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〝コロナうつ〟になりやすい生活習慣の特徴

2020.08.27

最近、聞かれるようになった「コロナうつ」という言葉。

新型コロナウイルスに感染してしまうのではないかという恐怖や、先行きの見えない時勢への不安、外出自粛によるストレスなどで精神状態に不調をきたすことを指すが、実際のところ、どういった生活様式の人が、コロナうつになりやすいのだろうか?

株式会社リンクアンドコミュニケーションは、東京大学大学院医学系研究科 健康教育・社会学分野教室(准教授:近藤 尚己)と共同で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令による生活様式の変化について研究している。

同社よりこのたび、緊急事態宣言期間中の歩数の変化や、生活習慣の変化とうつ傾向の関連について学術論文が発表されたので、紹介していきたい。

1.歩数の変化

緊急事態宣言前 (2020年1月1日~2月29日)と緊急事態宣言期間中(2020年4月7日~5月13日)の平日の平均歩数を比較したところ、男性では8,483歩から7,320歩へと約1,200歩の減少、女性では6,017歩から4,917歩へと1,100歩の減少がみられた。

2.生活習慣の変化とうつ傾向の関連

緊急事態宣言の前後による生活習慣の変化とうつ傾向リスクの有無について、アンケート調査を行い、生活変化の変化とうつ傾向の関係を明らかにした。

アンケート結果から、男性の32.4%、女性の45.9%が緊急事態宣言期間中にうつ傾向であったことがわかった。男性の場合、「仕事時間の増加」によりうつ傾向のリスクが約3.3倍となり、その影響の大きさが示された。

一方、女性の場合は「子育て時間の増加」「緊急事態宣言期間中の歩数の減少」双方で、うつ傾向リスクが約1.3倍となった。また「在宅ワークへのシフト」をした方は、そうでない方と比べて、うつ傾向のリスクが約26%低いことがわかった。

■共同研究を行った東京大学大学院近藤研究室からのコメント

【東京大学大学院 佐藤 豪竜先生】
今回、リンクアンドコミュニケーションと共にAI健康アドバイスアプリ「カロママ」利用者の歩数データなどを用いて、生活習慣の変化がうつリスクとどのように関連しているかを分析しました。

男性よりも女性の方がうつリスクが高いという結果は、諸外国で行われた先行研究の結果とも一致しています。女性の方が、うつのリスクが高い理由のひとつとして、女性は男性に比べて、人との交流から精神的な影響を受けやすいことがわかっています。

本分析で、女性における歩数の減少は、うつリスクと関連する結果がみられました。歩数の減少が、外出自粛の度合いや人との交流の減少を表していると考えると、このような性差が理解できます。さらに、男性は仕事時間の増加が、女性は育児時間の増加が、うつリスクと関連していることが、今回新たにわかりました。

東京大学による別の調査報告では、コロナの流行で、父親よりも母親のほうが育児時間が増えたということが明らかになっています。これらの結果も踏まえ、父親も育児のサポートに回れるような柔軟な働き方や在宅育児サービスを充実させることが重要であると思われます。

一方で、在宅勤務に切り替わった人は、うつリスクが低い傾向にありました。

国の調査では、コロナの流行期間中に在宅勤務を経験した人は約35%であり、昨年9月時点の8%よりも増えています。今後も在宅勤務を奨励していくことが、感染拡大防止対策にもメンタルヘルス対策にもなりそうです。

「新しい生活様式」の下では、日頃から歩数などの生活の変化を記録し、活動量が減ったときは運動をしてみるなど、健康アプリの活用も心身の健康を保つうえで大切になるかもしれません。

◆佐藤 豪竜先生(公衆衛生学修士)
・東京大学 大学院医学系研究科(医学部)客員研究員
・厚生労働省 課長補佐
・MPH(ハーバード大学)

【東京大学大学院 准教授 近藤 尚己先生】

まず今回のデータはAI健康アドバイスアプリ「カロママ」利用者のものであり、健康づくりに比較的関心があり、スマホ等を高度に使いこなせる人が多いなどの特徴を持っている可能性があることに留意して活用すべきでしょう。

そのうえで私が注目したのは、緊急事態宣言中に仕事時間が増えた男性の抑うつリスクが高いというデータです。どのような理由で仕事量が増えたのかを明らかにすることが大切かと思われます。

テレワークが増えた中、テレワークできない、いわゆるエッセンシャルワーカーと呼ばれる職種の方々や、オフィス内でしか使えないシステムや、オフィスでの書類の処理(印鑑を押すなど)が必要で出勤せざるを得ない方々などが、通勤や勤務量の過多などで強いストレスを感じた、といったことがあるのか、といったことです。

もしそういった状況があるのであれば、第2波、3波に備え、可能な限り勤務場所を選ばないように、今のうちにシステムの改変や書類作業内容の見直し(ハンコを省略するなど)をすることで一部解決するかもしれません。

一方、在宅ワークへシフトした人は比較的メンタルが安定した傾向が見られました。新型コロナの蔓延を機会に、働く場を選ばない新しい仕事のスタイルを社会全体で構築していくことで、精神的にもより満たされやすい社会へと脱皮できる可能性を示唆しているように思います。

ただし、在宅ワークしたことが精神的なリスクを減らすことに貢献したのか、もともと在宅ワークしやすい働き方を選べる人が精神的に健康な状態を維持しやすい、ということを示しているのかなど、この分析だけでは明確なことは言えない点にも留意する必要があります。

◆近藤 尚己先生(医師・医学博士)
・社会疫学者 ・公衆衛生学研究者
・東京大学大学院医学系研究科准教授(保健社会行動学分野、健康教育・社会学分野主任)
・日本老年学的評価研究機構理事
・日本疫学会代議員
・日本プライマリケア連合学会代議員

※各コメントは発言者個人の意見であり、所属する組織の見解を代表するものではない。

■論文の概要
〇題名
Working from home and lifestyle changes associated with risk of depression during the COVID-19 pandemi
c: An observational study of health app (CALO mama) users(COVID-19の流行期間中の在宅勤務および生活
様式の変化とうつリスクの関連:健康アプリ「カロママ」の利用者を対象とした観察研究)
〇著者 (全員)
佐藤 豪竜(1)、坂田 良平(2), 村山 知聡(2), 山口 麻衣(1), 松岡 洋子(1), 近藤 尚己(1,3)
(1)東京大学大学院医学系研究科 公共健康医学専攻 健康教育・社会学分野
(2)株式会社リンクアンドコミュニケーション
(3)東京大学大学院医学系研究科社会医学専攻 保健社会行動学分野
〇書誌情報
Social Science Research Network (SSRN) Electronic Journalに掲載。
URL: https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=3661202

※この論文は、コロナによる生活変化の影響をいち早く発信することを目的に、プレプリントサーバー(SSRN)において公表されたものであり、査読(同研究分野の別の専門家による評価)を経ていないため、留意が必要。なお本論文は、今後、査読付きの学術誌へ掲載予定。

■調査の概要
〇調査の背景
今回の新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が全国で発令されたことにより、多くの人々が外出自粛を余儀なくされた。人との交流が減り、家にこもりがちの生活になった場合、心配されるのはうつの増加。今回、AI健康アドバイスアプリ「カロママ」の利用者の歩数データなどを使用し、生活の変化がうつリスクとどのように関連しているかを分析した。

〇分析期間
・歩数
2020年1月1日~5月13日
ただし、2時点の比較は、緊急事態宣言前(2020年1月1日~2月29日)と緊急事態宣言期間中(2020年4月7日~5月13日)を利用。
・アンケート期間
2020年4月30日~2020年5月8日
〇アンケート内容
下記の1つでも該当した場合に「うつ傾向」と判断
・この1か月間、気分が沈んだり、憂うつな気持ちになったりすることがよくある
・この1か月間、どうも物事に対して興味がわかない、あるいは心から楽しめない感じがよくある
〇分析対象者
AI健康アドバイスアプリ「カロママ」の利用者で、下記2点の条件に該当した3,324名
(男性 1,238名、女性 2,086名)
・アンケートに回答し、データを研究目的に利用することに同意した方
・緊急事態宣言の発令前(2020年1月1日~2月29日)と緊急事態宣言期間中(4月7日~5月13日)の平日の平均歩数データが得
られた人
※今回分析した結果は、比較的健康への意識が高い層であるアプリ利用者のデータを用いたため、日本全体の状況にはそのまま当てはめられない可能性がある。

■AI健康アドバイスアプリ「カロママ」の概要
毎日の食事や運動、体重などの記録に、AI管理栄養士がすぐにアドバイスをする、ダイエットや健康管理を考えているすべての方
向けのAI健康アドバイスアプリ。アプリに食事を記録すると独自のアルゴリズム・AIにより、カロリー計算、栄養バランスの評価をはじめ、食事の改善点や次の食事の提案まで、2億通り以上のアドバイス がリアルタイムに自動で提供される。また、スマホ内蔵の歩数計やウェアラブルデバイスとデータ連携することで、運動量も自動的に取り込むことができる。

出典元:株式会社リンクアンドコミュニケーション
https://www.linkncom.co.jp/

構成/こじへい

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