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月経、妊娠、セクシャルウェルネスなど、女性特有の健康課題をテクノロジーが解決する「フェムテック」とは?

2020.08.07

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

フェムテック商品を手に取って触って確かめられる場を創出

7月28日にオープンした、NY発のセレクトショップ「New Stand Tokyo」で、ひときわ注目されているのがFemtech(フェムテック)。女性(female)と技術(Technology)を掛け合わせた言葉で、女性特有のウェルネス課題をテクノロジーが解決するプロダクトやサービスで、一般的には月経、妊娠、更年期など女性特有の健康課題に対してテクノロジーを用いたデバイスやアプリ、プロダクトなどを指す。女性がもっと生きやすくなるためのテクノロジーとして、世界では大きなムーブメントになりつつある。

パートナーとしてNew Stand Tokyoの運営にもかかわっているfermataは、『あなたのタブーがワクワクに変わる日まで』をビジョンに掲げ、まだまだダブー視される傾向にある、女性のウェルネス、セクシャルウェルネスを解決する事業を展開している。

「fermataは女性の体や心の悩み、もやもやを共有できるプラットフォームの場を創出。自身の悩みや、自分の中でタブー視していた固定概念に気づくことができる場になっている。気づくだけでなくそれを実際にどう解決していくかのプロセスで、心や悩みを解決するであろうフェムテックを国内外からキュレーションして日本のユーザーにお届けしている。

日本ではフェムテック産業は後発と言われているが、fermataとしては日本、アジアの産業を加速させて、最終的には女性だけでなく個々が生きやすい世界を作ることを目指している」(fermata代表取締役 CCO 中村寛子氏)

同社の調べでは、「月経」「不妊・妊よう性」「妊娠・産後ケア」「更年期・閉経」「メンタル」「セクシャルウェルネス」「女性の健康全般」といったジャンルでの世界のフェムテック関連企業は、2017年は51社ほどだったが、今年3月の時点では318社、現在も増え続けており、7月末では既に400社近くなっている。日本では3月のリサーチで52社の企業があり、生理用ショーツや更年期に関する商品をリリースする企業も出てきている。

「New Stand Tokyoに参画した理由は、テーマが未来日用品店ということで、未来のスタンダードとしてフェムテック商品が当たり前になってほしいという願いに加え、日本とアジアでフェムテック商品を通して女性の選択肢を広める活動をする中で、デジタルの“限界”を感じていたことにある。

フェムテックプロダクトがどんなにかっこよく、素敵に撮影されていても、どんなに素材や使用方法が掲載されていても、デジタル上では実際の大きさ、硬さなど伝わらない情報がある。自分が必要と思う情報が得られないと、新しい選択肢を使ってみようという気持ちにはなれず、むしろ、より距離を感じてしまう可能性もある。生理ショーツや月経カップ、デバイスなど、買う前に触ることができる場を作ることで、自分にとって新しい選択肢になるということを身近に感じていただきたい」(中村氏)

月経、妊娠、セクシャルなど女性のウェルネス課題を解決するプロダクト

〇生理用ショーツ

「生理用ショーツは今年に入っていろいろなプレイヤーが出てきている。世界中には20以上のブランドが存在。選択が増えすぎて自分に合うショーツがわからないという人のために、自分にぴったりの生理パンツを探すキャンペーンを行っている」(中村氏)

「健康」「自然」「平等」をコアバリューとする韓国発自然派ブランド「EVE」のオーガニック生理用ショーツ(4480円・税込以下同)は日本初上陸。生理が始まりそうな日や、生理中に「履くだけ」の生理用ショーツ。吸水性がとても高く、最大 5mlまで瞬時に吸水でき、20mlの吸水後でもサラサラした使用感が持続。女性が少しでも生理期間を快適に過ごせるように作られている。タンポンや生理ナプキンと組み合わせて履いてもOK。産後や更年期など、軽い尿漏れが予想される場合にも活用できる。

レースが付いたおしゃれ度の高い「Period. ヒップハンガーパンツ」(4960円)、個性派デザインでスイムウェアのような履き心地の「MOON PANTS」(4800円)、「Bé-A シグネチャーショーツ」(7590円)など、予約商品を含め数種扱っており、実際に触れて肌触りやサイズ感、デザインを確かめることができる。

〇月経カップ

「EVE」の月経カップは、自由に折り曲げられる柔らかい医療用シリコンでできており、畳んで膣の中に入れて、カップに経血を溜めて使用するという新しい生理用品。生理用ショーツと同様に洗って繰り返し使えるので、サステナブルという点でも注目を浴びている。「mini」「S」「L」の三種類(各3960円)あり、体や経血量に合わせて自分に合うサイズを選べる。レンジで消毒できるポット付きのセットは5160円。

〇Bloomlife

妊娠中期の人に使ってもらいたい胎児の心動、母体の子宮の収縮を計測できるウェアラブルデバイス。もともと赤ちゃんが動いている様子をアプリと連動してバイタルが見るというデバイスだったが、アメリカで1万人以上が使用し、ビッグデータとして早産や不要な帝王切開を軽減するなどすでに実績を出しており、今後の出産前ケアのあり方を変革していくと期待されている。

コロナ禍で病院に行きにくい状況で、デバイスを使って自分と赤ちゃんの様子を確かめられる、産院施設が不足している離島でもニーズがあると見込まれる。日本初上陸で年内入荷予定。

〇Elvie Trainer

くしゃみをした時に尿が漏れる、風呂上りに膣から水が出るといった現象は、出産や加齢による骨盤底筋の緩みが原因。骨盤底筋を鍛えるにはヨガ、エクササイズなどの運動があるが、エルビートレーナーは、ゲーム感覚で骨盤底筋トレーニングができるデバイス。

膣内に入れて専用アプリと連動させると、製品に内蔵された力覚センサーが骨盤の動きを測定し、データを専用アプリに送信。アプリでは、設定した目標に合わせた5分間のエクササイズプログラムが表示され、膣の中の筋肉を「キュッ」とさせる動作がアプリ内のゲームの動きに反映される。レベルアップすると難易度が上がり、ソフト、ハードとメニューのカスタマイズもできる。今までヨガやエクササイズが続かなかった人や、運動が苦手な人にも。2万6980円。

〇Seem

スマートフォンを使用した精子セルフチェックキット。アプリと専用キットを使って精液の動画を撮るだけで、精子の濃度と運動率を測定可能で、WHOが出している数値と照らし合わせて状態を把握できる。3980円。

「妊活は女性だけが取り組んでいるケースが多いが、男性に要因がある不妊も少なくない。商品はMentechの分野だが、ふたりの妊活というメッセージ性のある商品ということで紹介している。女性がパートナーのために購入したり、男性が自分のことを知るきっかけになれば」(中村氏)

〇Eva 2 ハンズフリーバイブレーター

女性が女性のために開発したプレジャーアイテム。セックスを楽しくないと感じた女性の数は男性の4倍にも及ぶと言われ、この男女間のプレジャーギャップの課題を受けて立ち上がったのが Alex と Janet の二人の女性。Evaは彼女たちがDame Products として初めて手掛けたプロダクトで、より使いやすくなった改良版がEva 2。外陰部に装着する羽のような形のパーツが付いており、体にしっかりフィットする仕様で、パートナーと一緒でもセルフでも楽しめる。1万9980円。

〇lilu

1日に平均3~4回、30分ほどかけて行う母乳の搾乳は、働く女性にとって大きな負担になる。「リル・マッサージブラ」は効率の良い搾乳をサポートし、同時に乳房マッサージも行う、母乳育児をサポートするアイテム。短時間で、ハンズフリーで搾乳ができ、手持ちの母乳搾乳器と組み合わせて使うと、平均より30%ほど多く母乳を準備できる。年内入荷予定。

【AJの読み】興味本位ではない、女性のための商品を手に取り見ることができる

月経、妊娠・出産、更年期、性生活と女性のライフステージで起こる体や健康の悩みを、テクノロジーの力で解決していくフェムテック。タブー視されがちな分野ではあるが、女性たちの悩みに応えたいという、女性開発者によるプロダクトが多い。

今まで使ったことがないタイプや、繊細な部分に使用するものもあり、実際に見て、触って確認できるリアルショップでの販売は意義がある。専門ショップではなく、雑貨やアパレルなどと一緒に並ぶセレクトショップなら、だれでも気軽に入りやすい点も好感。

文/阿部純子

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