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対象となるのは来年3月31日まで!覚えておきたい非課税になる生前贈与「教育資金一括贈与制度」

2020.08.31

平成27年から相続税の基礎控除額が大幅に下がったことにより、相続税がかかる対象が拡大しました。相続税を減らす生前にできる対策として、主に生前贈与が挙げられ、特に住宅資金にかかる非課税制度はよく利用されています。今回ご紹介する教育資金の一括贈与制度は子ども世帯が住宅資金の次に一番負担がかかる教育資金の手助けになります。

平成27年からの基礎控除額縮小

平成27年1月1日から基礎控除額が

「5,000万円+1,000万円×法定相続人」→「3,000万円+600万円×法定相続人」

に改正されました。

これにより、法定相続人が子2人のみの場合の基礎控除額が7,000万円だったのが、4,200万円になったということになります。

特に対策をしていないと、4,200万円を超える資産がある場合に相続税がかかることになります。また、相続税の最高税率も上がり最高税率は55%となっています。

一生懸命築いた資産を、少ない相続税でできるだけ子や孫に引き継いであげたいものです。

非課税になる生前贈与

生前に贈与することで相続税が加算される相続資産を減らすことができます(贈与から3年以内に死亡したときは除く)。

生前贈与で非課税になるのが、贈与の暦年基礎控除までの110万円(年間)、住宅資金贈与(直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税)、結婚資金や子育て資金贈与(直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の非課税)、今回ご紹介する教育資金一括贈与(直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税)です。これらの制度を併用することも可能です。

ちなみに、相続時精算課税制度という贈与税が非課税になる制度がありますが、相続税の対象として繰り延べられるだけであるため、課税される相続資産は減りません。

教育資金一括贈与制度

30歳未満の子や孫に対して一括で贈与する教育資金について、子や孫1人につき学校へ直接支払う資金は1,500万円まで、学校以外の塾や習い事への費用は500万円まで(この500万円は1,500万円の非課税枠に含まれる)非課税になります。

具体的には、信託銀行等の金融機関で「教育資金贈与信託」など専用の口座を作り、教育費にかかった費用の分かる領収書を提出し、教育資金の払い出しを行います。立て替えせずに、あらかじめ資金を受け取り、後ほど領収書を提出することも可能です。

資金の引き出しはインターネットバンキングを利用することもでき、領収書の提出はアプリなどでスマホによる提出が可能です。

申告については資金を預けている信託銀行等を通して「教育資金非課税申告書」を提出することにより申告できます。

<教育資金の対象>

<主な取扱信託銀行>

・三菱UFJ信託銀行「まごよろこぶ」
・三井住友信託銀行「孫への想い」
・みずほ信託銀行「学びの贈り物」

なお、似ている制度として、2021年3月まで結婚資金や子育て資金贈与の制度(直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の非課税)があり、1,000万円までの贈与が非課税になります(結婚資金については300万円)。こちらも信託銀行等に資金を預けて贈与しますが、対象となる資金が結婚資金、結婚にかかる転居費用、幼稚園・保育園の保育料などで、小学校からの教育資金は対象とはなりません。

教育資金一括贈与の注意点

教育資金一括贈与を使って信託銀行に預けて使い切れなかった場合には、残額全てが贈与税の対象となります。贈与税は相続税よりも税額が高くなってしまう可能性があるため注意が必要です。

また、子や孫が30歳に達して学校などに属していないときにも、残額が贈与税の対象となります。

(30歳に達していても学校に在学または教育訓練給付金支給対象となる教育訓練を受講しているときは40歳まで延長される)

さらに、23歳以上の子や孫で、贈与した祖父母が死亡したとき3年以内の贈与については相続資産に加算されてしまいます(贈与者である祖父母の死亡日時点で23歳未満であれば相続資産に加算されない)。

このように残った資産に贈与税や相続税がかかるケースに陥ると、受取った受贈者である子や孫は自分自身で税金を支払わなくてはなりません。

そのため、子や孫の年齢、必要な教育資金をあらかじめ計画して必要な金額を預けるのが良いでしょう。また、110万円以下の資金であればその都度贈与する方が、使用目的も自由で、使い切れなくても課税されません。

なお、子に対して必要な教育資金を支払うことは贈与に当たらないため、あえてこの制度を使うのは実際祖父母が孫に贈与するときが想定されます。

制度は2021年3月31日までの贈与までとなっています。将来にかかる教育資金に不安を抱える若年世代は多いため、自分自身の介護資金や老後資金に不安がないのであれば祖父母の方から贈与の話をしてあげるのがおすすめです。また、使用目的が教育資金に厳しく制限されているため、必ず孫のためになるというのが贈与した資金を大切に使ってもらえるという点で安心です。

文/大堀貴子
フリーライターとしてマネージャンルの記事を得意とする。おおほりFP事務所代表、CFP認定者、第Ⅰ種証券外務員。

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