
Amazon Web Services, Inc.とSlackは、企業内のコラボレーションを強化するソリューションの提供に向け、戦略的パートナーとして新たな複数年契約を発表した。
AWS×Slack 企業向け統合ツールの共同提供に向けて連携
Slackのチャンネルベースのメッセージングソリューションと、AWSの実績あるインフラストラクチャやセキュリティサービスを併用することで、セキュリティ、信頼性、拡張性に優れたコミュニケーションを実現する。
さらに両社は、製品間の連携機能を拡大し、相互運用性を深めることで、ユーザーの開発チームをサポートするとともに、SlackチャンネルとAmazon Chimeのチャットルーム上において、より柔軟なAWSのリソース管理を可能にする。
対象となる連携機能は、以下の通りだ。
Amazon Chimeインフラストラクチャ+Slack Calls
Amazon ChimeのSDK(ソフトウェア開発キット)により、Slack Callsの音声、動画、画面共有といった既存機能を強化。またSlackは今後、Amazon Chimeが提供するリアルタイムのコミュニケーションを通じて、ユーザーに対して高品質で信頼性の高いサービスを提供しつつ、自社の統合型コミュニケーションインフラストラクチャの維持に関わるコストの削減と複雑性を解消する。
AWS Key Management Service+Slack Enterprise Key Management(EKM)
SlackのEKMは、暗号鍵の配布と管理に対応したAWS Key Management Serviceなど、AWSの実績あるセキュリティサービスを活用。EKMは、セキュリティを重視する業界や規制の厳しい業界の企業がSlack内で自社データの可視性とコントロールの向上を図るために開発され、現在90社以上の企業が、本ソリューションによって自社の暗号鍵を管理する。
SlackのWorkflow Builderオートメーションツール向けEKMなどの強化機能は、先月に提供を開始している。
AWS Chatbot+Slack
AWS Chatbotは、チャットルームからAWSのリソースを簡単にモニタリングおよび操作できるようにするインタラクティブエージェントサービスだ。
このサービスを通じて、開発チームは最新の状態を維持したままコラボレーションが可能になるだけでなく、アプリケーションの運用イベント、セキュリティ検出結果、ワークフローの確認など、それ以外にもAWSアカウントで実行中のアプリケーションのアラートに対して、より迅速に対応できるようになる。
一般提供を開始したばかりのAWS Chatbotだが、すでに世界中で多数の開発チームに使用されており、アプリケーション開発プロセスの向上に役立っている。
AWS Chatbotは今後、175以上のAWSサービスと連携が可能だ。これにより、開発者はSlackから離れることなくチームとのコラボレーションを行い、クラウドベースのあらゆるサービスを管理できるようになる。
Amazon AppFlow+Slack
Amazon AppFlowとSlackの新たな連携機能により、Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)やAmazon RedshiftなどのAWSサービスとSlackの間で、安全にデータを転送できることにより、ヘルプデスクのリクエストから顧客エンゲージメントのトレンド分析や感情データの測定といった各種タスクを簡素化。
AWSとSlackは今後数カ月間でこの機能を強化し、企業のお客様が、単一のフローを通じて複数のSlackチャンネルとAWSサービスの間で、双方向のデータ転送を可能にする。
SlackのCEO兼共同創設者であるStewart Butterfield氏は、次のようにコメントしている。
「クラウドサービスとワークストリームコラボレーションツールの組み合わせは、エンタープライズソフトウェアの未来を支える原動力になるはずです。AWSの戦略的なパートナーになることで、両社とも需要に応じて規模を拡大しつつ、企業向けツールをお客様に対して提供できます。
SlackのチャンネルベースのメッセージングプラットフォームとAWSサービスとの連携によって、企業の開発チームはクラウドインフラストラクチャのプロジェクトをシームレスかつ容易に管理し、Slackから一切離れることなくクラウドベースのサービスを起動できます」
構成/ino.
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