
換気のために窓開けを撤退していたところ、室内の温度が上がってしまった…。そんなことも今年はありうる。テレワーク中も「うっかり暑さ」に気づかず、熱中症にならないための対策が必要だ。
そこで今回は、大塚製薬が提唱する「巣ごもり熱中症」の事前対策3ヶ条を紹介。水分補給の方法を踏まえ、身体を冷やすドリンクを紹介する。
テレワーク中に気をつけたい盲点な暑さ2つ
テレワーク生活で、うっかり熱中症になってしまった、なんて事態は避けたい。盲点になりがちなリスクある“暑さ”をチェックしておこう。
1.屋外の「いきなり暑さ」
気温が高い日に、散歩がてら、いきなり外に出るのは危険だ。大塚製薬によれば、身体が暑さに慣れていない場合は、熱中症リスクが高まるため、外出は極端な高温の日は避け、少しずつ暑さの中で行動(労作や運動)するとよいそうだ。
2.室内の「うっかり暑さ」
室内でも熱中症の危険がある。冷房をつけるなどして環境を整えていても、コロナ感染対策で定期的な換気が求められる今年は、設定温度以上に室温が上昇する可能性がある。そこで実際の室温を28℃程度に保つのを大塚製薬は勧める。こまめな水分補給も必要だ。
「巣ごもり熱中症」事前対策3ヶ条
そんな巣ごもり熱中症を避けるため、大塚製薬は次の3つの対策を挙げる。
対策1 汗をかく習慣づくり
暑い環境下において運動トレーニングを繰り返し行うと、発汗能力をはじめとした耐暑性が高くなる。この暑熱順化の方法として、本格的に暑くなる前に、やや暑い環境で、ややきついと感じる運動を、1日30分間、1週間行うのが良いそうだ。
対策2「水分+電解質(イオン)」をこまめに補給
汗をかくことで水分とともに血漿中に含まれるナトリウムを主としたイオンが失われる。特に最も多く含まれるナトリウムは体液量を保つ上で重要なため、失われた水分と同時にナトリウムを補給することが必要になる。
現在のスポーツにおける熱中症予防に関する主要なガイドラインでは、塩分0.1~0.2%(食塩相当量0.1~0.2g /100ml中)を含んだ飲料の摂取が推奨されているという。加えて、糖質(ブドウ糖+果糖)を含んだ飲料は疲労の予防だけでなく、腸管内での吸収スピードを速め、水分の体内保持率を高めることが期待できるそうだ。
対策3「深部体温の冷却」
暑熱環境下における運動によって引き起こされる高体温や疲労などを防ぐには、身体冷却が有効とされる。
身体外部冷却:冷水浴(冷水浸漬)やアイスパック、クーリングベスト、送風。
身体内部冷却:冷たい飲料の摂取により身体の内側から冷却。
ひんやり身体を冷やすドリンク3選
身体の内部を冷やすことで、深部体温の冷却を行うのも有効だ。そこで凍らせることもできるドリンクを参考までにみていこう。
1.「ポカリスエット アイススラリー」
熱中症研究で蓄積したノウハウをもとに、深部体温に着目し、開発された“身体を芯から冷やす”新しいポカリスエットだ。
アイススラリーとは、細かい氷の粒子が液体に分散した流動性のある氷のことで、通常の氷に比べ結晶が小さく冷却効果が高いといわれる。運動前の安静時のアイススラリーの摂取によって、直腸温が低下し、暑熱環境下の運動能力が向上したとの研究報告もある。
運動前はもちろん、暑くなりそうな日のテレワーク時にも利用すると良さそうだ。
2.「キリン 世界のKitchenから ソルティライチ(パウチ)」
伝統の平釜製法で作られた沖縄海塩と手摘みライチ果汁の飲料。100ml中、食塩相当量が0.11g入っている、美味しく飲める熱中症対策飲料でもある。冷凍できるパウチタイプなので、暑いときは凍らせたものを、溶かしながら飲むのも良さそうだ。
3.「熱中対策ゼリー カロリーゼロレモン味」
「赤穂の天塩」を使用し、汗に近いイオン比率でナトリウム、クロールをおいしく補給できる、カロリー・糖類ゼロのゼリー飲料。凍らせることでシャーベットになるため、暑さ対策にも使える。ゼリー飲料なのでちょっとした空腹も満たせるかもしれない。
今年はコロナ禍により、感染予防意識が必要だが、加えてこの厳しい暑さの中では、熱中症予防意識も欠かせない。ぜひ両方を意識して猛暑を乗り切ろう。
取材・文/石原亜香利
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