「薄いカープ女子」は流行好きであり野球好き?
それでは「薄いカープ女子」はどうだろうか。同じく上位10位を抽出したところ、下記のような結果が得られた。
「カープ」の検索は依然として存在するものの、濃いカープ女子と比べるとそれほど大きくなかった。また、他の関心事項としては、一般的なキーワードや芸能ニュースが多く見受けられる。
さらに100位まで見ていくと、侍ジャパン関連やパ・リーグ優勝したオリックスの名前などが出ており、他のスポーツの検索は結婚・離婚を発表した羽生結弦さんだけだった。
●「薄いカープ女子」特徴キーワードの検索割合順上位100に現れたスポーツ関連キーワード
羽生結弦(11),ヌートバー(12),佐々木朗希(39),山本由伸(49),ダルビッシュ有(52),広島カープ(66),侍ジャパン(70),オリックスバファローズ(99) ※()内は順位
地元・広島はカープ愛が続きやすい?
「濃いカープ女子」のキーワードリストに「そごう 広島」などといった広島県に関連する検索が多く含まれていた。「薄いカープ女子」でも特徴度順に見ると広島県関連のキーワードが出てきており、広島県民であるという特徴が強く出ているのではないかと考えられる。
そこで、「濃いカープ女子」と「薄いカープ女子」が各都道府県にどの程度分布しているのかを見た。
●「濃いカープ女子」の上位5位都道府県
広島、東京、大阪、福岡、岡山
●「薄いカープ女子」の上位5位都道府県
東京、大阪、広島、福岡、神奈川
この結果からも、両社ともに広島県民が多く含まれており、中でも「濃いカープ女子」には多く含まれていることが見て取れる。一方、試合に足を運ぶのが困難だったことも影響しているのか、「薄いカープ女子」には人口通り都市部が多くなっていた。
また面白いことに、「濃いカープ女子」の中には広島県に隣接する岡山県の人々が多数存在することがわかった。(「薄いカープ女子」でも岡山県は8位にランクインしている)
試しに、「薄いカープ女子」の中から広島県民を除いて見てみると、「カープ」の検索率は大きく減少し、「ヌートバー」や「佐々木朗希」の方が上位になった。それでも他チームと比べると最も多く検索されていたのは「カープ」だった。
2023年の「薄いカープ女子」は侍ジャパンに強い関心を持ち、依然として野球に興味があることが窺える。
おわりに
2014年に流行語となった「カープ女子」だが、試合に強く関心をもっていたユーザーや広島の地元民はなおカープへの情熱を維持していることがわかった。
また、流行に敏感な「薄いカープ女子」たちも依然として野球が好きで、特に2023年は侍ジャパンに強い関心を寄せつつも、チームとしては依然カープに一番関心を持っている姿が見て取れた。
「カープ女子」という流行語は、従来からのファンはもちろん、流行好きの遠方野球好きを引きつけ、現在も野球関心を持ち続ける1つのきっかけとなっているのかもしれない。
出典元:ヤフー・データソリューション
構成/こじへい