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大人4人が乗っても快適なドライブ旅行ができる、アルファロメオ「STELVIO 2.2 TURBO DIESEL Q4」の魅力

2020.07.28

■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ

 アルファロメオのSUV「ステルヴィオ」は、日本に導入された時、この連載でやや辛口の評価を下したことがある。あの時はガソリンエンジン版の「ステルヴィオ 2.0ターボQ4」で、90分間のメディア向け試乗会でのインプレッションだったが、今回、ディーゼルエンジン版に2日間乗ることができた。その結果は、ガソリンエンジン版への評価を覆すに足るものだった。その詳細をレポートしたい、「ステルヴィオ」に搭載されるディーゼルエンジンは、排気量2.2Lの4気筒ターボ。最高出力210馬力/3500回転、最大トルク47.9kgm/1750回転のパワーを発生し、それで4輪を駆動する。

機械として優れているか? ★★★★★5.0(★5つが満点)

 ハンドリングは、ガソリン版と共通するキビキビとした軽快なものだった。ボディサイズや質量の大きさをあまり感じさせない。一般的にディーゼルエンジン本体はガソリンエンジンよりも重量が嵩み、補機類も必要となることから車両全体で数割重くなってしまいがちだったが「ステルヴィオ」では、その差が1820kgと1810kgとで10kgしか違っていない。SUVに限らず、ディーゼルエンジン版は、どうしてもモッサリとした走りをイメージしてしまいがちだが、ステルヴィオ ディーゼルには当てはまらない。

 もちろん、エンジン自体の作動原理が異なっているので回転の吹き上がりやパワーの出方などの感触は異なってくる。ガソリン版では、アイドリングからレッドゾーンの5250回転まで軽々と一気に回り切るが、ディーゼル版は一瞬の“タメ”がある代わりに、2000回転も回せば軽々と加速させていく。ガソリンとディーゼルは比較するものではなく、まったく別々のキャラクターを備えているものなのだ。

 そのディーゼルが本領を発揮するのが高速での長距離運転だ。エンジン回転を低く抑えながら、つまりノイズや振動も抑えながら静粛に進んでいく。ACC(アダプティブクルーズコントロール)をONにすれば、より一層と淡々と走り続けることができる。平和で平穏なドライビング体験が、ガソリンエンジンのそれとはとても対照的だ。

「ステルヴィオ」に限らず、ディーゼルエンジンのクルマの運転感覚は独特で、それが妙味にもなっている。ガソリンエンジンのように激しくエンジン回転を上下動させるのではなく、なるべく一定に保ちながら、淡々と走る。この“淡々と”がポイントで、淡々と走ることは退屈なのではなく、一定のペースで走り続けることは、むしろ知的とも呼べるような愉しみに満ちている。

「ステルヴィオ ディーゼル」からは、それを強く感じるのだ。少し前のディーゼルエンジンは、ガラガラというノイズとアイドリング時の強い振動が付き物だった。しかし、それも昔話だ。較べればガソリンエンジンよりも音量は高いが、振動は消え失せている。

 アルファロメオというと、モータースポーツでの輝かしい歴史によってスポーティなイメージが強く、それもガソリン版には強く存在していることは間違いないのだが、それとは対照的で独特の走行感覚も魅力的だ。「Q4」と呼ばれる4輪駆動システムは、通常はエンジントルクは後輪を駆動し、必要な状況下では電子制御によって50%のトルクを前輪にも配分する。スポーティなハンドリングながら、安定性にも寄与している。

商品として魅力的か? ★★★★ 4.0(★5つが満点)

 大人3人とそれぞれの1泊分の荷物を積んでの運転だったが、525Lのトランク容積も十分だった。リアシートも4:2:4の幅で背もたれを畳むことができるので、もっと多くの荷物を載せながらも、3人で乗れる。背もたれはリアゲート側から畳むことができるので便利で使いやすい。細かなことだが、実際に荷物を満載してキャンプなりスキーなりに行ってみると、この有り難みが良くわかる。

 ガソリン版と変わらず、ACC(アダプティブクルーズコントロール)をはじめとする運転支援デバイスの働き具合も平均的だ。しかし、その作動状況を示すメーターパネル内の表示がモノクロで小さく使いにくい点が惜しい。

 同様に、コネクティビティに関しては、スマートフォンを接続してCarPlayやAndroid Autoなどを利用できるのだが、ステルヴィオのモニター画面の解像度が低いのか、地図画面の細かな表示が読みにくいところがもったいない。車内でWi-Fiを使うこともできないので、早急なアップデートが待たれる。

 一般道と高速道路を約200km走っての燃費は13.8km/Lと良好な値だった。高速道路では15.2km/Lだった。僕らは、ついついアルファロメオには鮮烈なデザインと熱い走りっぷりを期待してしまうけれども、ディーゼルの落ち着いた走りと実用性の高さ、好燃費などは「ステルヴィオ」の別の魅力を体現していた。ディーゼルエンジンを搭載したSUVは日本とヨーロッパのメーカーからたくさん発売されているけれども、それらの中にあっても「ステルヴィオ」は独自の存在感を示していた。ステルヴィオの本名は、ディーゼルだ!

■関連情報
https://www.alfaromeo-jp.com/models/stelvio/stelvio-diesel/

文/金子浩久(モータージャーナリスト)

撮影/望月浩彦

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