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知ってる?「鎧袖一触」の意味と読み方、正しい使い方

2020.11.09

『鎧袖一触』は、日常的に使われる四字熟語ではありませんが、知っておくと表現の幅が広がる言葉です。意味や由来と同時に、使用シーンや例文を紹介します。言い換えの表現についても触れるので、使い分けの参考にしましょう。

鎧袖一触とはどんな意味?

言葉を正しく使用するためには、言葉の意味をきちんと把握することが大切です。鎧袖一触の言葉の意味や、由来について紹介します。

相手を簡単に負かすこと

鎧袖一触の言葉の意味は、『相手をいとも簡単に負かすこと』です。鎧(よろい)の袖を意味する『鎧袖』と、ほんの少し触れるという意味の『一触』で構成されています。鎧の袖がほんの少し触れただけで、いともたやすく相手を負かすことの例えとして使われています。

意味だけでなく、読み方もあやふやな人もいるのではないでしょうか?一触は読めても、鎧袖は聞き慣れない言葉のため、正しく読めない人が多いかもしれません。鎧と袖をそれぞれ音読みし、『がいしゅういっしょく』と読みます。

圧倒的に勝っていることを示す

鎧の袖がほんの少し触れる程度で相手を負かすことの例えのため、鎧袖一触には『比較にならないほど抜きん出て勝っていること』を強調する意味合いがあります。

最終的に勝利したとしても、両者一歩も譲らない激戦の末に勝利するような場合には使いません。あくまでも勝負にならないほど圧倒的な実力差で楽勝するような状況を示す表現になります。

初出は「日本外史」

言葉の由来は、江戸時代に書かれた史書『日本外史』に記された伝説です。平安時代の武将である源為朝(みなもとのためとも)が言った言葉とされ、平清盛との戦いを目前にし、『私の鎧の袖がほんの少し触れただけで、いとも簡単に倒せる』という意味で鎧袖一触を使用したことが記されています。

「楽勝だ」「勝負にもならない」と強気な発言をしたわけですが、実際に相手軍に相当なダメージを与えたようです。しかしながら、最終的には為朝が支持していた陣営は敗北してしまいました。

使用シーンと例文

珍しい四字熟語を使用するとスマートな印象を与えられる一方で、使用シーンを間違えると恥をかいてしまうリスクもあります。そのため、使用シーンをきちんと把握した上で使用することが大切です。鎧袖一触が使用できるシーンや例文を紹介するので、実際に使用する際の参考にしましょう。

スポーツやビジネスシーンで使える

勝負にならないほどの実力差で勝つという意味のため、スポーツなど勝負の世界で使われることが多いです。スポーツの種類に関係なく、選手やチームの強さや勝敗の様子を表すときに使えます。また、劇的な状況で使用されるためアニメのセリフなどに登場することもあります。

ビジネスシーンにおいても、使用できる言葉です。例えば、ライバル会社やライバル視している同僚と競い合う場面で使用できます。

『相手にされない』『聞いてもらえない』という意味合いで使われることもあります。どちらかというと、『聞いてさえもらえず、全く相手にされない』というニュアンスが強い表現です。

鎧袖一触を用いた例文

スポーツやビジネスシーンで使える例文をいくつか紹介します。使う場面に合わせてアレンジして使ってみましょう。

  • オリンピック初出場ながら、見事な鎧袖一触の結果に終わり、大いに盛り上がった
  • 史上まれに見る5年連続優勝は、鎧袖一触である
  • 日本では負け知らずのチャンピオンも、他国の選手には鎧袖一触の強さを見せつけられた
  • 競合会社の売上は、鎧袖一触の状況だ
  • 営業部の〇〇さんの売上高は今期も鎧袖一触なので、昇進は間違いないだろう
  • 部長に新プロジェクトの企画を話したが、鎧袖一触された

鎧袖一触はどう言い換える?

言い換えの表現をいくつか覚えておくと、使用シーンに合った言い回しが見つかりやすくなります。熟語表現や慣用表現を紹介するので、使用シーンに合わせて使い分けましょう。

置き換え可能な熟語表現

『一撃』『瞬殺』に置き換えが可能です。一撃で相手を倒すこと、一瞬で相手を倒すことという意味になります。例えば、「チャンピオンのパンチで、敵は一瞬でノックダウンした」「相手の技で瞬殺され、悔しそうだった」というように使います。

もう少し日常的でカジュアルな表現にしたい場合は、楽に勝つという意味の『楽勝』や『イチコロ』を使いましょう。「強豪だと聞いていたが、楽勝だった」「新しい技を完成させれば、どのような相手もイチコロだ」と置き換えられます。

「あっという間に勝利した」というように、ほんの一瞬という意味の『あっという間に』を使うのもよいでしょう。日頃からよく使用している言葉のため、違和感なく使えます。

類似の慣用表現

たやすく意のままになるという意味を持つ、『赤子の手をひねる』に言い換えることも可能です。赤ちゃんは抵抗しないため、手をひねるのは簡単だ、簡単に相手を負かせられるという意味合いで使われています。「相手のレベルが低過ぎて、赤子の手をひねるようなものだ」のように使いましょう。

広く知られている言葉の『朝飯前』も言い換え表現として使えます。朝食を食べる間のわずかな時間でもできる簡単なことという意味です。文章にすると、「今期も売上1位を取るのは朝飯前だ」のようになります。

構成/編集部

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