
近年のほ場区画の大規模化により、能率を上げるためにトラクターの大型化が進んでいることから、ほ場が年々踏み固められ、収量にも影響を及ぼしているという声が聞かれる。
また一方では、局地的な大雨などの天候不順によりほ場条件が悪化すると、特にけん引作業では効率的な作業が困難となり、作業適期を逃して作物の収量・品質を大きく左右することも大きな課題となっている。
そこでヤンマーアグリはホイルタイプ、ハーフクローラタイプに加え、低接地圧で高いけん引力をもつフルクローラタイプのYT472A,C を発売した。
湿田走破性に優れ、高いけん引力をもつフルクローラトラクター「YT472A,C」
1. 電子制御FDS(Fulltime Drive System)により直進・緩旋回からスピンターンまで乗用車感覚
ヤンマーが独自に開発した無段変速トランスミッションI-HMT は伝達効率が高く、エンジン出力を無駄なく足回りに伝える。
オペレータの好みやほ場に合わせて、最高車速や最高エンジン回転数、旋回角度などが調節でき、スムーズな作業ができる。
また、電子制御FDS により、直進時には両クローラを駆動し直進性が良く、旋回時には丸ハンドルの操作角度に応じて、左右のクローラの回転速度を無段階に作動。ゆるやかな旋回からスピンターンまで、常に両クローラが駆動しているので、湿田の走破性が高く、ほ場の荒れも少なくなる。
YT472A,C 作業イメージ
2. 低接地圧のフルクローラによりほ場を踏み固めない
フルクローラトラクター「YT472A,C」の接地圧は、約0.1~0.2kgf/cm2 で、同馬力のホイルトラクターの1/10、ハーフクローラトラクターの3/10 と非常に低くなる。そのため、トラクターの沈み込みが少なく、湿田での走破性に優れている。また、畑作においても、土を踏み固めることなく、作物の根張りを妨げず、収量アップが期待できる。
接地圧イメージ
3.高いけん引力により、作業能率・精度がアップ
フルクローラトラクターは、広いクローラ面でガッチリとほ場面をとらえ、同馬力のホイルトラクターに比べけん引力は約1.5 倍、ハーフクローラトラクターの1.2 倍になる。
湿田においても、けん引力が必要となるプラウ作業やスタブルカルチ作業などの土づくりに欠かせない作業を能率よく行える。
YT472A,C プラウ作業イメージ
関連情報/https://www.yanmar.com/jp/agri/products/tractor/yt472ac/
構成/ino.
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