オンライン会議で自分の老化に気付く男性が急増中!?
女性は小さい頃から、良くも悪くも外見に注目されることが多く、毎日鏡を見ながら自分自身の顔と向き合って生きています。それに比べると男性はそのような機会が少なく、コロナ禍で急に増えたオンライン会議で、画面上に映る自分の顔にびっくりしてしまう方も多いです。
「自分が思っていたよりも、自分の顔が老けている」
「なんだか疲れているように見える」
「イメージよりも残念な顔をしていた」
などと嘆く男性の姿を最近よく目にします。
男性が自分の外見を客観視できにくい理由は?
女性は若くて美しいほどもてはやされる傾向にあるのに対し、男性の外見はそこまで重要視されていないケースが多いです。そのためか、鏡を見る機会も少なく、若い頃のなんとなくの自分のイメージを変わらず持ち続けている中年男性が多いのも納得です。男性の場合、自分を実際以上にイケメンだと思うようなケースはあまり見かけませんが、実際の年齢よりも自分の外見が若々しいと思い込んでいるケースはとても多いように感じます。
女性の老化に対し男性はとてもシビアで、女性はそれにとても敏感ですから、女性は自分の容貌が衰えないようにする努力はしっかりしているものです。それに対し男性は、年齢が上がり仕事も安定してくると、女性から賞賛される機会も多くなり、外見で気にすることと言えば、目につきやすい髪の毛の量のみ、という状態になっていたりします。
女性は褒めるのがとても上手ですから、「お若いですね」とさらっと付け加えるのはもはや礼儀だと思っています。しかし言われたほうは本気にするようで、自称「若く見えるってよく言われるんだよね」おじさんは多発しています。人間同士の付き合いでは微笑ましい一場面ですが、自分の外見と向き合うという意味では、一度冷静に現状を把握することも大切です。
自分の老化度をチェック!男性の老いが表れやすい部分とは
老化と言えば男性は髪の毛を気にすることが多いですが、薄毛の多くはAGA(男性型脱毛症)と言って体質によるケースが多く、若くても発症することがあるものです。なので、髪の毛の量が保たれているからと言って若いわけではありません。
まずは顔に表れる老化のサインに注目してみましょう。ほうれい線、目の下のクマ(目袋)、フェイスラインのゆるみ。これらは肌の「たるみ」によって生じるもので、なかなか年齢のごまかしがききません。とくにフェイスライン(アゴ先から耳たぶにかけての輪郭ライン)は、あまり注目されにくい部分ですが、若い男性はスッキリと美しいのに対し、中年になると痩せている人でもゆるみがちになり、老けて見える要因になります。
次は、体型のチェックです。しっかり食事と運動に気を付けている方は、年齢と関係なく魅力的な体型をキープされていますが、多くの男性は若い頃よりも崩れてきているのではないでしょうか。若いうちは、代謝も良く、そんなに努力しなくても良い体型を保ちやすいのです。以前と同じように生活しているのに体型が崩れやすくなったという方は要注意です。
自分の老化を感じたら、まずやるべき3つのこと
1.ストレスをためないように心がける
精神的なストレスが身体に及ぼす悪影響については、様々なことが解明されてきています。病気はもちろん、シミやシワなどにもつながる可能性があります。真面目な人ほど、ストレスがたまっていることに気付きにくく、つい無理をしてしまいがちです。心のケアはそのまま健康、外見力のケアにつながるということを認識しておきましょう。
2.多量の飲酒や喫煙、不摂生な食生活をやめる
飲酒は適量までにすること、タバコは百害あって一利なしです。バランスの良い食生活は、病気の予防になることはもちろん、外見力の向上にも大切です。不健康だと口臭や体臭もきつくなりがちです。
3.睡眠と適度な運動習慣
質の良い適度な睡眠がとれているか、にも注目してみましょう。ストレスや暴飲暴食が、不眠の原因になっているケースもあります。運動は体型維持のために行われるイメージが強いですが、筋肉を動かす刺激そのものが、肌ツヤを良くしたり病気を予防する効果もあるということが分かってきています。
健康的な身体から発散される生命エネルギーには、若いと感じさせるパワーがあり、人を惹きつけます。自分の意識と努力でコントロールできるところから、改善していきましょう。
文/神林由香(かんばやし・ゆか)
Men’s Clara Clinic 院長。日本皮膚科学会正会員。日本抗加齢学会正会員。メンズヘルス医学会会員。美容外科専門医(JSAS)。東京大学理科2類中退後、2011年香川大学医学部卒。東京女子医科大学病院初期研修、東京女子医科大学病皮膚科入局、2016年大手美容外科都内分院スキンクリニック院長などを経て現職。
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