令和7年夏の特別展「終戦-戦争の終わりと戦後の始まり-」国立公文書館で開催 NHKによる高精細3DCG特別展示も
【独立行政法人国立公文書館】

~昭和20年の出来事について、当館所蔵資料を中心にご紹介します~
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136832/12/136832-12-badcd2506e5a84c44c4c9e90c6498fb9-3900x1991.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
独立行政法人国立公文書館(所在地:東京都千代田区、館長:鎌田 薫)は、令和7年7月19日(土)~9月15日(月・祝)の間、令和7年夏の特別展「終戦―戦争の終わりと戦後の始まり―」を開催いたします。
令和7年(2025)は終戦から80年にあたります。
昭和20年(1945)の日本では、悪化する戦況や、激しさを増す日本本土への空襲に対応して、疎開をはじめとする政策が実施されました。8月15日には終戦を告げる玉音放送が行われます。一方、終戦後、占領下の日本では、今日の社会にもつながる様々な改革が短期間に行われます。本展では、日本が大きな変化を迎えた年である昭和20年の出来事について、国立公文書館所蔵資料を中心にご紹介します。
令和7年夏の特別展「終戦-戦争の終わりと戦後の始まり-」見どころ
◆はじめに 昭和20年まで
昭和16年12月8日、日本はアメリカ、イギリスとの戦争を開始しました。開戦当初は日本側が優勢でしたが、昭和18年に入ると戦局が悪化します。昭和19年になると、パラオのペリリュー島やマリアナ諸島が占領されます。また、フィリピンでも大規模な戦闘が開始され、10月のレイテ沖海戦では神風特別攻撃隊(かみかぜとくべつこうげきたい)が出撃するなど、熾烈(しれつ)な戦いが繰り拡げられました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136832/12/136832-12-5bfe77de44fdd4816efb87b120f4769c-1089x1435.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
◆第1部 空襲の激化と硫黄島の戦い
昭和16年12月に始まった連合国との戦争。開戦当初は戦場が日本から離れていましたが、戦況が悪化すると戦場は日本に近づき、国民の生活にも大きく影響していきました。
第1部では、そうした状況の中で迎えた昭和20年1月から3月にかけて行われた空襲対策の強化や食料の増産、本土決戦への準備といった日本国内の様子、2月に始まった硫黄島の戦い、3月の東京大空襲に関わる資料をご紹介します。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136832/12/136832-12-a758b5a99f0140ae15a4f24635594555-3900x2860.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
◆第2部 鈴木貫太郎内閣の成立と戦争末期の日本
硫黄島の戦いや東京大空襲をはじめとする日本各地への空襲により、日本軍の敗退は続き、国民の生活にも深刻な被害や様々な影響が広がっていました。3月末には、沖縄本島周辺の島々に米軍の上陸が始まります。同時期には小磯内閣が進めていた中国との和平工作は失敗に終わり、4月7日、鈴木貫太郎内閣が成立します。6月には沖縄での組織的な戦闘が終結し、沖縄はアメリカ軍に占領されました。
第2部では、4月から6月にかけて、鈴木内閣が行った内閣に権限を集める「戦時緊急措置法」の公布など、戦争末期の日本の様子を中心にご紹介します。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136832/12/136832-12-cd5415e6c7ad15aeb2448e27754a15ef-1644x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
◆第3部 終戦
7月26日にアメリカ、イギリス、中国の連名で、日本に降伏を求めるポツダム宣言が発表されます。
当初、日本政府はポツダム宣言に明確な反応を示しませんでした。これを受け、連合国側は8月6日に広島、9日に長崎に原子爆弾を投下し、広島、長崎に大きな被害をもたらしました。また、8月8日にはソビエト連邦が日本に対して宣戦布告します。
8月9日~10日、14日の2度にわたる聖断(天皇の判断)を経て、日本はポツダム宣言を受諾することを決定します。ポツダム宣言の受諾と戦争の終結について国民に伝えるため、詔書(天皇の意思を伝える文書)が作成され、天皇による詔書の朗読(玉音)がレコードに録音されました。レコードは翌日正午にラジオで放送され(玉音放送)、国民に戦争の終結が告げられました。
第3部では、ポツダム宣言、原子爆弾の投下、「終戦の詔書」に関する資料を中心に、終戦を迎える日本の様子をご紹介します。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136832/12/136832-12-cc7c18601771b7b28b76d6b6c9d19220-3900x3273.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
◆第4部 戦後のはじまり
8月15日の玉音放送によって、戦争の終結が国民に伝えられました。9月2日には東京湾に停泊する米軍の戦艦ミズーリの艦上で降伏文書の調印が行われました。日本には連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が置かれ、日本の占領が始まります。
9月以降、GHQは日本政府を通じて、様々な制度の改革を行いました。これらの改革は日本社会の姿を大きく変え、今日の日本につながる出発点となりました。
第4部では、GHQによる占領のもとで行われた様々な改革を中心にご紹介します。
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136832/12/136832-12-2eb467c0b7b12d0aa09d66c20c93b8cc-1677x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
◆おわりに 戦後の再建
昭和20年8月の戦争終結ののち、戦災復興や引揚など、戦争の傷跡からの復興が急速に進められる一方、GHQの指令によって、様々な改革が行われました。
これらは、昭和21年の日本国憲法の公布をはじめ、大きな改革のうねりとなって、戦後日本の姿を形作る原点となりました。
昭和21年1月1日に発表された新日本建設の詔書は、日本の新たな出発を示すものでした。
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136832/12/136832-12-988f3506f9620c3d4f5d11ffa90d4abe-2203x1868.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
関連イベントについて
■「終戦の詔書」原本特別展示■
以下の期間で、「終戦の詔書」の原本を特別に展示いたします。
【概要】
展示期間:令和7年8月8日(金)~8月21日(木)
※会期中、毎週金曜日は午後8時まで開館します。お仕事、お出かけの帰りにぜひご覧ください。
このほかにも、特別展をさらに深く楽しめるイベントを企画中。参加費無料。詳細は決まり次第、国立公文書館HP、SNSでお知らせします。
関係機関と連携した特別展示について
■NHKによる「終戦の詔書」高精細CGアプリケーションの特別展示■
8Kで撮影した「終戦の詔書」の高精細CGアプリケーションを特別展の会場内で展示します。通常は近づけないような距離、肉眼では見ることができない大きさまで、超高精細CGを拡大することができます。新しい閲覧体験をぜひお楽しみください。
【概要】
展示期間:特別展と同様
※NHKの高精細CGとは…現行ハイビジョン放送の16倍の画素数である8K放送にも耐えられるCG。高解像度の撮影画像からCGをつくることで実物の質感や小さな凹凸まで再現している。
■舞鶴引揚記念館所蔵資料の特別展示■
特別展「終戦―戦争の終わりと戦後の始まり―」に関連し、舞鶴引揚記念館所蔵の資料を展示します。特別展とあわせてご覧ください。
【概要】
展示期間:特別展と同様
【展示資料】
◆俘虜用郵便葉書
シベリアの抑留地から送られた往復はがきで、現地の厳しい労働や乏しい食料事情について書くことは許されませんでした。抑留者は家族などからの返信を心まちにして生きる支えにしていました。俘虜用郵便葉書はユネスコ世界記憶遺産に登録されました。
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136832/12/136832-12-ab96e6f3a5f7a993bf8c97918b1e408a-2015x1390.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
◆白樺日誌(レプリカ)
紙の代用として白樺の樹皮を用いて、空き缶を加工したペンを使い、煙突のすすをインクにして日々の出来事やふるさとの家族への想いを和歌でつづった日誌です。つらい労働のようすや過酷な環境のことがわかるだけでなく、生きようとする姿を読み取ることができる貴重な資料です。白樺日誌はユネスコ世界記憶遺産に登録されました。
[画像9: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136832/12/136832-12-253f35d21e51f5cdc09e7cfe195bb24b-3900x2925.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【舞鶴引揚記念館の紹介】
舞鶴引揚記念館は、昭和63年(1988)にシベリア抑留と戦後引き揚げを伝える資料館として開館しました。館内には約2000点の関連資料が展示されています。平成27年(2015)には収蔵資料の中から570点がユネスコ世界記憶遺産に登録されました。
舞鶴引揚記念館HP:https://m-hikiage-museum.jp
【開催概要】
特別展タイトル:「終戦―戦争の終わりと戦後の始まり―」
協力 :NHK
開催期間 :令和7年7月19日(土)~9月15日(月・祝) ※8月25日(月)は休館
開催地 :国立公文書館 東京本館1階展示ホール
〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園3-2
アクセス :東京メトロ東西線 竹橋駅下車 1b出口 徒歩5分
開催時間 :午前9時15分~午後5時00分
※期間中の毎週金曜日は、午後8時まで開館します。
国立公文書館HP:https://www.archives.go.jp/exhibition/
[画像10: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136832/12/136832-12-23f452c056cd14e13d938becd8c8df7b-827x467.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
<報道関係の方からのお問い合わせ先>
独立行政法人国立公文書館 展示担当 TEL:03-6680-7206PR TIMESプレスリリース詳細へ