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脱対面、脱紙、脱ハンコ!いち早く窓口に行かなくてもいい行政手続のデジタル化を実現した石川県加賀市

2020.08.24

石川県加賀市は、2020年8月12日、住民がスマホアプリさえあれば、窓口に行かずとも行政手続きが行えるサービスの提供を開始した。これは電子国家エストニアの技術を活用したxID(クロスアイディ)社のアプリと、「ふるさとチョイス」運営で知られるトラストバンク社によるオンライン申請システムを連携させたもの。その最先端の加賀市の取り組みを紹介しよう。

加賀市内のマイナンバーカードの普及率は46%

加賀市市長 宮元陸氏(8月12日オンライン記者発表会)

加賀市がデジタル化に取り組んでいるのは、今に始まったことではない。人口減少や高齢化が急速に進む中、利便性の高い行政サービスの提供を進めてきた。

2018年
・「ブロックチェーン都市宣言」
・RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)による市役所業務の一部自動化

2019年
・xID(旧 blockhive)社との連携協定を締結し、デジタルIDを活用した「行政サービスのデジタル化推進」で協業を開始。

2020年
・行政サービスのデジタル化の鍵となるマイナンバーカードの普及率向上のため、申請者1人につき商品券5,000円を配るなどのプロモーション施策を展開。

こうした施策の結果、加賀市内のマイナンバーカードの普及率(交付件数+申請件数)は7月末時点で46%となった。全国の交付率(申請件数件数除く)は7月1日時点で17.5%であることから、大きく他と差をつけていることが分かる。

脱“対面・紙・ハンコ”の行政手続きデジタル化サービスを導入

そんな加賀市は、このたび、マイナンバーカードと連携した行政サービスを提供スタートした。スマホアプリとネット環境さえあれば、マイナンバーカードを窓口に持参してハンコを押す必要もなく、あらゆる行政手続きを簡単にオンライン化できる「LoGo フォーム電子申請」だ。まずは「人間ドック助成金申請」からスタート。今後も順次、対象の申請範囲を拡大する予定だ。

「LoGo フォーム電子申請」は、xID社のデジタルIDアプリ「xID」と、トラストバンクの行政申請フォーム作成ツール「LoGo フォーム」をAPI連携させたものだ。

(左上)加賀市市長 宮元陸氏、(右上)トラストバンク代表取締役 川村憲一氏、(中央下)xID CEO日下光氏(8月12日オンライン記者発表会)

●申請手順

1.住民は、自分のスマホに「xID」をインストールし、マイナンバーカードの情報をアプリに読み込み登録する。

2.加賀市HPにパソコンやスマホ等からアクセスし、申請ページにアクセスして「電子申請」ボタンを押す。

3.「xID」アプリでPIN1コードを入力すれば、認証、本人確認が完了。

4.アプリ上に「LoGo フォーム」によって作られた申請フォームが現れる。名前や住所、性別、生年月日は自動入力されるので、電子署名をしてデータ送信をすれば申請手続き完了。

住民の“わざわざ窓口に行く”手間を減らすほか、コロナ感染予防にも有効な「対面・紙・ハンコ」を脱する画期的な仕組みとなっている。

今後、加賀市を皮切りに全国の自治体にもサービスを普及し、行政のデジタル化を進めていくという。

デジタルID先進国エストニアの技術を参考にした「xID」

ところで、今回アプリ部分で利用されている「xID」は、xID社が、北欧にあるデジタルID先進国のエストニア共和国で培った知見・経験をもとに、開発したものだ。

xID社によれば、エストニアでは、行政サービスのデジタル化が進んでおり、2002年から居住者すべてが日本のマイナンバーカードのような位置づけの「e-IDカード」を保持しているという。現在、99%のサービスがオンラインで可能となっており、マイナンバーカードと連携したサービスは2,700超。

このカードの利便性をよくするために、デジタルIDアプリが登場した。現在では国民の35%が登録するなど、デジタルIDアプリの利用は国内に広がりつつあるという。

「xID」は、こうしたエストニアの先進事例をもとに開発。セキュリティ面でも配慮がされている。パスワードレスの二要素認証を採用しており、さらにマイナンバーそのものの取得・保存はせず、個人情報や付随する情報をブロックチェーン上に記録することはない。

自治体職員の手間を軽減する「LoGo フォーム」

トラストバンクの「LoGo フォーム」は、自治体のデジタル活用の推進にも貢献するものだ。

もともと「LoGo フォーム」は、自治体職員が、申請やアンケートのWEBフォームを簡単に作成・集計できるツールだ。フォーム作成はテンプレートを使ったり、パーツを自由にカスタマイズしたりするだけでできるので、ITの知識がなくとも、ノーコードで簡単に電子申請フォームを作ることができる。自治体同士でフォームを共有できる機能もある。

2020年8月時点で全国70自治体が活用している。例えば、静岡県浜松市では、特別定額給付金の入金データ作成効率化に役立てられ、熊本県宇城市では、市主催オンラインイベントの申し込み、市職員の日々の検温報告などに活用された。

全国に先駆けて、行政申請デジタル化サービスを導入した加賀市。これを皮切りに、デジタルIDアプリや電子申請の全国への普及が期待される。

【参考】
「電子国家「e-Estonia」へようこそ」
次世代電子商取引推進協議会「エストニアIDカードの利用状況」

取材・文/石原亜香利

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