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ZホールディングスのPayPayブランド統一の狙いはスーパーアプリ構想とライバル楽天との利用者獲得競争にあり!

2020.08.03

 日常生活の決済に限らず、クレジットカードや銀行、証券などのあらゆる金融サービスを「ペイペイで!」という日はそう遠くない未来に訪れそうだ。

 誰もが一度は使ったことがあるであろうインターネットのサービス「ヤフー」。そのグループ企業が手掛ける金融事業は2020年秋以降「PayPay」にブランドを統一し、利用者の認知度や利便性の向上を図る。

 ヤフーの親会社であるZホールディングスが7月31日に発表した。

クレジットカードや銀行などの6社がブランド統一の対象

 今回の発表ではクレジットカードの「Yahoo!カード」から「PayPayカード」に(※)、銀行の「ジャパンネット銀行」が「PayPay銀行」になるなどいずれも「PayPay」を冠した社名になる。One Tap BUYはヤフーやZホールディングスの傘下ではないもののソフトバンクのグループ企業である。ちなみにヤフーのブランドは検索サービスや、ニュースなどのメディアやイーコマースの領域で引き続き存続する。
引用元:Zホールディングス2020年度の第1四半期決算説明/(以下、Zホールディングス資料)

※社名は変更となるが、「Yahoo!カード」のサービスは継続、今後「PayPayカード」を新規発行。

PayPayは日本国内のユーザー数3,000万人越を誇るスマホ決済サービス

 スマホアプリで表示するQRコードやバーコードを使って買い物の決済ができるPayPay。ブランド統一と共にPayPayのアプリ中で様々なサービスを提供する「スーパーアプリ」化が加速し、金融サービスと両輪で利用者の生活を便利で豊かなものにしてくれるだろう。

金融の基本「貯める・借りる・増やす」で形成したお金をスーパーアプリで賢く使ってもらう狙い

 当然のことながらPayPayブランドへの統一は、決済サービスである「PayPay」を軸としたサービス展開を示唆するもの。すでにPayPayは「スーパーアプリ化」を目指した様々な機能拡充を行っていて、スーパーアプリにより日常生活のあらゆる場面でPayPayが登場し便利になるのは間違いない。

 しかし使えるお金には限りがあるので、決済のシェアを伸ばしていくためには利用者数を増やすに加えて、利用者の金融資産も増やさなければならない。そこで活躍するのがPayPayブランドの金融サービスというわけだ。決済と同じブランドの金融サービスであれば、なんとなくでも使ってみようという気持ちになりやすいし、ポイント還元や手数料優遇などのキャンペーンによって利用者が恩恵を受けやすくなる。金融サービスによって増やせたお金を使う時の決済をPayPayで行ってもらえればPayPayを中心とした経済圏が作れるのにほかならない。

■マルチパートナー戦略で様々な金融機関との連携を画策

 ブランド統一の発表と同日にZホールディングスが行なった2020年度の第1四半期決算説明では「マルチパートナー戦略」として、自社グループ・PayPayブランドの金融商品だけではなく他社との連携を行っていくことを発表。利用者が求める金融商品の要求を少しでも多く満たして満足度を高めつつ、決済サービスやスーパーアプリ内のサービスの利用につながる。また金融サービスの提供者の中心として、他社に対する主導権が握れる可能性もある。
引用元:Zホールディングス資料

■スーパーアプリは一つのアプリの中で様々な機能を統合したアプリのこと

 スーパーアプリとは一つのアプリの中で様々な機能を統合したアプリのことをいう。PayPayでは日常生活でよく使う決済を軸にして請求書の支払いやタクシーの手配、飲食店のデリバリーサービスなどの機能を一つのアプリ利用できるようにしている。図の例のようにタクシー配車のDiDiやジャパネット銀行のローンサービスをPayPayから利用できる。これら一つ一つの機能はパートナー企業が提供しているサービスとして「ミニアプリ」機能とPayPay社は呼んでいる。

最たる競合の楽天に見た目はようやく追いついた格好に

 会社グループの全体構造の視点で見てみると、インターネット事業で最たる競合となっている楽天に見た目は追いついた格好になっている。楽天は楽天市場を筆頭にしてブランドを統一し、金融領域では楽天カードや楽天銀行など「楽天」を冠するサービスを提供。金融外のものも含めてサービスの利用が増えるに連れてポイント還元率があがる施策で利用者を囲い込んでいた。いわゆる「楽天経済圏」である。アプローチの仕方こそ違えども、ヤフーもようやくバラバラだった金融サービスのブランド統一に乗り出し、金融事業でのさらなる収益向上と利用者獲得に躍起になっている。

「ヤフー」と「PayPay」と2つのブランドが混在する中で、ヤフー・Zホールディングス陣営は楽天に打ち勝つことができるのだろうか。

楽天では金融サービスのポータルサイトとして「お金の総合案内」を用意。メディアや検索ではヤフーに劣るとはいえ、楽天ブランドの金融サービスのラインナップは充実している。
引用元:お金の総合案内/楽天

文/久我吉史

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