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所有者が期待する賃料より運用者が実際に得ている賃料のほうが高い「空き家運用」の実態

2020.10.06

「運用者」が実際に得ている月額賃料は平均約22万円

一般的な空き家の所有者は、空き家の運用には「お金」がかかるというネガティブなイメージが先行しており、リフォーム/リノベーション費用についても、空き家「運用者」が実際にかけた費用よりも想定額が高く、空き家の運用に対してハードルが高いと感じている。

しかしジェクトワンの調査により、空き家運用に関する「所有者」の“イメージ”と「運用者」の“実態”にギャップがあることが明らかになった。

【1】空き家に関するイメージの比較

【所有者】・【運用者】

あなたは空き家に対してどのようなイメージをお持ちですか。あてはまるものをすべてお知らせください。

※ご自身で所有している不動産に関わらず、一般的なイメージをお知らせください。

空き家運用は“ハイコスト、ローリターン”というイメージが先行

「所有者」は、「売却したくてもできない(31.3%)」、「リフォームやリノベーションにお金が掛かる(29.7%)」といった、「お金」に関連するネガティブなイメージが先行していることがわかった。

一方、「住居の賃貸にして家賃収入が得られる(14.0%)」、「店舗の賃貸にしてテナント料が得られる(3.3%)」といった、空き家運用によって収入が得られるというイメージは、実際に空き家を運用している「運用者」(順に28.3%、9.0%)と比べると倍近い開きが生じており、「所有者」にとって、空き家運用は“ハイコスト、ローリターン”というイメージが強いことがわかる。

また、空き家を運用することで収入が得られると「運用者」が考えている(「住居の賃貸にして家賃収入が得られる(28.3%)」、「店舗の賃貸にしてテナント料が得られる(9.0%)」)一方で、「所有者」の一部は、「家具や荷物の置き場に困らない(14.3%)」、「将来住宅に困らない(11.3%)」など、自身が所有する空き家に対して積極的な運用を検討していないことが読み取れる。特にその傾向は、年配層(50代~60代)で強く表れている。

【2】リフォーム/リノベーション費用に関する比較

【所有者】

あなたご自身で所有している空き家をリフォームまたはリノベーションするとしたら、いくらくらいかかると思いますか。

【運用者】

あなたご自身で所有/運用している空き家をリフォームまたはリノベーションした際にかかった費用はどの程度ですか。

※「戸建て」「区分マンション」所有者のみを抽出して集計                                                           (%)

「所有者」が想定する空き家のリフォーム/リノベーション費用は、「1,000万円以上」がトップ

「所有者」が想定する空き家のリフォーム/リノベーション費用は、「1,000万円以上」と回答した人が約2割(18.2%)で最も多く、一方で、「運用者」が実際にかけている費用は、「100万円~200万円未満」と回答した人が16.4%でトップ、次いで「200万円~300万円未満(15.5%)」となった。「所有者」の回答で最も多かった「1,000万円以上」と回答した「運用者」は、1割程度にとどまった。

リフォーム/リノベーション費用については、フルリノベーションを想定している「所有者」が多いことがわかる。しかし実際は、「所有者」が想定しているよりも、「運用者」は費用をかけずに空き家を運用しており、一部改修(クロス張替え、フローリング、一部設備入れ替えなど)のみを行っている「運用者」が多いようだ。

リフォーム/リノベーション費用の平均金額を比較すると、「運用者」が実際にかけている費用よりも、「所有者」の想定金額が約82万円高い結果に

「所有者」が想定する空き家のリフォーム/リノベーション費用の平均金額は約426万円(4,263,538円)、「運用者」が実際に空き家のリフォーム/リノベーションにかけている費用の平均金額は約344万円(3,443,695円)となり、実際にかけている費用の方が約82万円(819,843円)低いことが明らかになった。

上:【所有者】 想定するリフォーム/リノベーション費用(平均金額:4,263,538円)

下:【運用者】 実際にかけたリフォーム/リノベーション費用(平均金額:3,443,695円)

※平均金額はそれぞれの回答選択肢の金額(中間値を「代表値」とする)をもとに加重平均によって算出

※回答選択肢の代表値について、「1,000万円以上」は1,000万円として算出

【3】運用益に関する比較

【所有者】

あなたご自身で所有している空き家を今後運用するとしたら、毎月どの程度の賃料が得られれば運用をお考えになりますか。

※「戸建て」「区分マンション」所有者のみを抽出して集計

「いくら賃料が得られても運用したくない」を除いて集計

【運用者】                                                                                                                             (%)

現在空き家を運用して、毎月どの程度の賃料を得ていますか。

※「戸建て」「区分マンション」所有者のみを抽出して集計                                                           (%)

「所有者」が期待する賃料よりも、「運用者」が実際に得ている賃料の方が高いことが明らかに

空き家を運用する場合、期待する毎月の賃料について、「所有者」のおよそ3人に1人(33.2%)が「5万円~10万円未満」と回答した。一方で、「運用者」が実際に得ている毎月の賃料をみると、最も多い回答は「10万円~15万円未満(18.6%)」、「5万円 ~10万円未満(15.9%)」、「20万円~50万円未満(11.5%)」が続きました。「所有者」の最も多くが期待している賃料以上に、「運用者」は高い賃料を得ていることがわかった。

月額賃料の平均金額を比較すると、「所有者」が期待する賃料よりも「運用者」が実際に得ている賃料が約6万円高い結果に

「所有者」が空き家を運用する場合、期待する毎月の賃料の平均金額は158,743円、「運用者」が実際に得ている賃料の平均金額は218,464円となった。「所有者」が期待する毎月の賃料以上に、「運用者」が得ている賃料の平均金額は高く、約6万円(59,721円)の差が開いた。

上:【所有者】 空き家を運用する場合、期待する月額賃料(平均金額:158,743円)

下:【運用者】 空き家運用によって得られている月額賃料(平均金額:218,464円)

※平均金額はそれぞれの回答選択肢の金額(中間値を「代表値」とする)をもとに加重平均によって算出

※回答選択肢の代表値について、「100万円以上」は100万円として算出

※「所有者」の回答選択肢「賃料を得られなくても活用したい」および「運用者」の回答選択肢「賃料は得られていない」は除いて算出

実際に賃料を得ている「運用者」の空き家運用に対する満足度は、6割以上と高い

実際に得ている毎月の賃料で、最も多かった「10万円~15万円未満(18.6%)」と回答した「運用者」の3分の2(66.6%)が、空き家運用の満足度について「満足している」(「満足している」+「やや満足している」)と回答した。

実際に賃料を得ている「運用者」全体でも、6割以上(63.4%)が「満足している」(「満足している」+「やや満足している」)と回答し、賃料を得ることが空き家運用の満足度を左右する一つの要素となっていることがわかった。

【運用者】得ている賃料とその空き家運用の満足度

※「戸建て」「区分マンション」所有者のみを抽出して集計

【4】 賃料と地域貢献に関する意識の比較

【所有者】・【運用者】

あなたが所有している空き家の運用について、賃料と地域貢献のどちらを優先したいと思いますか。

【所有者】

※回答者「どちらでもない」152名を除外して集計

【運用者】

※回答者「どちらでもない」91名を除外して集計

「所有者」「運用者」とも、地域貢献より賃料優先の意識が強く、特に「運用者」は実際に

「運用者」は、空き家の運用について「賃料を優先」が9割以上(91.9%)となり、「所有者」と比べても、「地域貢献を優先」の割合が少なく、1割にも満たない結果となった。これは、「運用者」の多くが、空き家運用によって賃料を既に得ているため、「お金」に対してより優先意識が強いと考えられる。

一方「所有者」は、約8割(77.7%)が「賃料を優先」、約2割(22.3%)が「地域貢献を優先」と回答した。「運用者」と同様に賃料優先の意識が強いものの、地域貢献を意識している「所有者」が一定数いることがわかる。

「所有者」が、実際に空き家運用に踏み出すためには、単に「お金」が得られるだけでなく、地域貢献もできるような運用方法が、重要な要素の一つであるといえる。

また、「所有者」「運用者」とも、地域貢献に対する意識が低い要因の一つには、各自治体によって空き家活用についての取り組みが異なる点も挙げられるかもしれない。とくに、空き家対策にそれほど力を入れていない地域では、地域貢献に向けられる意識が薄い可能性が考えられる。

調査対象:

「所有者」… 一都三県に空き家を所有しているが、運用はしていない30代~60代の男女300名
「運用者」… 一都三県に空き家を所有し、住居や店舗として貸し出すなど、何らかのかたちで

その空き家を運用している30代~60代の男女300名
調査方法:インターネットリサーチ (調査地域:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)
調査時期:2020年1月27日(月)~1月30日(木)
※空き家=戸建て、区分マンション、1棟マンション・アパート、1棟ビル、セカンドハウス(別荘)、店舗

※調査における「空き家」とは、戸建て、区分マンション、1棟マンション・アパート、1棟ビル、セカンドハウス(別荘)、店舗を対象とし、所有者が「空き家」と認識している物件のことを指す。※n=30未満は参考値

構成/ino.

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