■連載/カーツさとうの週刊★秘境酒場開拓団
オヤジナリティー ★★★
家計貢献度 ★
エルドラ度 ★★★
コロナ対策度 ★
一週間ほど前。初めて一人で行ったんだけど、あまりに良かったんで、今原稿を書いている本日の夜。友人と再び行くことに決定している店がある!
その手の料理ジャンルが好きな人ならきっと知ってるんだろう、蒲田の台湾料理屋『S(仮名)』だ!
前からこの店の存在は気付いてはいたんですよね。東急の多摩川線が蒲田に近づくと電車の中から店が見えるから。といっても“台湾料理”みたいな文字と、なんて読むんだかわからない漢字の店名の看板がまず見えて、でもってなんといいますか、変なオーラを発している。余人近づき難し光線をギラギラと発している。
その風格には、とにかく行ってみる価値はあるにちがいない! と思ってはいたんだけど、蒲田にいく時って完全に“呑み主導”でして、料理は本当に気の効いたヤツをチョロチョロっとツマむ程度だから、“台湾”ときて“料理”とくると、ど~も頼む料理も1皿ぐらいじゃ悪いんじゃないか? って思って足を運べずじまいだった。
で、1週間前。蒲田でモツ焼き2本くらいで軽く呑んだ後、2軒目に、
「行ってみるか!!」
って行ってみた。場所はバーボンストリートっていう呑み屋通りの一番奥まったとこ。ちなみにバーボンストリートっていうと、ヤケにカッコいいですが、実情は焼酎横町である。
店の前に行って、その余人近づき難しオーラをまずは目の前で感じてちょっと感動した。
年季が入りすぎた店頭には、イスだの生ビールの樽だの看板だのが無秩序に置かれ、ボロボロの提灯や台湾国旗(こっちもボロボロに近い)が垂れ下がってる。
カオスである! 台湾の夜市もカオスっぽいムードがあるが、その夜市のムードを再現するために、あえて無秩序に色々置いてるのか、この店頭レイアウト!?
なかなか初見の一人客はいないだろうなァ~と思いつつも、そういう店に一人で行くのが呑みの醍醐味なんで、逆ワクワク精神状態で入店。
店内は入って右側に、奥が厨房になってるカウンター。左側には2人掛けのテーブルが二つ、奥に向かって並んでる。ただそのテーブル用のイスが、テーブルを挟んで置かれてるんだけど、なぜかテーブルに向いてはいないで、カウンターに向けて置いてある。
カウンターの上の奥にはテレビが付いてたんで、テーブルに座った客もテレビを見ながらダラダラ喰い呑みするというアイデア仕様なのか? いいねェ、このユルい空気!