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「世の中を変えたい」本田圭佑の新たな挑戦!月額1ドルで学べる中高生のためのオンラインスクール開校

2020.07.30

 プロサッカー選手でありながら、海外サッカークラブ運営や国内サッカースクール経営、ウイル・スミスとのファンド設立など多角的な事業を展開する本田圭佑(ボタフォゴ)。彼が社長を務める「NowDo株式会社」が中高生のためのオンラインスクールを立ち上げた。

 若者が社会で生き抜くための生の情報を学べる場で、さまざまな業界で戦うプロフェッショナルのライブ講義が毎日用意され、中高生同士のコミュニティも用意されている。授業料は月額1ドル(19歳以上は別料金)と破格の安さだ。まずは28日には「Life is Tech(ライフイズテック)」の水野雄介社長が「今、中高生に伝えたいプログラミングを学ぶ大切さ」をテーマに初回講義を担当。31日には、ガンバ大阪OBでフランド品や貴金属等の買取・販売を主事業とする「株式会SOU」経営の嵜本晋輔社長が登場することになっている。このように続々と講師が登場し、スクール活動が本格化する見通しだ。

学校教育がアプローチできていない部分にフォーカス

 27日にブラジルからオンライン記者会見に出席した本田は「20代前半の時、夢を追えない環境にいる子供たちを見て、『教育を何とかしないといけない』という使命感や正義感が湧いた。これまではすでに夢が見つかっている子供相手に『成功するための教育』をやってきたが、今回はもっと『根っこの部分』に働きかけていきたい。学校教育がアプローチできていない部分にフォーカスし、最前線で活躍している社会人から発信してもらうことを考えたい。それが今回の僕らのサービスの目的なんです」とスクール立ち上げの狙いを熱っぽく語った。

 確かに日本の学校教育は「画一化」が前々から問題視されてきた。全員が時間割通りに同じ授業を受け、相対的に評価されるのが一般的。1人の担任が30人の生徒を一手に見ているため、個々のキャラクターや志向に合わせた指導をしたくても簡単ではない。やる気のある子は自分からどんどん情報を取りに行くが、そうでない子はただ受け身で流されていくだけ。欧州、中南米、オーストラリアでプレーしてさまざまな価値観に接し、自らも父親として子供を育てている本田は、日本のこうした現実を目の当たりにし、違った教育ができないかと考えていた。それが今回の事業につながったという。

「教育をよくダイエットに例えるんですけど、本当に肥満と言われている人、痩せないといけない人は健康食品やダイエットサービスに興味がない。必要ない人の方がお金をかける。教育も全く同じで、必要のない人の方がお金をかける傾向が強く、届かないといけない人に届いていない。それが教育格差につながっているし、根深い問題だと思います。
 こうした中、僕たちは『遊びの視点』から学ぶきっかけを作りたい。ゲームとかチャットは1つのツールになると思うし、役に立つ常識や教養も与えられます。僕自身も今、会社を経営してますけど、労働基準法や税金のことなど知らなければいけない法律が沢山あるなと感じます。ビジネスに興味を持つ子は早い段階からそういうことを学んでもいい。幅広い知識を自由な形でアプトプットさせてあげられるように、最前線で戦っているプロに来てもらって、話をしてもらうところから考えていきます」

 月額1ドルでそれだけ多様性があって将来に役立つ勉強ができるきるのなら、中高生にとってはかなり魅力的だが、ビジネスとして本当に成り立つのかという疑問が残る。本田も「自分たちにとっても大きなチャレンジになる」と認めている。

「いい先生を集めて、いいコンテンツを作りたいと思っていますが、僕らの構想としてはNowDo株式会社からお金を払うつもりはありません。無償で子供に教えたいという優秀な方は沢山いますから、そういう人を積極的に活用したいと考えています。一方で、お金を払ってでも最前線の情報を聞きたいという大人向けにトップクラスの方を呼んでくることができれば、マネタイズも可能になる。実際、ビジネス書籍市場がこれだけ大きいわけですし、大人も学び続けようとしている。オフラインの講演会のようなものにもできると思います。
 正直なところ、日本で始めるならもっと月謝を高くしてもいいんじゃないかという議論も社内ではありました。ただ、僕らはブラジルやカンボジアでも使ってもらえるイメージを持ちつつ、一貫したサービスを提供したいと考えて、ドル建ての料金にしました。今のところは絵に描いた餅ではありますけど、できるだけ早くブラジルやカンボジアでもこのサービスを始めたい。具体的な戦略は発表できませんが、ビジョンは持っています」

 こうして本田はビジネスモデル確立と海外展開というハードルの高いチャレンジに打って出たところだ。当面は水野氏の第1回講義の後、31日の嵜本氏と続き、社会活動家の石山アンジュさん、echo株式会社の工藤信一代表取締役社長、クックパッド株式会社コーポレートブランディング・編集担当本部長の小竹貴子さんらが順次、登場することになっている。本田自身も講師となって語ることもありそうだ。彼らの顔ぶれを見ると、子供たちはもちろんのこと、社会人にとってより魅力的なコンテンツと言えるかもしれない。

 こうした学びを通じて、人々がより自由に新たな挑戦に踏み出すことができ、他者と異なる行動を取れるようになれば、画一的で横並び意識の強い日本社会も変わるかもしれない。本田はそういう日本、そして世界を目指して全力で努力していくつもりだ。

世の中を変えるきっかけを作りたい

「日本の場合、新しいことをやる人に対しての足の引っ張り方は尋常じゃないと感じます。僕はいろんな国に行ってきたので、どこにも足を引っ張る人が一定数いることは分かっていますし、人間の嫉妬はどうしてもなくならない。日本はその数が尋常じゃない。それに打ち勝つためには結果を出すしかない。僕はこれまでそうしてきましたし、批判的な人も受け入れながら、いい方向に手のひらを変えさせるように仕向けてきました。
 こうした経験を踏まえながら、バイタリティのある人間が積極的に物事を起こして、世の中を変えるきっかけを作りたい。僕たちの学校では最初から答えを用意することはしませんし、社会で起こっている真実、いいことも悪いことも話してほしいと先生方にお願いしていくつもりです」

 社会で活躍するトップランナーが授ける「実学」は先行き不透明な時代を生きようとする子供たちの一助になるのか。そして日本人の価値観の変化につながるのか。彼らのこの先の取り組みを注視していきたい。

関連情報: https://nowdo.jp/

取材・文/元川悦子

長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。

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