資生堂パーラーでは、ソース作りで素材のうま味を引き出すために、最低3日かかるという。さらに、味をなじませ、口当たりをまろやかにするために、客席に出す前に1〜2日ほど寝かせている。
現在、資生堂パーラーのグランドメニューに並ぶカレーライスは3種類。このビーフカレーライスもそのひとつ。4日かけて仕込まれたスパイシーなカレーソースととろけるような和牛が食欲に火をつける。2880円(税込・別途サービス料10%)
資生堂パーラーでは2016年8月31日まで銀座本店の他、国内4店舗で「夏のカレーフェア」を開催中。各店共通のカレー1品と店舗ごとのオリジナルカレーが楽しめる。写真は銀座本店でのみ食べられる「イベリコ豚スペアリブのサレと夏野菜のスープカレー」2900円(税込・別途サービス料10%)
資生堂パーラー 銀座本店
レストラン
住所:東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル4/5F
電話番号:03-5537-6241
営業時間:AM11:30〜21:00(L.O. 20:30)
定休日:月曜日(祝日は営業)※2016年8月15日(月)は臨時営業
https://parlour.shiseido.co.jp/shoplist/restaurantginza/
■らっきょう? 福神漬け? 日本人好みのカレーライスに合う薬味って??
たかが薬味なのか、されど薬味なのか。しかし薬味のないカレーは単調になりがち。やはり薬味は必要不可欠なアクセントである。もしもカレーの薬味をひとつだけ選ぶとしたら、どうやら福神漬け派とらっきょう派に分かれるようだ。2006年に行われたとある調査によれば、約7割が福神漬けを支持したそうだ。ちなみに筆者も福神漬けを断然推す。なぜなら7種の野菜の相乗的な味わいとそれぞれ違う野菜の歯ごたえが、より大きな変化を感じさせてくれるからだ。もしもカレーソースが切れてご飯が残ったとしても、福神漬けならご飯がすすむ。福神漬けはカレーの友であり、飯の友なのである。
言うまでもなくカレーに福神漬けのマッチングは、日本ならではの食文化に他ならない。福神漬けがあればこそ、カレーライスはより旨くなるのだから、われわれは福神漬けにもっと感謝すべきなのかもしれない。ということで、最後に小声で言っておく。福神漬けよ、今日のカレーを美味しくしてくれてありがとう。
取材・文/髙橋政喜
1972年生まれ、東京都出身。編集プロダクション勤務を経て2008年よりフリーランスのライター・編集者となる。現在はモノ系、ライフスタイル系雑誌に原稿を寄稿し、グルメ誌の編集や執筆、また、百貨店広告や企業PR誌の制作などに携わっている
※記事内のデータ等については取材時のものです。