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2021.04.23

埼玉工業大学、再生エネ用蓄電池の1年間の実証実験を実施 ~太陽光発電とレドックスフロー電池による電力需給システムを構築し、3,000時間稼働 ~ 

【埼玉工業大学】

埼玉工業大学(本部:埼玉県深谷市、学長:内山俊一、略称:埼工大、https://www.sit.ac.jp/)は、脱炭素時代に向けた教育・研究として、本学「ものづくり研究センター」に太陽光発電とレドックスフロー電池を組み合わせた電力需給システムを開発・構築して、1 年間の実証実験を実施しました。





レドックスフロー電池は、原理的に耐久性と安全性が高く、電力変動の大きい自然エネルギー用の蓄電池として適した特性を持ちます。埼工大では、再生可能エネルギーの利用を推進するため、自然エネルギ ーの充放電に適した蓄電池として、レドックスフロー電池に注目しました。
このたび、本学工学部生命環境化学科 環境計測化学研究室 松浦宏昭准教授の研究チームが、再生可 能エネルギーを高い効率で利用可能なレドックスフロー電池を開発し、2020 年 3 月 11 日から約 3,000 時間の稼働を実現しました。この新型のレドックスフロー電池は本学で 2 号機となるもので、今回、大韓 民国のエネルギー関連企業(HI GROUP Energy & HVAC Co., Ltd.)との共同研究により「太陽光発電 とレドックスフロー電池」を組み合わせた電力需給システムを開発、導入して実証実験を進めてきました。

[画像1: https://prtimes.jp/i/21794/35/resize/d21794-35-178445-0.jpg ]

写真1:レドックスフロー電池からの給電による実証実験の様子。1.館内照明

[画像2: https://prtimes.jp/i/21794/35/resize/d21794-35-102303-1.jpg ]

写真2:レドックスフロー電池からの給電による実証実験の様子。2.外部間接照明

実証実験では 1 年間の気象サイクルによる太陽光パネルでの発電と、連動するレドックスフロー電池へ の蓄電および蓄電した電気を館内照明設備に給電するといった、実環境における動作特性のデータを取得 しました。特に太陽光発電で余った電気を蓄電する稼働方式では、従来利用されていなかった電気を貯め て、夜間に使用する運用を実証しました。これにより、再生エネの高効率な利用を実現する蓄電池の実用 化に向けた技術が検証できました。またレドックスフロー電池のさらなる性能向上を目指した課題とその 改善手法も明確になりました。 このレドックスフロー電池の実用化により、再生エネの有効活用と電力の自給自足が可能です。また地 震や台風などの自然災害による停電対策として、自治体庁舎や病院の非常用電源として利用できます。

今回の実証実験では、次のような動作方式の稼働を実証しました。
1. 太陽光パネルで発電した電力を、ものづくり研究センターの館内照明用に給電すると同時に、余っ た電力をレドックスフロー電池に蓄電します。(資料 1)
2. 館内消費の必要量に対して太陽光の発電が不足している場合(曇りの日など)は、レドックスフロ ー電池から自動的に放電を開始し、太陽光発電の電力と合わせて館内照明に給電します。(資料 2)
3. 太陽光発電の電力が無い場合(夜間など)は、電力会社からの供給電力により蓄電し、蓄電してい た電気を放電して供給できます。(資料 3)

埼工大は、高効率で安定的な自然エネルギーによる発電システムや、高い安定性と高効率化を実現する 蓄電システムの研究開発を強化していきます。自然エネルギーを効率的に利用可能な蓄電池システム開発 の拡大を支援するために、オープンな研究施設である本学「ものづくり研究センター」を拠点として、関 連企業や研究機関との共同研究を積極的に展開していく方針です。また環境問題の啓発・啓蒙に向けた地 域社会への貢献活動における教材としても活用していき、学生教育にも繋げていきます。 そして本学は、国・地域の政策やイノベーションの基盤となる科学的知見を創出し、「知の拠点」とし ての役割を果たすため、産学官等との連携強化を通じてその機能や発信力を高める場である「カーボン・ ニュートラル達成に貢献する大学等コアリション」に参画していく予定です。

●レドックスフロー電池について

[画像3: https://prtimes.jp/i/21794/35/resize/d21794-35-505321-2.jpg ]

写真3:レドックスフロー電池からの給電による実証実験の様子。3.蓄電池装置本体

「レドックスフロー電池」は、リチウムイオン 電池とは異なる原理により、電池反応に関する部 材の劣化がなく、充電や放電を繰り返しても長寿 命であり、不燃性の材料によって電池が構成され ているので、爆発や発火といった現象が起こらな いため、耐久性と安全性にも優れた特長がありま す。 また、この電池の容量は、電池本体(セルスタ ック)を大きくすることなく、電解液タンクに貯 める電解液量を増やすだけで電池の大容量化が 可能です。 さらに、電解液が各電池セルと電解液タンク間 を循環して充電および放電をする仕組みのため、各電池セル間の充電度合いが均一化されて、高負荷の変 動への対応にも優れていることから、電力の変動の大きい自然エネルギー用の蓄電池として適しています。 レドックスフロー電池は、高い安全性、高い耐久性、メンテナンスフリー(システム保証が 20 年以上 であり、ランニングコストの大幅削減が可能)などの特長により、再生可能エネルギー受電用の蓄電池と して優れている点に加えて、大容量化にも容易に対応可能なため、定置型の中容量から大容量の蓄電池と しての利用に期待が高まっています。

●電池のシステム概要
■蓄電池のスペック
・蓄電池の種類:バナジウム系レドックスフロー電池(VRFB)
・蓄電池規模:5.0 kW-6.6 kWh(一戸建て住宅 1 軒分の電力マネージメントを想定)
■充電プロセス
・太陽光パネル系統(公称最大出力 3.1 kW)
・電力系統(最大 5.0 kW) 上記 2 系統を切り替えることが可能
■放電プロセス
・ものづくり研究センター館内の各種 LED 照明に給電(館内スポット照明、間接照明、電池室照明)

●本学ものづくり研究センターについて
本学のものづくり研究センターは、大学創立 40 周年を記念して 2016 年に自然エネルギーを活かした ECO研究センターとして建築され、モノづくりの発信の場となるような総ガラス張りで開放的な空間を 目指した施設で、Light(光)、Wind(風)、Earth(土)の 3 つの自然エネルギーを最大 限に生かしたECO研究センターです。 自然エネルギーを有効活用する観点で大学初となる「レドックスフロー電池」の 1 号機を導入し、検証 研究を3 年間にわたり実施してきました。この 3年間の検証研究成果を基に今回2 号機となる新型のレド ックスフロー電池を共同研究により開発、導入しています。

●添付資料(別途添付)
今回の実証実験における電力需給システムの動作方式(資料 1 から資料 3):別途添付資料1.
クリーンエネルギーの未来を支える蓄電池(レドックスフロー電池)のパンフレット:別途添付資料2.

●関連情報
・生命環境化学科の HP:https://dep.sit.ac.jp/lsgc/
・環境計測化学研究室の HP:https://matsuura-labo.sit.ac.jp/
・ものづくり研究センター:https://www.sit.ac.jp/monodukuri/
・新型レドックスフロー電池開発のプレスリリース
 : https://www.sit.ac.jp/media-s/2019/press/200310_01.pdf

●本プレスリリースで使用している特殊用語等の説明
・電解液 電気分解の際に電解する槽の中に入れる溶液を指す。
電池の場合、充電や放電を行う際の電解質や電 気の基となる活物質を溶かした溶液であり、バナジウム系レドックスフロー電池では活物質としてバ ナジウムが大量に溶けている溶液のことをいう。
・充電度合い 電池容量をパーセント(%)で表したもの。一般的に 0~100%の間で表示することが多く、0%で完 全放電の状態で、100%で満充電状態を指す。
・電池セル プラス極とマイナス極がそれぞれ一つずつ存在する電池を最少構成単位としたものを指す。
例えば、 乾電池 1 個が電池セル 1 個と同じであると考えて良い。
・セルスタック 電池セルが直列に複数繋がれたものを指す。
例えば、複数個の乾電池が直列に繋がれた場合のすべて の電池をひとまとめにしたものと同じであると考えて良い。PR TIMESプレスリリース詳細へ

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