小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

業界を知り尽くす識者たちがガチ予測!新機種「iPhone 12」は5Gに対応するのか?

2020.09.14

楽天モバイルはiPhoneを扱う?

房野氏:楽天iPhoneの可能性はどうでしょう。

石野氏:うーん……

法林氏:わからない。

石川氏:楽天モバイルがiPhoneを出せるんだったら、iPhone SE発売のタイミングで出していたんじゃないですかね。

石野氏:そうなんですよね。Appleの取り引きって特殊じゃないですか。キャリアの幹部がアメリカに行っていたのも、あっちで直接交渉するためと言われている。3キャリアは何年もやって慣れてきている。今年はリモートでの交渉だと思うので、3キャリアだったらリモートでも同じような体勢でできるでしょうけど、いきなりこの環境下でやってくださいというのは、楽天には結構ハードルが高いんじゃないかと思うんですよ。

石川氏:楽天には現地法人があるんじゃないですか。

石野氏:あぁ、そうか。

法林氏:某キャリアだって、そのために現地に社員を駐在させていて、基本的なやり取りは向こうの担当者が対応している。ただ、最終的なゴーサインは偉い人が行って出す、みたいな格好だったので、各社の社長たちが行っていた。三木谷さんも必要なら現地へ行くでしょう。

楽天株式会社 代表取締役会長兼社長最高執行役員 三木谷 浩史氏

石野氏:発注台数や料金を交渉しなきゃいけないわけですよね。

法林氏:いや、楽天に料金は1つしかないから。どうせ無制限だし。

石野氏:そうか(笑)

房野氏:楽天が型落ちモデルから参入する可能性はありますか?

法林氏:あると思いますけど……わからないけど、まさに今の話がそうで、僕は、やるんだったらiPhone SEのタイミングにやっていた気がする。iPhone SEが出たタイミングで「ウチもやります」と手を挙げたんじゃないかと思う。eSIMの動作確認を取ってからどうこうという話ではなくて、あれは自前で色々やった上で確認しているはずなので。

石野氏:今の楽天モバイルは、ネットでの契約が8割とかいう状態ですよ。だったら別に楽天が売らなくても、ウェブブラウザでAppleストアを開いて、そこでポチッと押せばそれでいいわけなので。

法林氏:楽天アフィリエイトでAppleストアのリンクを張った方がいいですよ。

石野氏:楽天のポイントサイト「Rebates(リーベイツ)」を経由すれば3%とかポイントが付くし、十分連携は取れてる(笑)。正直、現状の楽天の規模ではiPhoneはなくてもいいかなって感じだし、Apple的にも現状の楽天の規模の台数が増えても、そんなに嬉しくない感じだと思います。

「Rakuten Rebates」

房野氏:iPhoneが楽天モバイルの起爆剤になるという意見もあったので、それがどうなるかなと思いまして。

法林氏:難しいと思うなぁ。

石川氏:各社、iPhoneを導入する時には相当な台数、数百万台くらい買っているわけですよ。3キャリアは既存ユーザーが買い換えることで数百万台をさばける。今の楽天は、まぁ300万人がマックスなので、全員が買い換えても300万。新たに数百万人のユーザーを獲得しないことには、iPhoneの台数をさばけないことになるので、正直、今の楽天の規模だとiPhoneを扱うのは重荷なんじゃないかなという気がします。

石野氏:ちなみに、一番売れた「Rakuten Mini」で、ようやく2桁万台といわれています。

石川氏:1万数千円の端末でそれでしょ。

法林氏:“0円端末”ですよ。

房野氏:UQ mobileやY!mobileが最初に導入したiPhoneは「iPhone 6s」でしたっけ。

石川氏:KDDIとソフトバンクが調達した分が回ってきているってことだと思います。

石野氏:今回のiPhone SEは早かったですね。

法林氏:だって端末が売れていないもん。本当にみんなが考えている以上に、スマートフォンは全体的にヤバいと思う。ユーザーの興味が薄れている感じがする。カメラもそう。

石野氏:外出自粛するとモバイル端末を使わなくなりますからね。

法林氏:このまま市場が、5Gは盛り上がらない、外出自粛で端末も使わない、新しい端末が出てきたけれど、これといって買いたいものがない、みたいな状況になってしまうと、本当に電気通信事業法の改正とコロナ禍で、市場の勢いがドンと落ちてしまうことを危惧している。

石川氏:全体的にスマホが売れていないけれど、その中で売れているのはiPhone SE。そうなると「4Gの安い端末でいいじゃん」という空気感になって、いつまで経っても4Gスマホが残り続ける状態になる危険性がある。今年iPhone SEを買った人は、恐らく2年か3年は使う。ということは4Gユーザーが残り続けることになるので、日本のイノベーションってなんなんだよってことになる。

石野氏:そうなると、ドコモの言うように、4Gの周波数を5Gに転用したら4Gユーザーに迷惑がかかるってことになってしまう(笑)

法林氏:最近、ユーザーが冷めている感じがすごくする。

石野氏:5Gローンチのタイミングとコロナ禍が重なっちゃったのが本当に良くなかった。

法林氏:5Gは電気通信事業法とコロナ禍の煽りを食った。

石野氏:コロナ禍は避けようがなかった面もありますが。

「フォートナイト」のEpic Games vs Appleの戦い

房野氏:ゲームの「フォートナイト」で有名なEpic Gamesが、Appleを独占禁止法違反で提訴しました。Appleはフォートナイトがゲーム内課金システムでApp Storeのガイドラインに違反しているとしてアプリを削除していました。その後、Epic Gamesのアカウントも削除されて、同社のゲームがすべてApp Storeからなくなりました。

法林氏:この問題はAppleの根幹を揺るがす話になる可能性がある。

石野氏:Epic Gamesは相当、準備していたんだろうなという感じ。珍しくAppleがやられっぱなし。

法林氏:世界の反響を見るにつけ、Appleに対して、快くなく思っている人がいるんだなと思いました。

石川氏:でもみんな課金手数料を30%にしていたよねって感じじゃないですか。AppleもGoogleもそうだし、Microsoftも30%ですよね。

石野氏:ソニーも任天堂もそうです。

房野氏:どこも結構高いんですね。

石川氏:昔、iモードが支持されていたけど、iモードは手数料が9%だったんですよね。だけど、アプリストアがAppleになって30%の手数料になった。ただ、Appleはこれに対しては去年、一昨年くらいから色々とアピールしている。世界中でアプリの審査に24時間体制で対応していて、週に10万アプリを審査している。また、アプリを使ってもらうためのプロモーションもしている。そういったことでお金がかかっていると説明している。

石野氏:あと、iモードは継続課金前提、国内市場限定だった。その3倍と考えると妥当という人もいるんですよ。

法林氏:ゲームの手数料ビジネスって、簡単に言うと起源はファミコンなんですよ。自前でカセットを作っていい会社は6社か7社しかなかった。

石野氏:その前は任天堂に委託して作ってもらっていたんですよね。

法林氏:そう。ほとんどのメーカーは、任天堂にデータを持っていって、「これで何万個、何十万個、作ってください」と依頼していた。それ以外に、自前でカセットを作れる会社は、最終的にはナムコとか5、6社くらいあった。参入するには開発キットを買って、カセットを製造してもらって、高いけれど「こんな値段でお願いします」みたいな感じ。そこらへんから手数料ビジネス、ライセンスビジネスになった。

 iモードはそこに月額課金を持ち込んだ。「ユーザーが月額300円払うと年間これだけになるので、こんなに儲かります」みたいな感じでコンテンツビジネスが成立した。あの頃やっていたゲームはカセットから光学メディアに変わっていったんだけど、その一方で携帯電話ゲームの世界はガチャとかアイテム課金とか、ゲームのストーリー展開とは別軸の世界になっちゃって、そこで課金のビジネスが増えていった。その後、両方のしくみが融合してしまい、「儲かるから課金ビジネスで行こうよ」という感じになった。

石野氏:Epic Gamesの言い分で理解できるところは、アプリの審査をして、セキュリティも高いけれど、アプリ内課金でAppleは別に何もやっていないという指摘は、確かにその通り。そこで30%も手数料を取るのはどうなんだという主張もわからなくはない。

法林氏:わかりやすい例では、Kindleがそう。パソコンではKindleでコンテンツ買うことができるけど、iOSのKindleアプリからは買えない。iOSデバイスで読みたい時は、ブラウザを使い、「自分のこの端末(iPadなど)にダウンロードしておいて」というコマンドを送る感じ。それはアプリの中で課金、決済ができない仕組みになっているから。それはどうなのよっていう話。あと、Epic Gamesが、アプリ提供者によって、実は裏では値段が違うんじゃないかとか言っている。

石野氏:マルチプラットフォームで展開していてゲームじゃないこと、映像を表示するためのビューアだったら、アプリ内課金を使わず提供していいことになっている。で、Epic Gamesは「ウチはゲームだけどビューアみたいなものだろ」って言いたいんだろうなと思う。

房野氏:クラウドゲームにしちゃえばいいのかも(笑)

石野氏:そういうことも考えられるけど、でもビューアじゃないよなって。

法林氏:フォートナイトは日本でもそれなりに流行っているけれど、海外は結構な数のユーザーがいる。フォートナイトをやっている子どもが多いので、影響を考えると、この揉め事はApple的にいい話ではない。果たして今の手数料30%ビジネスを、本当にこのままやっていっていいのかどうかは疑問。教育委員会みたいなところが、フォートナイトを禁止するとか言いかねない話。

 フォートナイトは、「○○君はお母さんが課金を禁止していてアイテムが買えないから一緒に遊べない。今度、○○君のうちに行った時に、みんなでお母さんにお願いしてあげるよ」みたいな、そういうレベルなんだって。

石野氏:Epic Gamesはそういうキッズたちの気持ちを背景にして、Appleへ掛け合っているわけですが、だとすると、あのAppleのCM(ジョージ・オーウェルのSF小説『1984』をモチーフにしたテレビCM)のパロディ映像は通じないよなと。あのCMが流れていた時に生まれてもいない子どもたちには「何だろう、この映像は」って感じ。

石川氏:あれは自己満足なだけ。

石野氏:パロディとしては面白かったですけどね。あれを見せられたらAppleとしては相当カチンと来るだろうなと。

法林氏:問題は、AppleがあのCMを放映した頃に在籍していた重職は、Appleの中にほとんどいないだろうってこと。何も思い入れがない気がする。

石川氏:きっと「これ、どういう意味ですか?」って感じですよ。

......続く!

次回は、ソニーモバイルの新型スマホについて話し合う予定です。ご期待ください。

法林岳之(ほうりん・ たかゆき)
Web媒体や雑誌などを中心に、スマートフォンや携帯電話、パソコンなど、デジタル関連製品のレビュー記事、ビギナー向けの解説記事などを執筆。解説書などの著書も多数。携帯業界のご意見番。

石川 温(いしかわ・つつむ)
日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、2003年に独立。国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップルなども取材。NHK Eテレ「趣味どきっ! はじめてのスマホ」で講師役で出演。メルマガ「スマホで業界新聞(月額540円)」を発行中。

石野純也(いしの・じゅんや)
慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

房野麻子(ふさの・あさこ)
出版社にて携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年からフリーランスライターとして独立。携帯業界で数少ない女性ライターとして、女性目線のモバイル端末紹介を中心に、雑誌やWeb媒体で執筆活動を行う。

構成/中馬幹弘

興味のあるジャンルを登録して@DIMEをもっと便利に!話題のコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」やAmazonギフト券が当たるキャンペーン実施中

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2022年5月12日(木) 発売

DIME最新号の特別付録は「Qi対応ワイヤレス充電器」! 特集は「2022年下半期 逆襲の資産運用プラン」!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。