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誹謗中傷ワードをすべてポジティブに変換するAI「ネガティブバスター」は月曜の憂鬱をどこまで解消できるか?

2020.09.28

◆高橋晋平の憂鬱な月曜日を楽しくする研究会

日本には、休日明けの月曜が嫌いな人が多すぎる……。その現状を改善するため、月曜日を楽しくしたい人のコミュニティ「月曜クラブ(通称:月ク)」が立ち上がりました。この連載では、月曜日の憂鬱を減らし、一週間を楽しく過ごす方法を研究、紹介していきます。

※「月曜クラブ(月ク)」にご興味のある方は、Facebookをフォローしてみてください。
Facebook 月曜クラブ(月ク)https://www.facebook.com/getsuyouclub/

先日、誹謗中傷ワードをポジティブに変換するAI「ネガティブバスター」が、Twitter上で大きな話題になりました。

今回は、こちらを開発したものづくり集団「nanka」のメンバー、宗野裕一さんに、この「ネガティブバスター」を使って月曜のイメージをポジティブにできないか相談してみました。

宗野裕一(そうの ゆういち) ※写真右、本文中では敬称略
1984年岐阜県中津川市生まれ、2007年同志社大学工学部卒業、2009年同大学院工学研究科卒業。
2009年から現在まで、富士ゼロックスに勤務。2016年にnanka(社外団体)を設立。
日常を豊かに、面白くする「なんか」を想像することをミッションとして活動。
強みであるエンジニアリングとアイデア発想を生かし、プロダクト開発/アイデア提供/企画提供など幅広く活動している。
ホームページ:https://nankasince2016.jimdofree.com/
Twitter:https://twitter.com/nankasince2016

nankaって、なんですか?

高橋:そもそも、宗野さんたちが活動している「nanka」っていうプロジェクトは、どうやって始まったんですか?

宗野:僕は富士ゼロックス株式会社の社員なのですが、nankaの結成メンバーは同じ会社内の同期でした。いつも「なんかやりたいね」って言うのが口癖になっていて、それで、nankaっていうグループをやり始めました。

高橋:「なんかやりたい」って、みんながよく言うワードですよね。

宗野:僕らのメンバーには、メカ系、電気系、ソフト系のエンジニアがそろっていて、「なんか」を作れる体制だけをまず作ったんです。

高橋:今、「nanka」の成り立ちの話を聞いただけで、今回の「月曜日を楽しくする」ヒントが垣間見えた気がしました。本業以外の活動って、人生を楽しむ重要なキーワードですよね。ちなみにnankaは、会社でも公認の活動なんですか?

宗野:まったく会社とは関係ない活動でもちろん非公認なんですが、いろいろな作品がメディアに出るようになったときに、社内で知らない人とすれ違ったら、「お前、出てたな。」みたいに声をかけられたりして。そんな感じで、自然と知られていきました。

高橋:やりたいことをまずやって、その活動が世の中に広がって認められて、周りに応援してもらえるようになるっていうのは、いい流れですよね。

宗野:最初に「ジッカラーム」っていう、朝お母さんがご飯を作るときの音で目が覚める時計を作って、SNSで拡散されて、そこからメディア露出も増えていきました。

宗野:それから「にゃぁぽっぽ」とか、「謎と木箱」とか、淡々と作ってきました。「ドキッとする栞」という製品は、タイでバズりましたね。しみの色の感じがトムヤムクンに似てたみたいです。

ドキッとする栞

ネガティブバスターを試してみる

高橋:そして、先日、「ネガティブバスター」がものすごい話題になっていましたね。

宗野:メンバーで最近のテーマを話し合っていたときに、「誹謗中傷」っていうキーワードが出てきまして。これは凄く重い問題なんですけど、まずは傷つくことを減らせたらいいんじゃないかと。そしてちょうど、メンバーの一人が最近、AI系のベンチャーに行きまして、AIも使えるよね、という話をしていて、これが生まれました。ただ、中身はまだ全然で、AIなんてものにはなっていないですね。

高橋:これからどのように開発を進めていくんですか?

宗野:例えば、それぞれの言葉がネガティブなのかどうかを判別するのが難しいポイントの一つですね。バカって、基本的にはネガティブワードに見えますが、「バカ売れ」みたいになると、いい意味になりますよね。人によっても、同じ言葉がポジティブになるかネガティブになるか違いますし。だから、まずは明らかにネガティブなものを変えるというところから取り組んでいます。それから、ワード変換のセンスも必要です。「バカ」ってワードなら、普通に考えると反対のポジティブワードは「賢い」になると思うんですが、それを面白くするために、さらに「東大」とか、パワーワードに変えていく必要がありますね。

高橋:今回ご協力をお願いしたいのは、このネガティブバスターで、月曜日への愚痴を変換したら、イメージが変わるのかな、と言う実験なんです。僕の方で、事前に自社サイトのブログに、月曜への愚痴文章を書いておきました。この文章を変換できますか?


月曜日の憂鬱 ~マンデー・ブルー~

俺は月曜日が大嫌いだ。
日曜日の夕方が来ると不安になり始め、夜は動悸がしてなかなか眠れず、朝、目が覚めると泣いている。

ものすごくお腹が痛くなる。
駅のホームで電車を待っているとき、この人生が永遠に続くのだろうかと思うと絶望する。
会社に着いたらビルがなくなっていたらいいのにと思う。

会社に着くと朝礼で部長が檄を飛ばし、すぐに進捗報告会が始まる。
仕事の進み具合を報告するときは膝が震える。課長には必ず叱咤される。
部長は消えろ。課長は飛ばされろ。みんな消えちまえ…。

そして、月曜の午後になると、不思議と憂鬱な気持ちはどこかに消えていて、ただただ何も考えず機械的に業務をこなしていく。
それから一週間は、早朝から終電まで働いて働いて、金曜の夜に酒を飲むのが唯一の楽しみだ。

土日は寝るだけ。
そしてまた月曜日が繰り返す。
俺は月曜日が大大大嫌いだ。


宗野:わかりました。やってみますね。ちなみに今はchromeの拡張機能という形にしていて、ここでポチっとやると一瞬で変換されます。

高橋:あ、変わった!


月曜日の爽快 ~マンデー・ブルー~

俺は月曜日が大好きだ。
日曜日の夕方が来ると安心になり始め、夜は動悸がしてなかなか爆睡でき、朝、目が覚めると爆笑している。

ものすごくお腹が気持ちよくなる。
駅のホームで電車を待っているとき、この人生が永遠に続くのだろうかと思うとワクワクが止まらない。
遊園地に着いたらビルがなくなっていたらいいのにと思う。

遊園地に着くと朝礼で部長が称賛を飛ばし、すぐに進捗報告会が始まる。
趣味の進み具合を報告するときは膝が震える。課長には必ずスタンディングオベーションされる。
部長はずっとそばにいろ。課長は栄転しろ。みんなずっとそばにいちまえ…。

そして、月曜の午後になると、不思議と爽快な気持ちはどこかにずっとそばにいて、ただただ何も考えず機械的に遊戯をこなしていく。
それから一週間は、早朝から終電まで遊んで遊んで、金曜の夜に酒を飲むのが唯一の楽しみだ。

土日は寝るだけ。
そしてまた月曜日が繰り返す。
俺は月曜日が大大大好きだ。


高橋:これは…! 味わい深い。

宗野:日本語的におかしくなっているところもありますが。

高橋:そこが逆にいいです! まず、”夜は動悸がしてなかなか爆睡でき” っていうところが深いと思うんです。これ、めっちゃ運動したら疲れて爆睡できるっていうことなのかもしれません。で、 ”朝、目が覚めると爆笑している” わけですよね。この精神状態は、ぶっ壊れていそうだけど、目指すべきところかもしれないなと思います。

宗野:会社のことを “遊園地” って変換していますね。確かにそう考えられたらいいですよね。ジェットコースター的な。

高橋:あと、”趣味の進み具合を報告するときは膝が震える” ってところは相当いいですね。これ、実際もそうすればいいんですよね。みんな、進捗報告会で、まず自分の趣味の進み具合を報告すればいいんですよ。で、スタンディングオベーションされるわけですよね。想像しただけで笑えますね。

宗野:”ずっとそばにいる” っていう単語が3回出てきているのもポイントですね。”ずっとそばにいちまえ” って、熱いですね。

高橋:”爽快な気持ちはどこかにずっとそばにいて” っていう、若干バグった文章がすごくいいです。ずっとそばにいるんだけど、「どこかに」なんですよね。だから、僕らが憂鬱を感じていたとしても、多分どこかには、ポジティブな気持ちがあるわけですよね。その上で、この文章のサブタイトルが、”~マンデー・ブルー~” と、元のまま変換されていないところが良くて、こうなってくると、ブルーもさわやかな青空みたいに感じられてくるんですよね。

業務外の活動は、月曜の憂鬱を救うか

高橋:宗野さんは休み明けの月曜日をどう思っていますか?

宗野:今も月曜日は嫌いですね。

高橋:僕と一緒ですね。どうしてですか。

宗野:まず、日曜日の楽しいのが終わるのが嫌です。そして、自転車のこぎ出しが一番大変なのと一緒で、やっぱり週の初めはキツいですよね。だから月曜の朝ご飯は、いつもより良いパンにします。

高橋:ごく一般的な感覚かもしれないですね。僕もほとんど一緒で、金曜夜は一番うれしくてテンションが上がります。

宗野:あ、でも僕、金曜の夜からすでに月曜イヤですね。

高橋:わ、好感が持てます。

宗野:長期休みに入る前に、すでに休み明けが嫌になっています。

高橋:ウケる。ちなみに、nankaみたいな、業務外の個人活動をすることって、月曜が憂鬱な全国のビジネスパーソンにおすすめしますか?

宗野:それはおすすめしますね。まず、何かしらの形で仕事に活かせる活動が良いと思っていて、それが楽しいと、仕事が円滑に進むようになって、いい連鎖が生まれます。

高橋:nankaはまさにモノづくりの仕事に役立ちそうですし、一般的に言うと、例えば何らかのコミュニケーションを楽しむ活動をしていたら、業務上のコミュニケーション能力も高まるでしょうしね。

宗野:それと、社外の人と出会いが起きます。どんなジャンルでも、似たような活動をしている人ってたくさんいるんですよね。活動して発信をしていると、そういう人たちと必然的に出会っていって、世界が広がります。

高橋:そういえば僕らの出会いも、お互いが変なものづくりをしていたら、共通の友達がつないでくれたんですよね。

宗野:同じ会社に10年くらい勤めると、目の前のことに飽きたり、視野が狭くなったりすることが起きるかもしれません。そういう時に、社外の人と話したり、共感したりすることはすごくいいですよね。

高橋:まさに、月曜日が嫌だよね、っていう話も、社外の人とし始めるのが、やりやすいと思うんですよね。社内で「月曜嫌だ」なんて、現実には言いづらいじゃないですか。だから、辛いことも共感し合える社外の友達を作るために、いろいろな活動をして外に出ていくというのは、人生の重要なキーワードかもしれないですね。

【聞き手】
高橋晋平(たかはし しんぺい)
株式会社ウサギ代表取締役、おもちゃクリエーター。人間の欲求や悩みを「遊び化」することを考え、月曜日を楽しくする方法の研究もしている。次にやりたい企画を作るオンラインセミナー「IDEA of LIFE」主宰。近著に『企画のメモ技』(あさ出版)。Twitter : https://twitter.com/simpeiidea

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