としては、マルチビタミン、ビタミンC、ビタミンD、亜鉛といった日々の体調管理には必要不可欠な基礎栄養が挙げられます」

とんでもなく厳格な米国のサプリメント品質基準「cGMP」

ファーマバイト社の「ネイチャーメイド」製造工場

――米国のサプリメント品質基準「cGMP」は日本と比べて非常に厳格だそうですね。

「cGMP(current Good Manufacturing Practices)は、製造所における製造管理、品質管理の基準のことで、原材料の入荷から製造、最終製品の出荷にいたるすべての過程において、製品が『安全』に作られ『一定の品質』が保たれるよう定められています。アメリカではサプリメント用のcGMPは医薬品のGMP基準をベースに適応されています」

ファーマバイト社の「ネイチャーメイド」製造工場

「FDAのcGMPに加えて、ネイチャーメイドを製造しているファーマバイト社ではファーマバイトGMPという独自の基準も設け、全工程における点検・検査、完成品の最終段階での検品を徹底しています。

ネイチャーメイドは高い品質基準のcGMP基準をクリアした工場で製造しております。高い品質へのこだわりに加えて、日本のネイチャーメイドはファーマバイト社と大塚製薬が共同開発し、日本人に合わせた製品設計を行っています

ファーマバイト社の「ネイチャーメイド」品質検査

ファーマバイト社の「ネイチャーメイド」品質検査

米国では医療費が高いため、日頃から病気になる前に自分の健康は自分で管理するというセルフメディケーションの考え方が広く浸透しています。多くの生活者は調剤薬局やドラッグストアでビタミンやミネラルなどのサプリメントを購入する傾向があり、薬剤師が一番最初に生活者と接点を持つプロフェッショナルです。ネイチャーメイドは、その薬剤師が20年以上にわたって推奨するNo.1*のブランドとなっています」

*2020 U.S. News & World Report – Pharmacy Times Survey

サプリメントを選ぶときのポイント

――サプリメントの選び方を教えてください。

「サプリメントは一時的ではなく、習慣的に摂取するものですので、品質においては、高い品質基準をクリアしているサプリメントをおすすめします。どのような認証を取得している工場で生産しているかなど、企業によっては公表しているため、調べてみるのもよいでしょう。

また、成分においては、まず『ベースサプリメント』を。ベースサプリメントとは、普段の食事では補い切れない栄養素を補完する基礎のサプリメントのことです。身体の中では様々なビタミン、ミネラルがお互いに協力しながら働いています。どれか一つでも欠ければ正常に働くことが難しくなるため、バランスのよい食事を心がけるとともに、日常生活で不足しがちなビタミンやミネラルを複数含んだベースサプリメントで健康の土台をつくりましょう。

そしてベースサプリメントに加えて、『個別サプリメント』も取り入れるとよいでしょう。日本では食事の欧米化により動物性食品の量が増加していてかつて主に野菜から摂取していた栄養素の量は減少していると聞いています。また、ライフスタイルとともに食生活や嗜好も多様化し、各栄養素の摂取量と消費量のバランス状態は人それぞれ異なっています。そのため、個別サプリメントで自分に合ったビタミン、ミネラル等を補うことをおすすめします」

自分に合ったサプリメント選びのツール

個別サプリメントを選ぶ際、今、自分に必要な成分は何なのかというのは、なかなか判断がむずかしいものだ。そこで一つのヒントとしてツールを使うこともできる。日本ではこんなツールがある。ぜひ試してみよう。

●「サプリメントチェック

大塚製薬による、日々の食事内容の記録から足りない栄養素を算出するサービス。無料で利用できる。日々の食事内容を写真も含めて記録すると、自動生成される「食事レポート」で食事解析結果が見られる。日々の食事において個々の不足している栄養素を把握することができる。

●「食の栄養バランスチェック

明治の公式サイト上では、「食の栄養バランスチェック」の診断ができる。朝食、昼食、夕食、間食・おやつでその日一日食べたものを選んでいくと、診断結果が表示される。もっと摂ったほうが良い栄養素などが分かる。

●「VitaNote

株式会社ユカシカドによるアプリ「VitaNote」は、自宅で完結でき、栄養検査で自分にあったサプリを選ぶことができる。管理栄養士のチャットによるアドバイスやサプリのオーダーメイドや栄養改善食品の購入もできる。

今年は、自分の健康管理をレベルアップできるきっかけ、チャンスとなった年。今回紹介したトピックスをヒントに、サプリメントとの付き合い方をアップデートするのもいいかもしれない。

取材・文/石原亜香利

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年4月16日(火) 発売

DIME最新号は「名探偵コナン」特集!進化を続ける人気作品の魅力、制作の舞台裏まで徹底取材!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。