■連載/阿部純子のトレンド探検隊
キャンディなので場所、時間を選ばずいつでも腸活できる
9月末に新発売されたカンロ「おいしいオリゴトールキャンデー」(298円・税込)は、現在発売中(2020年9月4日時点)のキャンディの中で、唯一の特定保健用食品(トクホ)。
オリゴ糖はお腹の中にいるビフィズス菌を増やすことができるのが特徴で、「おいしいオリゴトールキャンデー」は消化・吸収されにくいガラクトオリゴ糖を主原料にしており、そのままなめるだけでガラクトオリゴ糖が腸に届き、ビフィズス菌を増やしやすくする。
表記の「キャンデー」は、規格基準型の特定保健用食品の剤形として認められている分類で、飴が「キャンデー」とされているため、商品名も「キャンデー」に統一したとのことだ。
健康への関心の高まりや、新型コロナウイルスの影響などを背景に「腸活ブーム」が起きており、腸内環境を整える食品が注目され、整腸市場はここ数年一定の市場規模で推移している。また、カンロが実施した調査では、約半数が何かしらのお腹の悩みを抱えていると判明。対策として、お腹の調子を整えるのに役立つ食べ物を摂取していることがわかった。
「調査結果から場所、時間を選ばず、“ながら食べ”もできるキャンディなら、いつでもすぐそばで腸を整えるサポートできると考え、2015年から商品開発を開始し、5年を費やして商品化した。
着目したのはキャンディとオリゴ糖の組み合わせ。オリゴ糖には種類があるが、母乳、牛乳に含まれるガラクトオリゴ糖は熱にも酸にも強いのが特徴。キャンディの製造工程では100度以上の熱を加え、風味付けに酸味料を加えるが、ガラクトオリゴ糖は分解されることなくキャンディに閉じ込めることができる。構造も安定的でキャンディの原料として最適と判断した」(カンロ マーケティング本部 商品企画部 第1企画チーム 長岡真聡さん)
開発で一番苦労したのが味づくり。砂糖や水飴と比較して甘味が低く、口溶けが遅いガラクトオリゴ糖を配合したものは、菓子としての味づくりが非常に難しいという。試行錯誤をしながら、同様に味づくりが難しいとされるノンシュガーキャンディ作りのノウハウを生かし、自然でおいしいヨーグルト味に仕上げた。
2粒で22kcal、1袋で7日分(14粒)入り。1日 2 粒で摂取目安量のガラクトオリゴ糖が摂れる。
「継続しやすさを考えて、1袋で1週間分にした。手間をかけることなくキャンディをなめるだけで無理なくお腹の調子を整える。仕事をしながら、家事をしながらいつでも摂取できるので続けられるし、なめるだけなのでいつもの腸活にプラスアルファでできる。
腸内環境は日々の食生活の影響を受けて変化するので、オリゴ糖の継続摂取は腸内のビフィズス菌を増やすために大切だが、1日2粒なので継続摂取がしやすい。まずは2週間、新しい腸活様式として始めてみていただければ」(長岡さん)
【AJの読み】腸活初心者でも簡単に取り入れられる
食べてみると普通においしいヨーグルト味のキャンディ。甘いものが苦手で普段、あまり飴は食べないのだが、「おいしいオリゴトールキャンデー」は甘さ控えめでさっぱりとした酸味もあり無理なく食べられる。
1日2粒で摂取目安量のガラクトオリゴ糖が摂れるので、腸活初心者でも取り入れやすい。日頃から発酵食品や乳酸菌を摂っている腸活実践組にも、キャンディならではの「ながら食べ」で手軽にプラスアルファできる。専用サイトでは、「カンタン腸活ストレッチレッスン!」の動画や、キャンペーンを展開しているのでこちらも要チェック。
文/阿部純子