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スマホ一つで、手軽に個人間の売買ができるフリマアプリ。
いわばWeb上の大きなフリマーケット会場のようなもので、利用者が多いアプリほど売りたいものは売れやすく、欲しいものは見つけやすくなります。
数あるフリマアプリの中でも、圧倒的な知名度を誇るのが、〝ラクマ〟こと「楽天ラクマ」と「メルカリ」。
本記事では、「利用してみたいけど、どちらを使えば儲かるの?」という方のために、それぞれの特徴や手数料、発送方法や料金などを徹底比較しました。
手数料や発送費用の安さだけでなく、売買方法や発送方法などが自分のライフスタイルと合うかなども含めて比較してみてください。
楽天ラクマとメルカリ、それぞれの特徴は?
はじめに、楽天ラクマとメルカリの特徴を見てみましょう。
ユーザー数ではメルカリ優位ですが、楽天ラクマならではのメリットもあります。それぞれの内容をチェックしましょう。
楽天ラクマ
*楽天ラクマ公式サイトより
「楽天ラクマ」は、楽天が運営しているフリマアプリです。
楽天会員IDがそのままユーザーIDとして利用できます。
女性向けフリマアプリ「フリル」を前身とし、現在でも女性ユーザーが多いのが特徴で、ハンドメイドや女性向けファッションブランドのほか、エンタメグッズ・スマホ・家電など、人気のカテゴリーも拡大中。
購入時には、「購入申請」システムが利用でき、横取り防止や、悪い評価の人に売らないなど、トラブルを防止できるよう取引の安全性にも配慮されています。
商品の購入に楽天ポイントが使えたり、売上金を楽天キャッシュにチャージして実店舗で使えたりと、楽天ユーザーにとっては便利な機能も満載。
また、楽天ラクマの売上金を、資産管理アプリ「マネーフォワード ME」に連携させて、売上金推移や購入・販売履歴を確認できます。
ダウンロード数は4000万件と、2018年11月時点で7500万ダウンロードを超えたメルカリに劣るものの、手数料の安さを維持しユーザー層を広げています。
安い手数料により人が集まりその結果、商品が売れる、見つかるアプリへと急成長中。取引のスピードより内容や安全性を重視する人や、楽天ユーザーにおすすめのフリマアプリです。
メルカリ
*メルカリ公式サイトより
株式会社メルカリが運営する「メルカリ」は、日本のフリマアプリでもっともダウンロード数が多く、知名度も高いフリマアプリ。
当然、ユーザー層も出品されている商品も幅広く、市場規模が大きく「早く売れる」と定評があります。
発送方法の選択肢も多く、「メルカリ便」の「匿名配送」も人気の理由です。
決済サービス「メルペイ」が利用でき、売上金を出金しなくても、そのままコンビニやスーパーなどの対応店舗の他、一部のECサイトでも使えるのも便利。「早く確実に出品した商品を売りたい」という人におすすめです。
楽天ラクマとメルカリの違いを徹底比較
両者とも、取引方法に大きな違いはありません。
スマホで売りたい商品を撮影し情報を入力して出品。購入されたら発送して、購入者からの受取評価を受け取引は完了します。
取引方法での唯一の違いは、楽天ラクマでは「購入申請」が設定でき、買い手が売り手に購入の意思を申請し売り手が許可した場合のみ購入可能となる点です。
また、出品者検索ができない点も共通しています。
明確な理由は運営側から公表されていませんが、ユーザー同士のトラブルやつきまといなどの迷惑行為を防止するためだと考えられます。
その他、両者で異なる点を比較してみましょう。
販売手数料
両者とも会員登録費、会費、出品手数料などはかかりません。
かかるのは、商品が売れたときの「販売手数料」のみ。
メルカリの販売手数料は「販売した商品価格の10%」。対するラクマは6段階(10%、9%、8%、7%、6%、4.5%)あり、販売実績によって変動します。
実績を積むと販売手数料が安くなるのが楽天ラクマの魅力ですが、最大で5.5%の差は、販売価格が大きくなるほど影響が大きくなります。
長く利用する予定であればなおさら、しっかりと考慮すべきポイントです。販売手数料の安さで楽天ラクマを選ぶユーザーも増えてきており、楽天ラクマの市場拡大に一役買っています。
配送料
両者とも、購入者が送料を支払う「着払い」も選択可能ですが、送料込みの価格(売り手負担)にするほうが売れやすい傾向にあるようです。
〝売れる価格設定〟を考えるときには、いかにお得に発送できるかも重要な要素。両者とも、基本的な配送方法は以下の通りです。
A4サイズより小さな商品の場合
ゆうパケットポストmini/ゆうパケットポスト/ゆうパケット/ゆうパケットプラス/定形郵便物/定形外郵便物/レターパックライト/スマートレター/クリックポスト/ゆうメール/ネコポス/宅急便コンパクト/こねこ便
A4サイズより大きな商品の場合
ゆうパック/レターパックプラス/定形外郵便物/宅急便/ヤマト宅急便(楽天ラクマ)/飛脚宅配便(楽天ラクマ)/宅配便(メルカリ:エコメルカリ便)/自宅集荷(メルカリ:梱包・発送たのメル便)
その他、それぞれ独自の配送サービスを選択することも可能です。
楽天ラクマの郵送方法
楽天ラクマでは、日本郵便とヤマト運輸が提供する「かんたんラクマパック」が利用可能。
通常よりお得な価格で全国どこでも一律の送料で、匿名配送が可能で宛名書き不要、追跡サービスやトラブル時の補償がつきます。
その他、日本郵便の「ゆうパケット」「ゆうパック」、ヤマト運輸の「ネコポス」「宅急便コンパクト」「宅急便」も利用できます。
メルカリの郵送方法
メルカリでは、ヤマト運輸の提供する「ネコポス」「宅急便コンパクト」「宅急便」をユーザー価格で利用できる「らくらくメルカリ便」、日本郵便の提供する「e発送サービス(ゆうパック/ゆうパケットプラス/ゆうパケット)」をユーザー価格で利用できる「ゆうゆうメルカリ便」が用意されています。
らくらくメルカリ便とゆうゆうメルカリ便のメリットは、匿名配送が可能な点。出品者・購入者ともに個人情報(住所や氏名)を開示せずやりとりができます。
メルカリでは、全国のセブン-イレブン・ローソン・ファミリーマートで、オリジナル梱包資材も販売されています。
さらにメルカリでは、駅やスーパー、コンビニなどに設置してあるオープン型宅配便ロッカー「PUDO」からの発送にも対応。
購入者はコンビニ受け取りを指定することもできます。出品者・購入者ともにさまざまな選択が用意されているため、配送に関してはメルカリが一歩リードと言えそうです。
振込手数料
売上金を現金化する際には、それぞれ振込手数料がかかります。
振込手数料自体にあまり差はないですが、一定の条件を満たせば手数料が無料になるラクマが長い目で見ると有利かもしれません。
楽天ラクマの振込手数料
楽天ラクマでは、販売代金を受け取るには「振込申請」を行う必要があります。
振込申請は売上残高が1000円以上ある場合にのみ可能で、通常の振込手数料は210円。「1万円以上の金額で振込先を楽天銀行にした場合」に限り、振込手数料が無料になります。
1万円以下の場合は、楽天キャッシュとしてチャージするがおすすめ。この方法なら1万円以下であっても手数料がかかりません。楽天キャッシュにチャージした後、楽天銀行へ入金すれば、現金として出金することも可能です。
メルカリの振込手数料
メルカリは、売上金 (またはメルペイ残高) を引き出す手数料は一律200円。残高が201円以上あれば振込申請は可能ですが、金融機関や申請金額に関わらず、都度200円の振込手数料が発生します。
「お急ぎ振込」の場合は、上記に加えて別途「お急ぎ振込手数料」が200円かかります。
貯まるポイント
どちらのアプリもポイント制度が用意されていますが、その定義や貯め方、使い道はそれぞれ異なります。「何をすればポイントが貯まるのか」「どのように使えるのか」に注目しましょう。
楽天ラクマで貯まるポイント
楽天ラクマで貯まるポイントは、「ラクマポイント」。楽天ラクマ内の購入で1ポイント=1円として利用できます。
友達招待やさまざまなキャンペーン(不定期開催)を利用して貯めることができます。有効期限は、取得した方法やラクマポイントの種類によって異なります。
また、楽天ラクマでは購入時に楽天ポイントの利用も可能。楽天ラクマの商品購入時に、1ポイント=1円分として利用できます。しかし、楽天ラクマでの商品購入は、楽天ポイント付与の対象外です。
メルカリで貯まるポイント
メルカリで貯まるポイントは、「メルカリポイント」。1ポイント=1円として、メルカリやメルペイを使った買い物に利用可能です。
購入するポイントと、 友達招待やキャンペーンなどでもらえるポイントの2種類があります。有効期限は、購入したポイントは購入した日から365日間、キャンペーンなどでもらったポイントは獲得した日から180日間(※キャンペーンにより異なる場合もあります)。
楽天ラクマとメルカリはどっちが儲かるの?
ここまで楽天ラクマとメルカリを徹底比較してきました。
それでは、楽天ラクマとメルカリではどちらが儲かるでしょうか?
販売手数料は共に10%ですが、実績を重ねると楽天ラクマの方がお得になる場合があります。その点で考えると楽天ラクマの方が儲かると言えそうです。
ただし、フリマアプリでは、出品者が想定していた価格で必ず売れるとは限りません。また、売れやすいものと売れにくいものが、フリマアプリにより異なる場合もあります。
販売手数料のみで、儲かるか儲からないかを決めるのではなく、出品物に合ったフリマアプリをチョイスすることも大切でしょう。
また、購入する側でも安くで買えるかどうかは重要です。楽天ラクマよりメルカリの方が安く買えたり、逆のパターンも……。出品の場合と同じく、何度かフリマアプリを使いながら、自分の購入パターンに合ったフリマアプリを選ぶとよいでしょう。
楽天ラクマとメルカリに同じものを同時出品できる?
最後に、出品を検討している人が覚えておきたい「同時出品」について紹介します。一定のルールが設けられているため、詳細を確認してください。
同時出品は可能?
「楽天ラクマとメルカリに同時に同じものを出品すれば、より人目に触れるから早く売れるのでは?」と考える人もいるでしょう。
結論からいえば、そうした同時出品は不可能ではありません。運営からは、他サイトとの同時出品は禁止事項に挙げられていないからです。
しかし、注意したいのが「無在庫出品」という違反項目。
これは手元に在庫がない商品を出品した場合を指しますが、同時出品した商品がほぼ同時に売れた場合や、取引に気付いたのがほぼ同時の場合、手元には商品は1つしかないと、どちらかは「無在庫なのに出品した状態」となります。
違反行為に対しては、出品制限や悪質と判断されると退会処置も考えられるため、同時出品は慎重に行いましょう。
同時出品する場合の注意点
どうしても同時出品をしたい場合は、次の点に注意しましょう。
メルカリでは、楽天ラクマのような購入申請システムがなく、購入希望者が購入ボタンを押してしまえば取引が開始されてしまい、一度開始した取引は原則キャンセルはできません。
一方楽天ラクマは、「購入申請」を設定しておけば、「購入してもよいか?」とオファーを受けた後、販売側が許可するまで取引開始になりません。
同時出品中に楽天ラクマで購入申請を受け取った場合には、即座にメルカリの該当商品を「出品取り消し」または「出品停止」にすることをおすすめします。
その後、楽天ラクマにて購入申請を許可して取引を進めるようにしましょう。
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文/oki