
IT企業に「CTO」の設置は必要か?
「CTO(chief technology officer)」とは最高技術責任者であり、経営幹部のことを指す。インターノウスの調査では約半数の経営者がCTO設置の必要性を感じるも、設置は1割と進んでいない実態が判明している。
一方、CTO設置の満足度は9割と非常に高く、今後企業において必須のポジションになることが予想される。主な調査結果を見てみよう。
CTOの必要性を感じていると約半数が回答、プロダクトマネジメントへの期待が最多
自社においてCTOの必要性を感じているかという質問に、「はい」(47%)と約半数が回答。
必要性を感じている理由で最多は、「プロダクトマネジメントができる人材が欲しい」(47%)。次いで「社内で取り扱うシステムを運用できる技術者が欲しいため」(43%)、「エンジニアの採用を強化するため」(39%)だった。
CTOを設置している企業は約1割
CTOを設置していると回答したのは17人(16%)で、多くの回答者がCTOの必要性を感じるも、設置は進んでいないことが分かった。
CTO設置には約9割が高い満足度
自社CTOへの満足度は「とても満足している」「満足している」が約9割(88%)で、CTO設置に対する満足度は非常に高いことが分かった。
就任者は内部昇格が約8割で最多、CTO未設置の企業においても内部昇格による就任者の検討が最多
CTOの確保は、「元々社内にいた人材が昇格し、CTOに就任した」(77%)が最多だった。
今後設置を検討している企業のCTOの確保は、「元々社内にいる人材が昇格し、CTOに就任した」(41%)が最も多く、設置企業と同様の結果となった。
CTOの年収は1000万円以上が3割、CTO未設置企業の想定年収1000万円以上は1割と設置企業と比べて低い傾向
CTOの年収は1000万以上(29%)が最多だが、年収には大きな幅があることが分かった。
未設置企業の想定年収は1000万円以上(15%)と設置企業と比べて低い傾向にある。
CTO設置を検討する企業は、CTOにエンジニア組織の拡大・強化を期待
CTO設置を検討する企業がCTOに求める役割は「エンジニア組織を拡大・強化すること」(46%)が最多だった。
調査概要
調査エリア:全国
調査対象者:20~69歳のIT企業経営者で、CTOを既知の方
回収サンプル数:111サンプル
調査期間:2020年4月14日(火)~4月16日(水)
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
構成/ino.