
「オンライン帰省」の普及には実家のデバイスやネット環境の整備が課題
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、「オンライン帰省」の需要が高まっている。政府が「オンライン帰省」の推奨を発表したのはゴールデンウィーク直前だった。、今年のゴールデンウィーク(4月29日-5月6日)に帰省する予定があった人を対象にしたチカクの調査によると、約4割(35.9%)が「オンライン帰省をした」と回答している。
また、自分の実家へオンライン帰省をした約7割(71.1%)が「楽しかった」と回答しており、概ね「オンライン帰省」をポジティブにとらえた方が多かったようだ。
その一方で、「オンライン帰省をしなかった」理由として、「実家にオンライン帰省に利用できるデジタル機器がないから」(26.7%)、「実家にネット環境がないから」(20.0%)と、シニア世代に多いと思われるネットインフラに関連する課題も露呈した。
オンライン帰省を行った時、「実家側にあればよかった(あってよかった)」と思った機材やサービスを教えてください。(n=42。自分の実家、義理の実家問わず)【MA】
「実家側にあればよかった(あってよかった)」機材やサービスについては「特にない」(40.5%)が最も多かったものの、具体的に挙げられた機材やサービスとしては「スマートフォン」(33.3%)、「Wi-Fiサービス」(21.4%)、「動画や写真などの共有サービス」(19.0%)と続いた。
「オンライン帰省をしなかった方」に伺います。(n=75)なぜオンライン帰省をしなかったのですか?当てはまるもの全てにお答えください。【MA】
「オンライン帰省をしなかった」理由としては、「普段からコミュニケーションを取っている」が最も多く(34.7%)、「実家にオンライン帰省に利用できるデジタル機器がないから」(26.7%)、「実家にネット環境がないから」(20.0%)が続いた。また「実際に帰省した」と回答した方も1割強(12.0%)いたことがわかった。
今後、外出自粛要請が解除されても、オンライン帰省をやりますか?自分の実家と義理の実家それぞれお答えください(n=117)。【SA】
「自分の実家」では約半数(47.9%)が、今後、外出自粛要請が解除されても、「オンライン帰省をやりたい」と回答しているものの、「義理の実家」では1/3(33.3%)に留まった。
調査概要
調査名:「オンライン帰省」に関する緊急実態調査
調査期間:2020年5月8日-9日
調査対象:今年のゴールデンウィーク(4月29日-5月6日)に帰省する予定だった20-40代の男女(既婚、親と同居しておらず、中学生以下の子どもがいる方)117名
調査方法:インターネット調査
構成/ino.