コロナ禍で、半調理製品を賢く利用するなどの「新しい料理様式」が広がっていることが日本ハムの調査で分かった。そこで半調理製品をうまく活用している主婦に料理術を聞いた。最後には、各社の新製品もチェックしておこう。
コロナ禍で「半調理製品」などへの価値観が変化
日本ハム株式会社が2020年9月26日~9月27日に全国の20代~60代の有職女性、主家事担当者に対して実施した「料理・食事意識調査」の結果では、「料理・食事の支度」が主要な家事の中で「負担が増えたと感じる」と答えたのが47.1%とトップとなった。
そのような中、手料理意識の変化や「半調理製品」を賢く活用する 「新しい手料理様式」が広がっていることが明らかになった。ここでの「半調理製品」とは、「味付けなどが済んでいる、あるいは、味付け調味料が付いており、あとは切った野菜などを加えて加熱するだけで食べられる商品」のことを指す。
「手料理の基準」について尋ねたところ、およそ5人に1人が「納豆をかき混ぜてご飯にのせる(18.3%)」、「お店で購入してきたお惣菜・食材などをお皿に盛りつけて、薬味(ネギ・大葉など)などを加える(18.3%)」が手料理であると回答した。
コロナ禍を経た現在、「半調理製品」についての考えや気持ちについては、簡便といった従来の魅力に加え、「自分ではなかなか作れないものや味が作れる(87.4%)」や「毎日の食事に変化をつけることが出来る(79.9%)」など、家庭の食事をよりバリエーション豊かにするものであり、「食事をもっと楽しくすることが出来る(62.0%)」製品として捉えられていることも分かった。
アレンジが上手い主婦が伝授!半調理製品をうまく使うコツ
ブログ「I☆My Cooking」で、半調理製品をはじめとした、“肩の力を抜いて楽しんで作れる簡単料理”の記録を行う主婦のsnowさんに、半調理製品をうまく使って料理をするコツを伝授してもらった。
「冷凍食品やインスタント食品を利用して、下ごしらえを省き、時短と節約を兼ねつつ手抜きに見えないアレンジを施しています」
1.冷凍エビフライ
すでに調理済の冷凍エビフライをフライパンに入れ、めんつゆ、水、砂糖を加えてひと煮立ちし、溶き卵を加えて白米に乗せ、エビフライ丼に。
2.焼くだけのハンバーグ その1
焼くだけのハンバーグをフライパンで焼き、仕上げにとろけるチーズを乗せて蒸らします。そして白米に目玉焼きと刻み野菜を添えて器に盛り、ロコモコ風に。
3.焼くだけのハンバーグ その2
耐熱皿に焼くだけのハンバーグを乗せ、軽くラップをかけて少し火が通る程度に電子レンジ加熱して一度取り出します。そしてトマトケチャップと中濃ソースを半々で合わせた調味料をハンバーグにかぶる程度かけて、軽くラップをし電子レンジで加熱。付け合わせを添えて盛り付け、煮込みハンバーグ風に。
4.封を切って鍋に入れるだけのシーフードミックス
油をしいたフライパンにざく切り野菜、シーフードミックスを入れて炒め、中華だし、水、オイスターソース、水溶き片栗粉を加えて餡を作る、お好みで白米や焼いた麺に乗せて、餡かけ丼や餡かけ焼きそばに。
5.封を切って鍋に入れるだけのシーフードミックス
鍋にシーフードミックス、細かく刻んだ野菜、トマトジュース、トマトケチャップ、コンソメをお好みで加えて沸騰させ、弱火でコトコト温め、塩コショウやタバスコで味を整え、シーフードミネストローネ風スープに。
6.レトルトカレー
春巻きの皮にレトルトカレーを塗り、チーズを加えてスティック状に巻く。油をしいたフライパンで表面を転がしながら焼き、カレー春巻きに。
7.焼くだけの餃子 その1
焼くだけの餃子を耐熱皿に乗せ、軽くラップをして加熱し、粗熱を冷ます。冷めたら餃子を刻み、春巻きの皮に巻き、油を引いたフライパンで表面を焼けば、餃子アレンジ春巻きの完成。
8.焼くだけの餃子 その2
鍋に焼くだけの餃子、刻み白菜、水、中華だしを加え、沸騰させる。溶き卵と水溶き片栗粉を加えてとろみがつく程度に加熱。薬味を加えて簡単水餃子スープに。
どれも半調理製品をうまく活用して、アレンジする方法だ。ぜひトライしてみよう。
注目の半調理製品5選
ロングセラーのものから、最近発売されたものまで、注目の半調理製品を紹介する。ぜひ活用してみよう。
中華のシェフならではの技を再現した、下ごしらえ済みの具やソースをチルドでパック。玉ねぎやピーマンなど、野菜を一つ加えるだけで、たった約9分でプロの味の中華料理が完成する。今年で発売27年目を迎えるロングセラー商品だ。中華の味に自信がない場合でもこれなら美味しく作れそうだ。
冷凍どんぶりの具の中でも人気の「すき家丼の具」シリーズに、やきとり丼が今年10月1日に新登場。炭火で焼きあげた鶏肉を、すき家秘伝の醤油ダレで絡めている。醤油ダレの甘い風味と炭火の香ばしい香りでごはんが進む。
こちらも10月1日に登場した、電子レンジとフライパンを使用して、約7分で調理ができるミールキット。黒酢ソースのコク深い味わいと爽やかな香りに、シャキシャキ食感の蓮根や、やわらかい鶏肉の旨みが広がる。
「Ocean Blueさばの竜田揚げゆずおろしだれ」(マルハニチロ)
サバの竜田揚げに、ゆずおろしのたれをかけてさっぱりとした味が楽しめる。普段のおかずにも、お弁当のおかずにも使える便利な一品。国産のサバ、ゆず果汁、大根おろしを使用。
山陰産のノドグロを使用した、ハンバーグ仕立ての商品。好みの厚さに切って焼くだけで、おかずにもおつまみにもなる。
ニューノーマルな生活で、まだまだ料理の回数が多いという場合には、うまく半調理製品を頼って、美味しく満足のいく料理を作ろう。
取材・文/石原亜香利