
NGワードをポジティブワードに変換するコツ
「今回のミスは、小学生じゃないんだから、もう少しちゃんと考えるべきです。いつも失敗ばっかりなんだから、勘弁してほしい。とにかく早くやり直して、出すように!」
あなたは大丈夫だろうか?
今、社内コミュニケーション中心がメールやチャットワーク、スラックなどの「書き言葉」になり、文字の量が会話の量よりも急激に増えている。
自分は何気なく送ったつもりでも相手を傷つけたり、不快にさせてしまう言葉が、受信者の心とデバイスの履歴両方に残る危険がある。
インプレッション・ラーニングが20~60代の男女1千人に調査したところ、8人に1人が「SNSによるセクハラやパワハラを受けた」という結果が明らかになった。
同社では30万人以上への研修実績により、パワハラの9割がNGワードをポジティブワードに変換することで防げることを実証してきた。6月施行の「パワハラ防止法」にも備え、言葉がけの工夫を促進したほうがいいだろう。
感情的な文章を送り、パワハラに当たる言葉を使うと、相手を傷つけ訴訟問題にも発展する危険性があるが、言葉をかえるだけで、驚くほどコミュニケーションがよくなり、お互いが気持ちよく働けるようになる。
1】共感の変換キー
同感ではなく、共感する。まずは、相手の言い分を聞き、事実だけに焦点を当てて、事実を受け入れる。
2】着眼点の変換キー
ミスや悪いところばかりに目を向けるのではなく、上手くいっているところを意識的に目を向ける。
3】指摘の仕方の変換キー
感情的に指摘したり、自分の経験を押し付けたり、上から目線で指摘したりしない。修正点だけを指摘し、改善されたあとのイメージも共有する。
4】ねぎらいの変換キー
「ありがとう」「お疲れさま」などの感謝の言葉をかけることも大切。ポイントは、自分から先に伝えること。メールであれば、冒頭に書くのがいい。
5】支援の変換キー
物理的な距離が離れていても、あなたの仕事をいつでもバックアップしますということが伝わり、部下に相談されるような信頼関係をつくることが狙い。メールの最後には「頑張ってね」「期待しています」「信じてるよ」といった、応援の言葉を入れる。何のために「頑張ってね」などの言葉を使うのかがあると、より伝わる。
新入社員は、入社後自宅待機の中で新人研修をweb受講し、一人不安を抱えながら過ごしていたり、ベテラン社員も不安と疲労からネガティブな感情が増長し、自分自身の感情を上手くコントロールができずに、相手を攻撃したり、普段なら軽く受け流す相手の言葉に過度に反応したりする例が出ている。
言葉を選び、相手を励ましつつやる気を引き出すことで、社内だけでなく、プライベートでもよりよいコミュニケーションをとることができる。
オンラインや、テレワークで直接会う機会が少ない今こそ相手を思いやるポジティブ変換キーを使ったほうがいいだろう。
調査名: 職場のSNSハラスメントに関する調査
調査手法:インターネットリサーチ/調査地域: 全国47都道府県/有効回答数:1,000サンプル
調査対象:20~69歳の男女、役職については部長以下/調査期間 : 2019/5/30~2019/6/5
調査主体:インプレッション・ラーニング
構成/ino.