在宅時間を活用したセルフカットのススメ
新型コロナウイルス感染拡大により私たちの生活も大きく変化を遂げ、3密を避ける、ソーシャルディスタンスを保つなど、いわゆるニューノーマルな暮らしが求められるようになった。
都内の感染者も10月以降、依然として100名前後で推移しており、引き続き警戒が必要なことは改めて指摘するまでもない。
そんな中、メンズビューティーではヘアーカッターによるセルフカットを提案してきた。というのも、コロナ禍の影響でサロンには以前のように気軽に通えなくなったこと、さらにリモートワークによる在宅時間の増加もあり、セルフカットに挑戦するには最適な時期と考えたからだ。
ちなみに全国理美容製造者協会(NBBA)が2020年3月に発表した「サロンユーザー調査2020」によれば、理容室利用者の最近1年間の平均利用回数は6.6回、美容室利用者は同5.9回で、ほぼ2か月に1回の割合だった。
このデータを踏まえると、従来のセルフカットは、次回のサロンの予約日まで、主に伸びた髪をカットして煩わしさを解消するような、いわばメンテナンスという意味合いも大きかったはず(人間の髪は1か月で約1cm、1年で約12cm伸びると言われている)。
そんな中、メンズビューティー的に注目なのが、パナソニックから11月1日に発売される新型メンズヘアーカッター、ER-GC75。
このモデルは、細かな設定に対応するダイヤル式39段階調整(直刃+アタッチメント)や、自然な毛量調整が行なえるナチュラルアタッチメントなどの機能を搭載。その結果、なりたいジブンを目指す、より積極的なセルフカットが可能になったのだ。
というわけで実際にモデルの髪をカットしながら、その機能を紹介していきたい。
それでは最初にER-GC75の基本スペックから紹介していこう。
3タイプのアタッチメント採用でより機能的に
パナソニック
メンズヘアーカッター ER-GC75
本体寸法/高さ17.3×幅5.1×奥行き4.4cm、約157g(アタッチメント含まず)
アタッチメント/アタッチメントA(1〜10mm)、アタッチメントB(11〜20mm)、ナチュラルアタッチメント
電源方式/8時間充電・交流式
水洗い/可
防水/〇
連続使用時間/フル充電で連続約40分間使用可能
11月1日発売予定
刈り高さアタッチメントとして、1~10mmまでのカットに対応した「刈り高さアタッチメントA(スライド式)」(写真・手前)、11~20mmまでの「刈り高さアタッチメントB(スライド式)」(写真・左奥)に加え、かき上げるだけで髪をランダムにカットして毛量調整ができる「ナチュラルアタッチメント」(写真・右奥)を同梱している。
例えば10mmにカットしたい場合は、「刈り高さアタッチメントA」をヘッド部に装着。本体のダイヤル「A」の目盛りを「10」にセットする。これで10mm以下にはカットされないというわけだ。
「刈り高さアタッチメントA」を装着後、1mmに設定した状態。
続いて10mmに設定してみた。設定した長さに応じて、アタッチメントも上に動いていることがわかる。この機能により、1~20mmまで0.5mm刻みで設定が可能だ(※)。
アタッチメントを装着しない、いわゆる直刃のカットにも対応しており、その場合は約0.5mmのカットになる。
※10.5mmは設定できません。
ダイヤルの目盛りは上段に刈り高さアタッチメントA用に1〜10mm、下段はアタッチメントB用に11〜20mmとなっている。
そして、ヘアーカッターの生命線とも言える刃には、切れ味のよい独自の45°鋭角刃「プレシジョンカッティングブレード」を採用。刃先段差が短いため、生え際などのラインを明確にできるほか、髪を逃しにくく、刈り残しを低減。よりスピーディーなスタイリングが可能になった。
刃を外すことなく、ヘッド内部に溜まった毛クズを洗い流せる「ウォータースルー」機構も装備。使用後の手入れも簡単だ。
2ブロックエリアを整えて範囲も拡大
それではER-GC75を使い、2ブロックスタイルをセルフカットで整えてみよう。
セルフカット前の状態。2ブロックにカットして1か月以上が経過しており、そのため刈り上げ部分が伸びて〝2ブロック感〟がかなり希薄になってしまった。また全体的な髪のバランスも崩れ気味で、手入れが行き届いていない雰囲気が漂う。
両サイドの様子。左右ともに〝よく見ないと〟レベルの2ブロックとなっている。また正面ではわかりにくかったが、サイドの髪が伸びて、刈り上げた部分を覆い隠しているようだ。頭頂部も髪がペタッとしており、どこか垢抜けない印象を与えてしまう。
というわけで今回は、前述したように刈り上げ部分を整え、さらにその範囲を拡大することにチャレンジ。最初は「刈り高さアタッチメントA」を装着して、刈り高さは10mmに設定。様子を見ながら、慣れてきたところで順次、8mmや6mmと短い設定に変えていくことにした。
サイドをカットする時は、上の写真のように電源スイッチが外側になるように本体をグリップ。生え際(下方)から頭頂部(上方)に向かって動かしていく。
その際、頭頂部に向かうにつれて、アタッチメント先端を浮かせるように(地肌から離すように)カットしていくのがポイントだ。
このやり方で〝旧刈り上げエリア〟にかかっていた髪も一気にカット。面積を拡大した〝新刈り上げエリア〟を造成していく。
耳の周囲は耳たぶを押さえながら8mm設定でカットした。その際、妨げとなる髪をピンで留めておくと便利。ピンは100均などで手軽に購入が可能だ。
この状態で見ると、刈り上げエリアが拡大していることがよくわかる。
ER-GC75はモミアゲのカットにも対応している。注意点としては、まずアタッチメントを装着しない直刃で行なうこと、そして本体の電源スイッチが下側になるように持つことなどがあげられる。特に持ち方は髪のカットとは逆になるので気をつけたい。肌に対して直角にあてることもポイントだ。
セルフカット後の様子。ヒゲに例えるなら無精ヒゲ的に伸びていたサイドの髪が整えられ、すっきりとした印象に。
両サイドはこのように変化を遂げた。セルフカット前と比較して、刈り上げエリアを拡大しただけに、2ブロック感を強調できたことがわかる。また範囲だけでなく、耳の上から刈り上げエリアへ覆いかぶさるように伸びていた髪を処理した効果も大きい。全体的に清潔感もアップしたように見える。
ナチュラルアタッチメントでボリューム感を調整
さらに今回は刈り高さアタッチメントに加え、ナチュラルアタッチメントにもチャレンジしてみた。このナチュラルアタッチメントは前半で説明したように、毛量調整ができるアタッチメント。いわゆる〝すきバサミ〟的な役割を担っている。
サロンで髪をカットして半月ほど経過すると、思ったようにスタイリングが決まらなくなってしまう…。こんな経験をお持ちではないだろうか。
これは髪が伸びることで髪の重量も増加。その重さで頭頂部を中心に、ペタッと潰れたような状態になってしまうのが原因だ。そこでナチュラルアタッチメントを使って毛量を調整して、自然な〝髪流れ〟を作ろう、というわけだ。
ナチュラルアタッチメントでカットした後、ワックスで整えた様子。頭頂部の〝ふんわり感〟に加え、サイドにかけて自然なウエーブができている。
今年も残すところひと月半ほどでパーティーシーズンがやってくる。ER-GC75があれば、リアルやオンラインを問わず、目指すヘアスタイルで個性を発揮できるはずだ。
撮影/末安善之