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1か月以上株式を保有している人は利用したい「貸株サービス」のメリットと注意点

2020.10.10

1ヶ月超で株式保有しているなら、配当金も受け取れて、証券会社から貸株料を受け取れるサービスがあります。

貸株サービスとは?

(参考)日本取引所グループ 貸株サービスのしくみ

貸株サービスとは、保有する株式を証券会社の貸株サービスに申し込み証券会社に貸し出すことで、貸出期間中レンタル料として貸株金利を受取ることができます。

例えば、時価100万円の株式を保有し、その株の貸株金利が1%だとすると月間830円程度の現金を貸出金利として受け取ることができます。

貸し出した株式は、証券会社を介して貸株市場に出され機関投資家がその貸株を借りて、議決権行使、株式の売却などをします。もちろん貸出している株式は同じ株数返す義務があるため、必ず返ってきます。また、貸し出している株式はいつでも貸株サービスを解除して売却することができます。

貸出サービスを利用することで、株主名義が借りている人に移るため株主の権利である配当金、株主優待、議決権を直接得ることができなくなります。

貸出期間中に配当金の権利が生じた場合、株主として直接配当金を受領することができませんが、配当金相当額を証券会社を介して借り手から受取ることができます。

一方、株主優待は証券会社から配当金のように相当額を受取ることができません。そこで、自分で株主優待の権利を得られる権利付日に貸株を解除しなくても、証券会社が自動的にその日だけ解除するサービスもあります。

株主優待は、株式をずっと持っていれば得られる権利ではなく、年1,2回定められる権利確定日のみ株主となっていれば受け取れます。権利確定日に株主になっているためには、権利確定日の3営業日前まで株式を購入している必要がありますが、翌営業日の権利落日に売却してしまっても権利が得られます。

そのため、株主優待優先の貸株サービスを利用すると権利付日は貸株を解除し、その翌営業日以降には再度貸株をしても権利を得られます。すなわち、権利付最終日のみ貸株サービスを自動的に解除して、翌営業日貸株するということで、最大限貸株金利を受取りながら株主優待も受取ることができます。

貸株サービス利用時の注意点

1. 分別管理ではないため、証券会社破綻時保護されない

通常証券会社に預ける株式や債券、現金などの顧客資産は分別管理され、証券会社が運用などに利用することはありません。例えば、上場株式は証券保管振替機構(ほふり)という第三者機関で管理されており、証券会社はそれらの資金を一切使うことはできません。これは、金融商品取引法で厳格に定められており、金融庁検査、日本証券業協会監査、監査法人または公認会計士によるチェックを受けています。さらに、破綻時に何らかの事情で円滑に顧客資産を返還できないとき、投資者保護基金によって1顧客1,000万円まで返還する予定の返還資金の不足分を補償してくれます。

それに対して、銀行は顧客が預けた預金を使って、他の個人や企業に貸し出ししているため、分別管理となっていないため、銀行が破綻したときは預金保険制度で1,000万円まで保護されるようになっています。

ただ、この貸株サービスにおいては貸し出した株式は、金融商品取引法の定める分別管理、投資者保護基金の対象となりません。したがって、極めてまれだと考えられますが証券会社が破綻した場合、貸株サービスで貸し出した株式が返却されない可能性はあります。

2. 配当金が雑所得となる

貸株期間中でも貸株に対する配当金相当額を証券会社から受取ることができます。

この配当金相当額は既に通常源泉徴収される20.315%の税金が引かれた金額となります。

証券会社から受け取れるこの配当金相当額は雑所得扱いとなります。雑所得は会社員なら20万円以上、主婦や無職なら38万円(住民税は33万円)以下なら申告不要となりますが、それ以上となると既に税金が引かれている金額であるのにさらに引かれてしまいます。

貸株金利が年間20万円を超えるのは、貸株金利が1%なら保有株式が2,000万円以上などが考えられます。

その場合は、税金が二重の取られないよう、株主優待同様権利付日だけ貸株を解除するなど対策が必要です。

3. 長期優遇特典が受け取れないかも

株主優待は貸株サービスを利用しても、権利付日に貸株を解除することで受け取れます。

しかし、株主優待制度を設ける会社の中では、長期優遇制度として長期で保有していると株主優待の特典が増える長期優遇特典を設けている会社もあります。

長期優遇特典の条件として、「連続して株主番号が同じであること」として挙げている会社が多いです。権利確定日に株主名簿で株主に株主番号が割り振られます。貸株サービスや売却で株式の所有権が変わると株主番号が変わります。

その場合、長期優遇特典が受け取れない可能性があります。

長期優遇特典のある株式を株主優待目的で保有しているなら、優遇の条件を確認する、もしくはその銘柄だけ貸株サービスから外す等した方が良いでしょう。

4. 信用取引時の代用有価証券

信用取引をしている場合、貸株サービスと併用できるのか、担保としている株式を貸株サービスで利用できるのか、証券会社によってはできないところもあるので確認しておくと良いでしょう。

5. NISA口座の株式は利用できない

NISA口座で保有している株式は貸株サービスに利用することができません。

貸株サービス実施証券会社紹介

ネット証券を中心に行われている貸株サービスですが、具体的に大手ネット証券の貸株サービスについてご紹介します。大きな違いは信用取引口座を保有しているときの違いです。信用取引も行っている場合には、信用口座を開設していても貸株サービスを利用できるか、信用取引口座の担保となる代用有価証券を貸株できるかどうかの確認が必要です。

貸株サービスの申込みはネット上で簡単にできるため、株式を眠らせているなら貸株金利を受取って少しでも利益を得るのがおすすめです。

文/大堀貴子
フリーライターとしてマネージャンルの記事を得意とする。おおほりFP事務所代表、CFP認定者、第Ⅰ種証券外務員。

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