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病院で測定すると正常値なのに眠ると上がる?特に注意が必要な「夜間高血圧」の特徴

2020.09.11

男女問わずなり得る高血圧。こまめに健康診断等を受けている人でも、病院の血圧測定では見つかりにくい仮面高血圧になっている可能性がある。中でも注意が必要なのが、「夜間高血圧」という就寝中の血圧上昇だ。

高血圧の原因には食塩摂取量の多さや内臓脂肪型肥満、ストレスなどが挙げられるが、コロナ禍によりライフスタイルが変化している今、高血圧は見逃せないトピックとなっている。

そこでオムロンは、2020年9月3日(木)に夜間高血圧に関するオンラインセミナーを実施した。

見つかりにくい「仮面高血圧」とは!? おさえておきたい高血圧の基本情報

セミナー当日は、帝京大学医学部准教授の浅山 敬先生(※プロフィールは後述)が登壇。

高血圧の基本情報について解説した。

高血圧とは、安静状態での血圧が慢性的に高い状態を指す。高血圧有病者は推計4300万人で、そのうち33%が高血圧を認知していないとされている。

高血圧そのものは、極めて高くならなければ苦痛が生じることはない。ただし、放置すると動脈硬化を起こしやすくなり、脳卒中や心疾患、慢性腎臓病といった合併症に繋がる。

そのため高血圧治療で大切なのは、合併症を予防するために、いち早く高血圧であることを発見することだ。

知らないと怖い「仮面高血圧」

高血圧には、医療者の前で緊張することで血圧が上がってしまう「白衣高血圧」など、様々なタイプがある。そして中でも脳卒中のリスクが高いのが、隠れた高血圧である「仮面高血圧」。病院で血圧を測定した際には正常値となるにも関わらず、家庭で測定すると高い数値となる、というものだ。

病院では通常、日中に血圧を測定するため、夜間や早朝に血圧が上がる場合には数値の上昇を把握しきれない。かつては病院でないと血圧は測定できなかったが、家庭でも血圧が測れるようになった昨今、この仮面高血圧が顕在化している。

仮面高血圧は、外来血圧(病院で測定した血圧)が至適域であっても病に繋がるリスクが高くなる。特に循環器系のリスクは2倍以上に及ぶ。

夜間に血圧が上昇する「夜間高血圧」

仮面高血圧は、血圧が上昇する時間帯によって「早朝高血圧」「昼間高血圧」「夜間高血圧」に分けられる。

正常であれば夜間の血圧レベルは昼間より10~20%低くなるが、夜間のほうが血圧が高くなる人がいて、高い循環器系のリスクを持っている。さらに、夜間血圧が高い(※夜間血圧の基準値120/70より高い)と「夜間高血圧」に該当する。

脳卒中が起こりやすいのは早朝といわれているが、夜間高血圧は脳卒中を起こしやすい時間帯とも重なっている。その上、夜間は血圧測定が難しいため、発見されにくいのだ。

仮面高血圧や夜間高血圧を発見するために……「家庭血圧」が重視されている理由

夜間高血圧を発見するには、あらゆる時間帯の血圧を測定するのが望ましい。24時間血圧を測る「自由行動下血圧」測定という方法もあるが、測定時に負担がかかる、結果の判明が遅くなるといったデメリットがある。

そこで重視されるようになったのが「家庭血圧」だ。2019年には日本高血圧学会が高血圧治療ガイドラインを改訂し、病院での血圧と家庭血圧の間に差がある場合は家庭血圧による診断を優先する旨を記した。

家庭血圧における高血圧の基準は、診察室血圧の基準とは異なる。自宅では落ち着いた状態で計測することが多いため、数値が若干低くなる傾向にあるからだ。

血圧は季節によっても変動するため、定期的に測定することが大切。外来血圧と家庭血圧の定期的な測定を組み合わせることで、夜間高血圧を発見しやすくなる。

夜間高血圧の難しさとオムロンの取り組み

家庭血圧が重視されている反面、夜間の家庭血圧の測定は難しさもある。従来の上腕で計測をおこなう方法では、腕を締め付けることによる圧迫感や駆動時の騒音、また血圧計のチューブが気になり、睡眠の質を低下させてしまうからだ。睡眠状態の変化は正確な測定の妨げにもなる。

そこでオムロンは、手首に設置する「手首式血圧計」を開発した。

オムロンが開発した手首式血圧計「HEM-9601T」

オムロン「HEM-9601T」は、手首に設置して血圧を測定する。手首に取り付けることで体を圧迫する面積が少なくなり、痛みも軽減。小型でスマートな縦型デザインのため、ベッド等に引っかかる心配も少ない。また駆動音が小さいため、睡眠の質を保ちながら測定しやすい。

現在のガイドラインでは、血圧測定は上腕でおこなうことが推奨されている。しかし2020年春には、「HEM-9601T」の測定精度は仰臥位(仰向け)においても上腕聴診法とほぼ同等であるという論文が発表された。今後は夜間測定において、より拘束感のない手首式が上腕式と並ぶ測定法となることが期待されている。

「HEM-9601T」は一般向けに販売される予定はないが、日本国内での医療機器としての認証を受け、2020年12月より臨床機関に向けて販売予定。将来的には市販も目指して展開を広げる予定だ。

オムロンが推奨する高血圧予防法

以上、オンラインセミナーの模様をレポートした。こまめな血圧測定が夜間高血圧の発見、そして合併症の予防に繋がるが、生活習慣の改善など日頃から高血圧予防を心がけることも大切だ。

オムロンの公式サイトでは、高血圧の予防と改善方法について触れられている。

冒頭で触れたように、高血圧の原因には「食塩摂取量の多さ」「内臓脂肪型肥満」「ストレス」などが挙げられる。そのため食生活において減塩を心がけ、塩分の排泄を助けるミネラルを積極的に摂ろう。また、アメリカで開発された“血圧を上げないための食事”、「DASH食」(Dietary Approaches to Stop Hypertension)も注目を集めている。

そのほか、適度な運動や節酒、喫煙を控えるなども重要。夏の水分不足や、冬の寒さによる血圧変動にも気を付けよう。

【参考】
高血圧とは、どんな病気?(オムロン)
高血圧 危険度チェック(オムロン)

登壇者プロフィール

浅山 敬(あさやま けい)氏。帝京大学医学部 衛生学公衆衛生学講座 准教授兼 University of Leuven 客員教授。

平成17年に東北大学大学院医学系研究科医科学専攻博士課程を修了。日本学術振興会特別研究員等を歴任し、現在はUniversity of Leuven 客員教授も務める。研究テーマは「高血圧の疫学に関する研究 (大迫研究、HOMED BP研究等)」。

取材・文/bommiy

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