
世界中を旅しながらビジネスをする場合、言語のメインはもちろん英語である。
ただ、特に筆者のように世界の隅々を廻る場合、相手の公用語も英語ではない。
そのため、時に、
(なんじゃ、こりゃ・・・)
と思うような英語にお目にかかることがある。
今後、そんな”学校で教えてくれない英語”をいろいろご紹介してみたい。
きっと、役に立つかも!?
今回はその第一弾。
1. How are you?
学校で習う英語の基本中の基本。
”How are you?” ”Fine, Thank you” という掛け合いを知らない日本人はいないと言っても大げさではない。
ところが、筆者も世界のとある場所で”Fine, Thank you”と答えたところ、同行していた現地の人から厳重注意されたことがある。場所は、ロシア・ウラジオストク。
今から10年も前の話になるので、現在はそんなことはない、という批判は甘んじて受け入れる。
結論から書くと、”Fine, Thank you”でなく、”Too bad”と回答しろ、というのである。
「コバヤシサン、”Fine”と言ってしまったら、あなたは順調だから相手は付け入る隙がないと諦める。そうしたら取引のチャンスが無くなるじゃないか。必ず”Too Bad”と答えなさい。そうすれば、相手は、
(小林さんは困っているからビジネスや情報をあげたら一儲けできるかもしれないな)
と思う。そして、相手の情報を引き出しながらより良い妥結点を見出す。それがロシアのビジネスというものだ。」
それを聞いた筆者は苦笑いしたことは言うまでもない。でも、郷に入れば郷に従え、かの地では、この英語が正しいコミュニケーションなのである。
2. いつ返事が来る?
世界的に見ればかなり律儀な部類に入る日本人。
交渉事などでレスポンスの遅い相手を催促する機会は間違いなくたくさんあるだろう。
そんなとき、相手は”xxまでに返事する”というはずだが、この英語を真に受けてはならない。
真に受けると、結果あなたはますますイライラすることになる。
以下に当方が15年経験して培った、”辞書に出ていない正しい翻訳例“を記す。
〇Reply in 5minte:(5分以内、でなく)今日中に回答します。
〇Reply Tomorrow:(明日、でなく)3日以内に回答します。
〇Reply Soon:(まもなく、でなく)2週間以内に回答します。
本当かよ!と思われる読者の方も多いかもしれないが、紛れもなく本当の話である。
特にこのコロナ禍では海外とメールやチャットソフトでのやり取りの頻度は増えたはず。そんなときにこんな言葉を目にしたら思い出してほしい。きっと皆さんのストレスは軽減されるはずだ。
文/小林邦宏
旅するビジネスマン。これまで行った国は100ヶ国以上。色んな国で新しいビジネスをつくるおじさん。
現在は新型コロナウィルスの影響で海外渡航制限中により国内で活動中。
オフィシャルサイト:https://kunihiro-kobayashi.com/
Youtubeチャンネル:「旅するビジネスマン 小林邦宏チャンネル」
Twitter: @kunikobagp
著書:『なぜ僕は「ケニアのバラ」を輸入したのか?』(幻冬舎)