多様な価値観が共生する現代において、今の新入社員は働くうえで何を大切にし、仕事にどのような期待と不安を持っているのか。
今回リクルートマネジメントソリューションズ は、「2020年新入社員意識調査」を実施し、「社会人として働く上で大切にしたいこと」「職場や上司に期待すること」「仕事をする上で不安に思っていること」などについて公表した。
コロナ禍で入社した新入社員の新傾向とは?
働くうえで大切にしたいこと
「スキル・知識」「自己成長」「人・社会への貢献」に高関心、率先して挑戦・行動することには関心が低い
「働いていく上で大切にしたいこと」の項目では、一昨年まで不動の1位だった「社会人としてのルール・マナーを身につけること」が、昨年「仕事に必要なスキルや知識を身につけること」と入れ替わり、今年もそのまま1位に(昨年より5.3ポイント増加し、過去最高の49.1%)。
一方で、「何事も率先して真剣に取り組むこと」「新しい発想や行動で、職場に刺激を与えること」は、2010年の調査開始以降下がり続け、過去最低に。
「仕事をする上で重視すること」の項目でも同様の傾向が見られ、自分の「成長」、「貢献」というワードの選択率は共に30%を超えたが、「達成」「創造」「ビジョン」「競争」というワードは10%以下の選択率に。
さらに、得意/得意ではない/今後意識的に取り組みたいスタンスを問う調査では、『試行』『自発』は「得意ではない」「今後取り組みたい」のトップ2に。相手の期待を考え応えようとする『相手基準』のスタンスは得意の認識が強い。
理想の職場
鍛えあい、活気のある職場よりも、助けあい、互いの個性を尊重するアットホームな職場を求める
「お互いに助けあう」「アットホーム」「お互いに個性を尊重する」はこの3年間不動のトップ3で、特に「お互いに助けあう」の回答は調査開始以来20.0ポイント上がっており、過去最高の選択率に。一方で、「活気がある」「お互いに鍛えあう」の選択率は下がり続けており、それぞれ過去最低に。
理想の上司像
上司・先輩には、「一人ひとりの声の傾聴」「良い点を認め、褒めること」「丁寧な指導」を期待
上司や先輩に求める関わりとして、「相談にのり、フォローする」「よい点があれば積極的に認める/褒める」「意見や考え方に耳を傾け、受け止める」に約80%が「当てはまる」と回答。また、「一人ひとりに対して丁寧に指導すること」の選択率は、調査開始以来14.9ポイント上がり、過去最高となった。
仕事をする上での不安
新型コロナウイルス流行の影響からか、「人間関係の構築」や「自身の成長へ」の不安が高まっている
「不安に思っていること」の項目では、「先輩・同僚とうまくやっていけるか」が昨年より7ポイント、「自分が成長できるか」が4.3ポイント、「生活環境や習慣の変化に対応できるか」が2.2ポイント上がった。
管理職への意識
管理職に「なりたい」と答えたのは2割弱、「どちらとも言えない」が2割超え
なりたい理由の1位は「自分が成長できるから」で61.9%。なりたくない理由は、興味関心のなさや自分のやりたいことに反するというよりも、自分の管理職のイメージと照らしあわせて「向いていないように思うから」で66.7%。
構成/ino.