好きな音楽を聴きながらジムで運動をしたり、ランニングをするといつもより捗る、という人は多いはず。しかし、有線タイプのイヤホンは腕や髪に絡まったりするし、かといって完全ワイヤレスタイプのイヤホンでは、充電の手間があるうえ、何より汗や雨による故障が心配だ。何か良いイヤホンは無いものか……そんな人には防水性能高いスポーツ向けワイヤレスイヤホン「Jabra Elite Active 75t」がおすすめだ。では、なぜJabra Elite Active 75tが運動時に向いているのか。その実力を検証していこう。
「HearThrough 機能」で周囲の音をキャッチするから屋外での使用も安心
Jabra Elite Active 75tは高い密閉性を誇っているため、周囲の音を遮断して音楽に没頭しながらスポーツを楽しめる。ジムなど不特定多数の人の声や音が聴こえる場所においては、より集中してトレーニングに打ち込めるだろう。また、左側のイヤホンのイヤーバッドボタンを1回押すことによって、音楽と同時に外音が聴こえるようになる「HearThrough 機能」が起動する。屋外をランニングする際などは、遮音性が高いと車の走行音などが聴こえず、危険性が高まる。しかしこのHearThrough 機能を使えば、周囲の音も聞きやすくなるため、より安全にランを楽しめるはずだ。
実際、筆者も試しにJabra Elite Active 75t を着け、音楽を流してHearThrough 機能を起動しながらランニングをしてみたが、後ろから来る車の走行音もばっちり聴こえた。これならば屋外で利用しても危険性は低いだろう。ただし、HearThrough 機能を利用しているからといって、必ずしも安心というわけではないので、ランニング時にはしっかりと周囲の確認を行おう。
イヤーバッドボタン操作で通話も音楽の再生もAIアシスタントの起動もできる
イヤホン本体に「Jabra」のロゴがある部分がイヤーバッドボタン。耳に着けたまま操作しても押しにくさはない。
HearThrough 機能以外にも、イヤーバッドボタン操作によって様々な便利機能が使える。例えば、左側のイヤホンを2回連続で素早く押すことによって、プレイリストの次曲への移行が可能。反対に前曲に戻したい時は、左側のイヤホンを3回連続で素早く押せば良い。この機能はスマホの音楽プレイヤーアプリではもちろん、一部動画配信サービスアプリでも活用可能だ。運動中、スマホを取り出さなくても曲の切り替えができるのは大変便利だ。
GoogleアシスタントやSiriといった、AIアシスタントにも対応。右側のイヤホンのイヤーバッドボタンを2回連続で素早く押すことにより起動する。
また、音楽を楽しんでいる最中に電話が掛かってきても、右側のイヤホンを1回押せば通話が始められる。イヤホン本体にマイクが内蔵されているため、接続しているスマホから離れて(※)いても会話が可能だ。終話の際は、通話開始時と同じく右側のイヤホンを1回押せば良い。
※最大10m
なお、これらイヤーバッドボタン操作による割り当ては、アプリで変更することもできる。
Jabra Sound+ アプリを使えばJabra Elite Active 75tはもっと便利に使える!
Jabra Elite Active 75tを使うのであれば、スマホにはぜひともJabra Sound+ アプリをインストールしておきたい。Sound+をインストールすることによって、自身の聴覚に合ったヒアリングプロファイルが作れたり、イヤーバッドボタン操作の割り当てを変更できたり、イコライザーを直感的に操作できるのだ。
自分の聴覚にあったヒアリングプロファイルの作り方
Sound+の「MySound」機能を使えば、ユーザーの聴覚に合わせてヒアリングプロファイルを作成可能。わずか2〜3分という短い時間で、個々人に合わせた音質に調整してくれるのだ。
1:Sound+アプリを起動
2:画面下部の「ヘッドセット」をタップ
3:「MySound」」をタップ
4: 「始める」をタップ
5: 指示される項目(生年や性別)を入力
6:静かな場所でヒアリングテストを受ける
以上で終了だ。ヒアリングテスト前と後でどのように音が変わっているのか、ぜひ聞き比べてみてほしい。筆者の場合は、聴こえづらかった高音域の音がより鮮明に聴こえるようになった印象を抱いた。
イヤーバッドボタン操作を変更する方法
例えば、今まで使っていたほかのメーカーのワイヤレスイヤホンでは「右側のイヤホンのボタンを2回押せば次の曲に移行していたから、Jabra Elite Active 75tのボタン操作に慣れない」というケースも考えられる。
そんな時に活用したいのがSound+のMyControlsだ。これを使えばデフォルトで割り当てられているイヤーバッドボタンの操作を変更できる。
1:Sound+アプリを起動
2:画面下部の「ヘッドセット」をタップ
3:「MyControlz」をタップ
4:「メディアのMyControls」を選択
5:自分の好みに合わせてボタンの設定を変更していく
イコライザーを操作するには
Sound+にあるイコライザーを見てみよう。Sound+を起動し、ホーム画面から少し下にスクロールをすると、下図のように5つの点を繋いだ線が現れる。
試しに音楽をバックグラウンド再生しながら、グラフの中の1番左側の点を上に動かしてみてほしい。するとどうだろう。低音域がより強調されたはずだ。次に1番右側の点を上に動かしてみる。すると今度は高音域の音がより、鮮明に聴こえるようになったはずだ。このようにイコライザーを操作することによって、自分好みの音域をより強調できるのだ。
特別な知識がなくとも感覚的にイコライザーを操作できる。
【参照】Jabra Sound+ アプリ
Appleストア
Google Playストア
IP57だから突然の雨や多量の汗でも故障の心配は低い
ケースは防水性能が高くないためご注意を。
Jabra Elite Active 75tの防塵・防水性能は「IP57」。これは一定量の粉塵でも機器の内部に侵入する心配が少ないことを意味し、さらにある程度の水の直接噴流を受けても故障の可能性が少ないことを意味する。つまり、Jabra Elite Active 75tは多量の汗や突然の雨を受けても、故障の可能性が低いのだ。
Jabra Elite Active 75tの音質やフィット感
着け心地の良い装着感はもちろん、特筆すべきはそのグリップ力だろう。耳にしっかりと固定されるため、シャドウボクシングなどの激しい運動をしても外れてしまう心配は極めて低い。また、優れたグリップ力によって密閉性も確保されているため、低音域が逃げずに耳内で響き渡る。ノリの良い低音ビートの効いた楽曲との相性は抜群で、運動時に聴けばより楽しく身体を動かせるはず。
イヤホン単体だけでも最長7.5時間のバッテリー性能! その実力を検証
ケースと併用すれば最長約28時間の音楽再生が可能
仕様によると、Jabra Elite Active 75tはイヤホン単体だけでも最長7.5時間のバッテリー性能を誇るとのこと。楽曲1曲あたりの再生時間がだいたい5分と仮定すると、約90曲を連続して聴き続けられるはずだ。そこでそのバッテリー性能が本物なのか、音楽再生アプリで曲を5時間長しっぱなしにし、バッテリー残量を確認してみた。
※ロック、オーケストラ、ジャズ、EDMなど様々なジャンルをランダムで流し続ける。開始時間の12時16分時点でのバッテリー残量は100%。利用する端末はiPhone XSだ。
バッテリー残量はアプリで確認できる。仕様どおりの性能であれば、5時間音楽を再生し続けることによって、約33%のバッテリー量が残るはずだが……。
約5時間後の17時14分。アプリから確認してみると、バッテリー残量は30%。計算上、5時間再生することによって、バッテリー残量は33%となる算段であったため、概算だがほぼスペックに近い結果となった。これだけのバッテリー性能であれば、毎日のランニング時に使ったとしても、電池切れの心配は少ないだろう。
運動時はもちろん、普段使いも◎な完全ワイヤレスイヤホン
防水性能が高く、HearThrough 機能によって屋外での使用も安心なJabra Elite Active 75t。着け心地もしっかりしているため、激しい動きをしても外れてしまうおそれはほとんどない。総じて、運動時に向いている完全ワイヤレスイヤホンといえる。しかしながら、運動時以外でも活躍シーンは多いだろう。遮音性が高いため、通勤時の電車の中でもしっかり音楽が楽しめるうえ、最長28時間(ケース併用時)もの間音楽が楽しめるので、出張時など移動時間が長い時にも活躍してくれそう。
Jabra Elite Active 75t 情報
公式価格:2万3980円(税込)
【オーディオ】
サポートコーデック:SBC、AAC
スピーカーサイズ:6㎜
スピーカー帯域幅(音楽再生時):20Hz〜20kHz
スピーカー帯域幅(通話時):10Hz〜8kHz
マイク帯域幅:100Hz〜10kHz
【バッテリー】
音楽再生および通話時間:最長7.5時間(イヤホン単体)
音楽再生および通話時間:最長28時間(ケース併用時)
充電時間:最長2時間20分[専用USB充電器(500mA)でのフル充電]
急速充電:約15分の充電で最長約60分の音楽再生が可能
【接続性】
バージョン:Bluetooth5.0
動作範囲:最大10m
ペアリングデバイス:最大8台
マルチポイント接続:同時に2台のデバイスに接続可能
取材・文/髙見沢 洸