コロナショックは、いまなお収束の兆しを見せない。先行きの見えない不安や緊張感、外出自粛や在宅勤務への移行といった環境の急激な変化によって、ビジネスパーソンは行動規範やライフサイクルの見直しを迫られている。
そこでDIMEは在京ラジオ局J-WAVE(81.3MHz)とタッグを組み、クールワーカーズプロジェクトを始動。ワーク・ライフ・バランスを上手に取ろうとしているビジネスパーソンを『クールワーカーズ』と定義した。
ニューノーマル時代をスマートに生き抜くために、働き方や生き方をどのように選択すべきか。クールワーカーズへの取材を通して、時間や場所にとらわれない新しいワークスタイルのヒントを学ぶ。
サッシャ/ラジオナビゲーター、ナレーター、声優、MC。2001年にラジオナビゲーターとしてのキャリアをスタート。現在はJ-WAVE「STEP ONE」(月~木曜9時~13時)でナビゲーターを務めるほか、モータースポーツや自転車レースなどへの豊富な知識を生かし、スポーツ実況アナウンサーとしても活躍している。
〝変わらないこと〟〝変えないこと〟に良さがある。
――緊急事態宣言解除から3か月が経過した現在も、東京都は新型コロナウイルスの感染状況を〝感染拡大特別警報〟に当たると表現するなど、予断を許さない状況が続いています。あしもとで自粛傾向が強まる中、ご自身のワークスタイルに変化はありますか?
実は緊急事態宣言が発令されてすぐに、自宅用にリモートワークで必要な設備を整えました。J-WAVEからフルセットを貸し出すという話はありましたけど、テレビ出演がリモートに切り替わり始めてタイミングだったし、自前の設備を揃えた方が便利だろうな、と考えたんですね。
感染者が爆発的に増えて、J-WAVEのスタジオ関係者にも新型コロナウイルス発症者が出るようなことがあったら、スタジオエリアが使えなくなる。そういった最悪な状況を想定していたんですが、まさか僕自身が羅患するとは思いも寄りませんでした。
療養中のサッシャさんに代わり、DJ TAROさんとジョン・カビラさんが週替わりでJ-WAVE「STEP ONE」のナビゲーターを務めた。
――7月11日に新型コロナウイルス感染をご自身のブログで公表。8月3日におよそ1か月ぶりのスタジオ復帰を果たしました。入院中は何を?
自分が羅患して不安な時に、テレビでコロナのニュースを眺める余裕はありませんでしたから、ずっとラジオを聴いていましたね。僕に替わって先輩方がJ-WAVE「STEP ONE」のナビゲーターを代演していただいたのですが、自分の番組を客観的に耳にできたことは、収穫でした。これまで積み重ねた20年のキャリアは何だったんだって思えるくらい(笑)、いい勉強をさせていただきました。
とはいえ、自分の病状や番組復帰に対してナーバスになる瞬間はありました。リスナーのみなさんからのエールがあったからこそ、不安を乗り越えることができたというのは大袈裟な表現ではなくて。いいリスナーがいる放送局で、番組に携わらせてもらっているんだなと強く感じましたし、待っていてくれるひとがいるというのはナビゲーター冥利に尽きます。本当にありがたいことです。
――療養期間を経て、ご自身のナビゲーターとしてのスタンスに変化はありましたか?
それについては、変えないことをすごく意識しました。というのも、J-WAVE「STEP ONE」内に「SAWAI SEIYAKU SOUND CLINIC」というワンコーナーがありまして、リスナーから悩みを募集しているんです。
緊急事態宣言後はコロナ禍の生活に対する悩みが如実に増えましたね。オンとオフの切り替えがうまくいかない、同僚との関係がうまくいかなくなった、昼夜逆転して快眠できなくなったとか。勤務形態がテレワークになったことで、これほど大勢の人たちが悩んでいる。コロナ禍は生活様式を大きく変えてしまった。であれば、〝変えないこと〟〝変わらないこと〟は魅力として感じられるはずだ、と僕は思っています。
ラジオをつけると、いつも通りに番組が始まって、いつも通りにポジティブに終わる。自宅に帰ると「おかえり」と言って出迎えてもらえるのと同じように、変わらないからこそ安心して放送に耳を傾けてもらえるんじゃないかって思うんです。
24時間が仕事であり、24時間がプライベートである。
――『クールワーカーズ』は、ワーク・ライフ・バランスを上手に取ろうとしているビジネスパーソンを指す造語です。サッシャさんは、オンとオフをスマートに切り替えるためにどんなことをしていますか?
バランスを求めないこと。これに尽きると思います。僕はフリーランスとして、仕事とプライベートの境目のない生活を20年以上続けてきましたけど、改めて思うのは、プロフェッショナルである自分とプライベートの自分を完全に切り離すのは難しい、ということです。
例えば、プライベートで出かけた先で仕事につながるヒントを得ることもありますし、仕事でおもしろかったことが自然にプライベートにフィードバックされることだってある。
24時間がワーキングタイムであり、24時間がプライベートタイムである。オンとオフのバランスをあえて考えない時間を作ることは、プロフェッショナルとして仕事をするうえでも重要なことだと思いますし、何よりも時間に対するストレスがなくなる。
バランスは求めない。それが『クールワーカーズ』に近づくための第1歩になると僕は思います。
【クールワーカーズプロジェクト情報】
J-WAVE夏のキャンペーン「MY NORMAL NEW SUMMER」
https://www.j-wave.co.jp/special/newsummer/
■今日の気象情報とクールな1トピックス、クールな音楽をお届け
別所哲也さんがナビゲーターを務めるラジオ番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」(月~木曜日 6時~9時オンエア)にて、働き方・ファッション・アイテム・ライフスタイルにまつわるクールなトピックスをビジネストレンドマガジン『DIME』と@DIMEの中からピックアップして紹介します。
●放送予定:7月13日(月)~8月31日(月) 8時20分~8時25分頃。
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取材・文/渡辺和博
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