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住宅ローン利用者の6割が選択している変動金利型ローンを借りる時の注意点

2020.09.23

住宅ローン金利が低下しており、非常に低い金利で借りられる変動金利は人気です。実際、住宅ローンを借りる方の約6割が変動金利を選択しています。変動金利には、将来の金利変動リスクがあり、変動金利で借りるのであればそのリスクをよく理解した上で借りるのが良いでしょう。

変動金利とは?

住宅ローンを借りるときに金利のタイプを選ぶことができます。金利タイプは大きく分けて変動金利と固定金利があり、変動金利は実勢の金利動向によって借入金利が変わっていきます。

変動金利は短期プライムレートという金融機関が優良企業向けに対して1年以内に貸し出す最優遇金利を基準としています。

短期プライムレートは2009年の1.475%(最頻値)からずっと変わっていません。実際に適用される金利はこの基準金利から金利優遇分を差し引かれた金利となります。

<適用金利>
適用金利=基準金利(店頭金利)- ○%(優遇金利)

基準金利はここ10年ぐらい変わっていませんが、ここから差し引く金利分がここ最近ずっと大きくなっており、その結果ネット専業銀行の適用金利は0.5%前後まで下がっています。

さらに、住宅ローン減税を利用すると年末借入残高の1%分が減税されるため、1%未満の金利で借りることができれば減税を受けている間は借りている方が得をすることになります。

一方で、変動金利は基準金利が上がれば借入金利が上がり返済額が借入時の想定していた金額より大きくなるリスクがあります。

そこで、金利が上昇して返済額が増えても、返済者の負担が大きくなりすぎて返せなくならないよう次に紹介する5年ルール、1.25倍ルールが設けられています。

変動金利特有の5年ルール、1.25倍ルール

変動金利は金利が下がれば返済額が減るというメリットがある一方で、金利が上昇すれば返済額が増えてしまうリスクがあります。

そこで、変動金利では5年ルールを設けています。金利は6ヶ月毎に見直され適用金利が変わりますが、すぐには返済額が変わることはありません。

返済額が変わるのは5年ごとなっています。6ヶ月ごとに適用金利が見直され総返済額は増えたり減ったりしますが、毎月の返済がその総返済額にあわせて実際に変わるのは5年ごとになります。したがって、6ヶ月ごとに毎月の返済額がころころ変わることはありません。

さらに、5年ごとに返済額の見直しで金利上昇により大幅に毎月の返済額が増えた場合1.25倍ルールが適用されます。毎月の返済額が1.25倍を超えないように見直されます。

例えば、返済額の見直しで本来毎月の返済額が10万円→15万円となったとき(ボーナス払いなしの場合)、1.25倍を超えない12万5千円となります。ただし、これは返済額が本来支払うべき15万円から12万5千円に減ったわけではなく、支払っていない2万5千円は繰り延べられ、当初の借入期間終了時にまだ繰り延べられた分が残っていれば一括返済する必要があります。

1.25倍ルールは金利上昇による急な返済額の急増を抑えるためですが、抑えるために元本返済分を減らしています。

1.25倍ルールが適用されるときは元本の返済額が減るため、利息は残りの元本に対してかかるため、元本が減らないことによる利息増加があり、さらに最後の返済期日に繰り延べられた分を返さなければならなくなります(その後金利低下で利息が減ることがあれば最後に残らないこともある)。

元利均等返済と元金均等返済

上記の5年ルールと1.25倍ルールは元利均等返済の返済方法にのみ適用されることに注意が必要です。返済方法には元利均等返済と元金均等返済の2つの方法があります。

元利均等返済は毎月の返済額が一定でその返済額の中で元本と利息の支払い分を調整します。

一方、元金均等返済は返済する元金が一定で、利息は残っている残金に対してかかる分を支払うため、残金が減る毎に利息分が減るため、最初は返済額が大きく、だんだん返済額が減っていきます。最初に元金をどんどん返していくため総返済額は元利均等返済に比べて少なくなります。

ただ、変動金利で元金均等返済を選ぶ場合は注意が必要です。

元金均等返済は、元利均等返済のように返済額は一定でなく、金利で返済額を調整することはありません。そのため、5年ルールや1.25倍ルールがありません。したがって、金利上昇時には返済額が増えます。

支払える余裕がある場合は心配ないですが、毎月の返済額がぎりぎりという場合は元利均等返済の方が安心です。

変動金利のリスク

変動金利は金利が上昇すれば総返済額が増えるリスクがありますが、ここ10年の基準金利は低空飛行でさらに優遇される金利が大きくなり、適用金利は低下が続いています。

また、同時期に比べると固定金利より変動金利の方が圧倒的に低くなります。

ただ一方で、変動金利には常に金利変動リスクがあるため、金利がどんどん上がりそうなときには固定金利に変えるなどの対応も必要です。変動金利を借りたら金利動向は時々チェックしましょう。

金利動向は、日本銀行の金融政策決定会合で決定する政策金利が重要ですが、そこまでチェックしなくても6ヶ月毎に変わる今借りている住宅ローンの適用金利が何%なのかは把握しておきましょう。

また、35年のような長期で借入する場合には金利がどうなるか予想できないため、今の低金利の固定金利で借入れするか、または変動金利で借りても住宅ローン減税が適用されなくなる10~13年後から無理のないように繰上げ返済をしていくことも考えましょう。

(参考)
■住宅金融公庫 2020年9月「住宅ローン利用者の実態調査」
https://www.jhf.go.jp/files/400353607.pdf

■日本銀行 長・短期プライムレート(主要行)の推移
https://www.boj.or.jp/statistics/dl/loan/prime/prime.htm/

文/大堀貴子
フリーライターとしてマネージャンルの記事を得意とする。おおほりFP事務所代表、CFP認定者、第Ⅰ種証券外務員。

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