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音楽教育は子どもの認知能力には何の影響も及ぼさない可能性、藤田医科大学と英LSEの研究者が報告

2020.09.01

音楽を習っても子どもは賢くならない?

知的能力を高めることを目的に子どもにピアノなどを学ばせても、効果は見込めないかもしれない。

音楽教育と子どもの知的能力との関連について検討した54件の研究結果を分析した研究で、音楽教育が子どもの認知スキル、学業成績、読み書きに良い影響を与えるわけではない可能性が示されたのだ。詳細は、「Memory & Cognition」7月29日オンライン版に掲載された。

音楽教育が子どもの認知能力や学業成績にもたらすメリットを明らかにしようとする研究はこれまでにも行われてきたが、一致する結論は得られていない。

そこで、藤田医科大学のGiovanni Sala氏と英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス・アンド・ポリティカル・サイエンス(LSE)のFernand Gobet氏は、1986〜2019年に実施された54件の研究のメタアナリシスを実施し、音楽教育と子どもの認知能力や学業成績との関連を検討した。

解析対象者は総計6,984人で、平均年齢は6.45歳、音楽教育を受けた期間の平均は53.37時間、29.29週、53.43セッションであった。

解析の結果、音楽教育は、年齢やトレーニング期間に関係なく、子どもの認知能力(言語的/非言語的能力や処理能力など速度に関連した能力など)には何の影響も及ぼさない可能性が示唆された。

音楽ではなく、ダンスやスポーツなど別のスキルを習っている子どもを対照群に設定するなどした、研究デザインの質がより高い論文を対象に解析しても、音楽教育が認知能力や学業成績に及ぼすポジティブな影響は認められなかった。

ただし、対照群を設定していない研究や、参加者の対照群と介入群へのランダム化を行っていない研究では、わずかな効果が確認されたという。

こうした結果を受けてSala氏は、「この研究により、“音楽は子どもたちを賢くする”という通説は正しくないことが明らかになった。つまり、子どもの認知能力や学力の向上のみを目的として音楽を学ばせても、無意味な可能性があるということだ。楽器の演奏を学ぶ中で、演奏が上達するように脳を鍛えることはできる。しかし、この効果は音楽だけに限定されるのであって、楽器の演奏が上達したからといって、数学が得意になるわけではない」と話している。

一方、Gobet氏は、「それでも、音楽教育により、社会的スキルや自尊心の向上などが見込めることを考えると、音楽教育は子どもにとってメリットがあると言える。また、計算を伴う記譜法といった音楽の特定の要素が、他の分野での学習に役立つ可能性がある」と述べている。(HealthDay News 2020年7月29日)

Copyright © 2020 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://link.springer.com/article/10.3758/s13421-020-01060-2

Press Release
https://www.springer.com/gp/about-springer/media/research-news/all-english-research-news/music-training-may-not-make-children-smarter-after-all/18227672

構成/DIME編集部

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