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ニューノーマル時代のリーダーの在り方とは?プロが解説する持つべき「メンタル」と取るべき「行動」

2020.09.20

緊急事態宣言解除後、ニューノーマルな仕事の形が模索されているが、特にリーダーやリーダーを目指している人は。自分の在り方、なすべきことを模索しているだろう。

そこで今回は、リーダーシップ研修を行っている研修講師・コーチに、新しい時代に際してリーダーがやるべきことや、やめるべきことを聞いた。

ニューノーマル時代のリーダーが持つべき「メンタル」

今回、話を伺ったのは、役員も務めた企業就業経験を活かし、リーダーシップ研修も含めた研修講師とコーチングを行う株式会社GO FRONTIER(千葉県・柏市)代表の石田祐一郎さんだ。

まずはニューノーマル時代のリーダーが持つべきベースの考え方など、メンタル面について聞いた。

【取材協力】

石田 祐一郎さん
株式会社GO FRONTIER 代表取締役
婦人服アパレルブランドに23年勤め、10年赤字であったブランドの営業課長として立て直し黒字化を実現。退職後、柔道の石井慧を北京オリンピックで金メダルに導いたメンタルコーチに師事し、コーチングスキルを習得。その後、経営者の課題解決、モチベーションの向上などのサポートを重ね、研修事業を展開。現在は企業、官公庁、市町村などで人材育成、コミュニケーションの活性化を軸にしたマネジメント研修を年間 150 回以上登壇する。著書に『いまどきの若手の育て方』(アルファポリス出版/2019年)がある。プライベートでは歴史好きと日本酒好きが集まる「銀座ゆる酒会」を主催。
http://www.gofrontier.co.jp/

●自分らしいリーダー像を確立する

「コロナの出現により、時代は大きく変化しました。ニューノーマルの時代となり、コロナ後のリーダーのあるべき姿が問われています。しかし、過去の歴史を振り返ってみても、古今東西リーダーとは千差万別です。どのリーダー像を目指すべきかよりも、自分らしいリーダー像を確立することのほうが重要です」

●最も重要なのは「誠実さ」

「イギリスのジョン・アデアはリーダーシップ論で、リーダーに必要な6項目を挙げています。それは、誠実、熱意、思いやり、冷静、厳格、公正です。アメリカの陸軍士官学校ではここにユーモアが加えられます。そしてこの中で最も重要なものは何か。それは『誠実』なのです。誠実とは『いい人』という意味ではありません。誠実の定義とは、自身が思っていること、言っていること、やっていることに一貫性があることです。

『あの人有言実行な人だよね』という人でも、本当にその人がやりたいと思っていなければ、それは自分に対して誠実ではないと言えます。本当の誠実とは、自分にも、周りの人にも一貫性のある関わり方ができている人です。だからこそ、その人の言葉には熱意が生まれるのです。今時代が大きく変化しているからこそ、自身の心に誠実になり、熱意を持って人と組織をリードする人材が求められているのです」

――ニューノーマル時代に、リーダーが新たに持つべきもの、捨てるべきものを挙げるとすればどんなことがありますか?

●新たに持つべきは「レジリエンス」能力

「新たに持つべきもの、それは『レジリエンス能力』だと考えます。これは復元力という意味ですが、多様な社会になり、多くの問題や課題が増加しています。この環境とうまく付き合い、自身を復元することで、継続的にいい仕事を行っていくことが必要です。メンタル面と体力面をしっかりコントロールし、レジリエンス力を強化することが、ますます重要になります」

●捨てるべきは「既成概念」

「捨てるべきものは『既成概念』だと考えます。今までの発想は一度すべて捨てる気持ちが必要です。今後の世界の方向性は『場所と時間からの解放』です。将来、働き方は『いつ、どこで仕事をしてもいい』という方向へ向かっていくでしょう。ですので、今後は締め切りまでに成果が出れば、やり方は人によって違っていいという働き方になるはずです。

そのときに『仕事とはこうあるべき』という価値観や、週40時間労働などの考え方は意味をなさなくなるかもしれません。もちろん業種や業態で変わってきますが、自社の働き方は何がベストかを一度、既成概念を捨てて考えていく必要があります。多様な働き方が今後生まれると考えれば、今まで当たり前と思っていた既成概念を捨てる発想を持つことは重要です」

ニューノーマル時代のリーダーがとるべき「行動」

続いては、ニューノーマル時代にリーダーがとるべき「行動」について挙げてもらった。

●組織の生産性の最大化

「リーダーのやるべきことは、『組織の生産性の最大化』だと考えます。そして、その実現のためにもっとも力を振り向けるべきことは『教育』と考えます。教育の効果は、成果を上げるだけでなく、その継続性を担保するものです。また組織レベルを上げるとは、個々の能力を伸ばすだけでなく、その能力を最大限発揮できる場所に配置することで実現します。

この2点を実現するには、しっかりとした教育計画を作成し、計画的に育成することが必要です。人材育成を人事や教育担当者にまかせるのではなく、リーダー自身でしっかり作ることが今本当に必要なのです。また部下の活躍場所を発見するには、一人一人をしっかり観察することが必要です。部下のことを知らない上司に、活躍の場所を発見することはできません。今以上に個々の面談を増やすことや、オンラインツールを使ったコミュニケーションを増やすことが必要です」

――ニューノーマル時代に、リーダーが新たにやるべきこと、やめるべきことを挙げるとすればどんなことがありますか?

●新たにやるべきは「マインドフルネス」

「新たにやるべきこととしては『マインドフルネス』をおすすめします。コロナによりビジネスがますます個人のプライベートやライフの満足を追求する傾向になってきました。特に家での過ごし方がとても重要になったと言えます。そう考えると、ビジネスでは個の感性をキャッチするため、研ぎ澄まされた感性や、発想をより一層、必要とします。瞑想やジムに通うなどして自身の心と身体を磨く取り組みがますます重要になります。そう考えると、これからのリーダーは、スティーブ・ジョブズが実践したような、マインドフルネスを充実させることがさらに求められるようになるでしょう」

●やめるべきは「課題発見→原因追及」の考え方

「やめるべきこととして勧めたいのは、人材育成では問題解決の手法としてスタンダードな『課題発見→原因追及』の考え方です。この原因追及型の課題解決は、システムや機械には最適ですが、人材育成には最も適していないやり方です。

なぜなら、人には『心』があるからです。心を扱うことに長けていない人が、このやり方を行うと必ず失敗します。これが今、人材育成が上手くいかない根本的な問題です、ですので、これからの時代は相手の『長所、強み、好き、得意』を最大化し、目標を達成させる教育ができるようになることが必要だと考えます」

「幸せ」についての価値観の見直しを

これから新しい時代を迎えつつある今、特にリーダーが、ビフォアコロナと比べて、大きく変わるべきことはどんなことだろうか。

「今後、ますます混沌とする時代が訪れる可能性があります。ですので、これからのリーダーは、自身の価値観を大きく変える必要があります。その価値観とは『幸せ』についてです。今までの幸せは『お金とイコール』でした。もちろん、今もそれは重要な側面をもっていることは否定しません。しかし今後は、個々の幸せとは何かをもっともっと深掘りし、その幸せを実現することで、社会の幸福度が向上していく社会になっていくと考えます。その結果、『お金=幸せ』ではない人も増えていくでしょう。

またコロナ前は大量生産、大量消費の時代でした。その結果、利益、売上という目標が優先順位の一番になっている企業も多かったと考えます。今後はそれぞれの『幸せ』が実現した結果、利益、売上が向上する考え方がスタンダードとして浸透していくと思っています。

真にお客様と社員の『幸せ』を考えるリーダーになるという決意ができる人が、アフターコロナのリーダーにふさわしいという価値観が一般化するでしょう。特に若い人たちを中心に、その価値観を持ったリーダーが増えていくはずです。

多様化された社会では、それぞれの幸せは多種多様にあります。これからのリーダーはその多くの価値観を受け入れる寛容性と実現力が必要となります。そして、その実現のために、AIの活用、多様な人材の活用、働き方の改革を率先して行える力を持つことがますます求められていくでしょう」

ニューノーマル時代に求められるリーダーを模索している人にとっては、一つのヒントになるだろう。自分自身で一度「これからのリーダー像」とは何かを考えてみたい。

取材・文/石原亜香利

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