日本のみならず、世界中に多くのユーザーがいるiPhoneシリーズ。ドコモ・au・ソフトバンクからは、毎年のように最新モデルが発売されるので、自分が使っているキャリアのまま最新機種に乗り換えができるのもメリットの1つでしょう。
そんなiPhoneですが、近年はやりの「格安SIM」で使うにはどうしたらいいのか、と考えている人も多いのではないでしょうか。自分が今使っているiPhoneは使えるのか、契約は面倒なのではないかと不安に思っている人もいるはず。そこで、今使っているiPhoneでそのまま格安SIMに乗り換える方法や、そのメリットについて紹介していきたいと思います。
今使っているiPhoneで格安SIMに乗り換えられる?
まずは、今使っているiPhoneをそのまま格安SIMにて運用する方法について紹介していきます。
SIMロック解除はできるタイミングでするのが吉
各キャリアで契約したスマートフォンに格安SIMを挿入して使う際、重要なのは、そのスマートフォンが“SIMロック”を解除しているかどうかです。この作業が行われていなければ、格安SIMの契約内容によってデータ通信ができない可能性があります。
SIMロックを解除するためには、端末を分割払いで購入した場合は、購入から100日が経過していなければなりません。一括払いの場合は、SIMロックが解除された状態で最初から使用していることになるので、この作業は不要です。
分割払いで購入した端末が、購入後100日を経過している場合は、各キャリアショップにて、SIMロック解除の手続きが行えますが、こちらは3000円ほどの手数料がかかります。無料でSIMロックを解除したい場合は、My docomoなどの契約しているキャリアのWebページから自分でロック解除を行うことも可能となっています。
格安SIMをiPhoneに挿入して利用開始!
SIMロックを解除できれば、基本的にはどの会社のSIMカードを入れてもiPhoneがデータ通信をできる状態になります。ワイモバイルやUQモバイルをはじめ、MVNO会社は多く存在するので、自分の気に入った料金プランやサービスを用意している会社と契約をし、SIMカードを準備しましょう。
なお、格安SIMをつかってデータ通信を行う際には、「APN」というものを設定しなければなりません。APNとは“アクセスポイントネーム”の略称で、契約した会社の情報を入力することで、スマートフォンがその会社の回線をキャッチできるようになるという仕組みです。入力内容は、契約した格安SIM会社によって変わるので、各会社のホームページを確認してみましょう。
iPhoneを格安SIMで利用する際の注意点
ここまでは、今使っているiPhoneを格安SIMで運用するための手順について紹介してきました。では、iPhoneを格安SIMで運用する際の注意点は、どんなものがあるのでしょうか。
キャリアメールが使用不可に
各キャリアから格安SIMに乗り換えると、当然、キャリアメールは使用できなくなります。メールが送信・受信できないだけではなく、過去のメールも確認できない可能性があるので、乗り換える前に必要なメールはバックアップを取っておくと良いでしょう。
Apple Watchユーザーも注意!?
iPhoneと連携してApple Watchを使用している人も注意が必要です。Apple Watchには、GPSモデルとGPS+セルラーモデルがあり、セルラーモデルとはApple Watch単体で通信・通話ができるモデルなのですが、これは3キャリアのみの対応となっています。格安SIMに乗り換えると、GPSモデルと変わらない機能しか利用できなくなるので、注意しましょう。
格安SIM×iPhoneのメリット・デメリットは?
では、今使っているiPhoneを格安SIMで運用することには、どのようなメリット・デメリットが存在するのでしょうか。
格安SIM×iPhoneのメリット
iPhoneを格安SIMで使用するメリットは、やはり月額を抑えられる点でしょう。iPhoneに限ったメリットではありませんが、最新モデルだと10万円前後するiPhoneなので、使用料は抑えられるに越したことはないと思います。
また、ほとんどのiPhoneが最新のOSにアップデートできるので、最新モデルを用意しなくても新しい機能を使用できるのもiPhoneの特徴です。頻繁に買い替える必要もないので、格安SIMとの相性は良いといえるでしょう。
格安SIM×iPhoneのデメリット
こちらもiPhoneに限った話ではありませんが、格安SIMは各キャリアと比較すると、通信速度が遅くなる傾向があるのも事実です。その分安い料金で利用できると割り切れれば問題ないですが、速度が気になるという人にはあまりおすすめできません。
また、各MVNO会社は最新のiPhoneを取り扱っていない場合が多いというデメリットもあります。最新モデルを購入したい際には、公式サイトからSIMフリーモデルを購入するか、再度キャリアと契約するしかありません。さらにiPhone 12から利用可能になった5Gのサービスは、一部を除きほとんどのMVNOはまだ対応していません。もちろん、4Gの回線なら利用できます。ただし、iPhone 12が動作確認されているかは各社のHPなどで事前に確認したほうがいいでしょう。
※データは2020年9下旬時点での編集部調べ。
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文/佐藤文彦