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新型iPhoneを先取り!?スマホのプロが「iOS 14」のお試し版を使ってみた結果を特別許可を得て掲載

2020.07.26

■連載/石野純也のガチレビュー

 秋に配信が予定されるiOS 14のパブリックベータ版が、一足先に公開された。パブリックベータというだけに、簡単な登録作業をすれば、誰でも利用できるのが特徴。正式版の配信を待つことなく、iOS 14を体験することができる。あくまでベータ版という位置づけのため、万人にオススメすることはできないが、予備の端末を持っていたり、多少のバグがあっても気にならないという人は、インストールしてみてもいいだろう。

 iOS 14の最大のテーマは、「ホーム画面」の刷新だ。アップルは、10年以上に渡って続いてきた、アプリのアイコンがズラリと並ぶホーム画面に手を加え、新たにウィジェットを採用。アプリ一覧をジャンルごとに自動で整理する「Appライブラリー」も導入される。ホーム画面を単なるアプリ置き場から、情報を取るための場に変えようというのがiOS 14の試みと言えるだろう。

 そのホーム画面の変化を反映してか、通知やSiriもよりさり気なく表示されるようになった。プライバシー機能が強化されたり、翻訳アプリに対応したり、ボイスメモのフォルダ分けが可能になったりと、ホーム画面以外で進化する点も多い。そんなiOS 14のパブリックベータ版を体験できたので、ここでレビューしていきたい。なお、規約上、パブリックベータ版のスクリーンショットはネットなどでの公開が禁止されているが、本稿では取材に基づく特別な許可を得て掲載する。

iOS 14のパブリックベータ版をチェックした

小、中、大と3サイズのウィジェットを自由に配置できる、ウィジェット専用画面も

 iOS 14の最大の特徴は、真の意味でウィジェットに対応したことだ。これまでのiOSにもウィジェット自体は存在したが、専用ページにまとめて表示されるため、ホーム画面をいったん離れる必要があった。常時表示されることで、情報を得やすくなるのがウィジェットの魅力だとすると、iOS 13までの仕様は、その魅力が半減していた格好だ。これに対し、iOS 14は、ホーム画面上に、アプリのアイコンとウィジェットを一緒に並べることができるようになった。

ウィジェットをホーム画面上に並べられるようになった

 ウィジェットは、アプリアイコン16個分を使う大と、8個分の中、4個分の小の3サイズに分かれる。追加したいときは、まずホーム画面の空きスペースを長押ししたあと、画面左上に表示される「+」ボタンをタップする。すると、画面下からウィジェット一覧が現れる。ここから必要なウィジェット選択。左右のフリックでサイズを選んで、「ウィジェットを追加」ボタンをタップするだけだ。

空白部分を長押しして「+」をタップし、ウィジェットを選択。サイズは3つから選択できる

 残念ながら、一度ホーム画面に追加したあとにサイズ変更はできないため、別のサイズがいい場合は、いったんウィジェットを削除する必要がある。削除方法は、従来のアイコンとほぼ同じで、ウィジェットを長押しすればOK。メニューで「ウィジェットを削除」を選ぶと、ウィジェットがホーム画面上から消える。

ウィジェットの削除方法はアプリアイコンとほぼ同じ

 ちなみに、長押しすると現れるメニューには、「ウィジェットを編集」という項目もある。ウィジェットによっては、ここをタップすると、表示させる内容を変更できることも。天気ウィジェットは、表示させる地域を変更でき、メモウィジェットはフォルダの選択が可能だ。逆に、マップウィジェットやバッテリーウィジェットのように、「ウィジェットを編集」のメニュー自体が表示されないものもある。

ウィジェットに表示させる内容を変更できるアプリも

 ウィジェットを設定しておくと、天気予報やニュース、スケジュールなどの情報が、画面のロックを解除するだけですぐ目に飛び込んでくる。これまでは、そこからアプリのアイコンを探し、タップする必要があり、手間が一気に減った印象。デザイン的にもきれいにまとまっているため、ホーム画面が華やかになる。定期的に更新される情報を表示するウィジェットは、設定しておくことをお勧めしたい。

 また、ウィジェット同士を重ねる「スマートスタック」と呼ばれる機能にも対応している。スタックとは、アプリのアイコンで言うところのフォルダのようなもので、1つのウィジェットの枠内に複数のウィジェットを格納することが可能だ。切り替えは、スタックになっているウィジェットを上下にフリックすればよい。サイズが大きいウィジェットは、配置できるスペースにも限界があるため、スタックは有効活用したい機能と言えそうだ。

複数のウィジェットを重ねることができる機能を「スマートスタック」と呼ぶ

 ただし、現時点ではiOS 13まで設定できていたウィジェットを、そのままホーム画面に配置するといったことはできないようだ。試しにいくつかのウィジェット対応アプリをインストールしてみたが、いずれも従来と同じ、ウィジェット専用ページにしか配置できなかった。ここが解放されると、組み合わせがさらに増え、ホーム画面をカスタマイズする楽しみもアップしそうだ。

Appライブラリーの登場でアプリがもっと整理しやすくなる

 ホーム画面を大きく変えるもうひとつの要素が、「Appライブラリー」だ。iOS 14では、インストールしたアプリが、まずAppライブラリーに追加される。Appライブラリーは、インストールしたアプリの一覧が表示される場所で、ホーム画面の最終ページの右側に表示される。アプリは、お勧めのものや最近インストールしたものといった区切りで表示されるほか、自動でジャンルごとに分けられる。画面上部の検索窓をタップしたり、下方向にフリックしたりすると、アルファベット順、50音順にアプリが並び、アプリ名での検索も行える。

インストールしたアプリは、Appライブラリに表示される

 これまでのiOSは、インストールしたアプリが、すべてホーム画面に追加されてきた。これに対し、iOS 14はまずAppライブラリーにインストールしたあと、ホーム画面に配置したいものだけを自分で選ぶ必要がある。ひと手間増える格好だが、ホーム画面を整理して、厳選したアプリだけを置いておきたいときには、こちらの仕様の方が合理的と言えるだろう。Androidを使ったことがある人には分かりやすいかもしれないが、Appライブラリーは、同OSにおけるドロワーの役割に近い。

 ただし、従来のホーム画面にアイコンが追加される仕様の方が慣れていて便利という人もいるだろう。そのようなユーザーのために、iOS 14では設定を変更することで、ホーム画面にインストールしたアプリのアイコンを直接配置できるようになる。正式版では細かな文言が変わってしまう可能性もあるが、パブリックベータ版では、「設定」の「ホーム画面」で、インストールしたアプリの追加先を「Appライブラリのみ」と「ホーム画面に追加」の2種類から選択可能だ。

「設定」の「ホーム画面」で「ホーム画面に追加」を選ぶと、インストールしたアプリが自動でホーム画面に追加される


 ちなみに、この「ホーム画面」には、Appライブラリに通知バッジを表示させる設定も用意されている。標準ではオフになっていたが、Appライブラリからアプリを起動することが多い人は、オンにしておいた方がいいだろう。ただし、Appライブラリだけにあるようなアプリは、本来あまり重要ではないものだ。この通知バッジがオフになっているのも、それを示唆している。アプリの選別をし、ホーム画面には厳選したアプリを置いた方がいいというアップルのメッセージとも言えそうだ。

 iOS 14には、ホーム画面ごと非表示にする機能も搭載されている。まず、ホーム画面の空白部分を長押しし、アプリやウィジェットがブルブル震えた状態で、画面下にある「○」が並んだバーをタップする。すると、ページを編集する画面が現れる。ここで、非表示する画面のチェックを外すと、ホーム画面からそのページが除外される。ただし、これは削除ではなく、あくまでも非表示のため、後からいつでも復活させることはできる。残念ながら、並べ替えなどには対応していないため、今後の機能追加に期待したい。

特定のページを丸ごと非表示することも可能だ

ボイスメモの新機能や翻訳アプリも便利、未対応のあの機能にも期待

 ホーム画面の刷新が大きなテーマのiOS 14だが、そのほかの新機能も充実している。例えば、ボイスメモは、録音した音声データのフォルダ分けが可能になった。iOS 13までのボイスメモは、録音した順に音声データが並ぶだけだったので、後から必要なものを探すのが大変だった。あらかじめ重要なものだけを仕分けておくことが可能になり、利便性は上がったと言えそうだ。また、音声データの残響を自動で除去する機能も搭載されている。

ボイスメモはフォルダに対応し、データの分類をしやすくなった

 翻訳アプリも、iOS 14に搭載された新アプリのひとつだ。アップルが本格的な翻訳アプリを出すのは初なだけに、出来栄えは気になっていたが、話し言葉もきちんと認識し、正確な英語に訳してくれた。ところどころおかしな箇所はあるものの、実用的なアプリと言えそうだ。また、あらかじめ言語をダウンロードしておけば、オフラインでも翻訳機能を利用できる。通信量の節約になることに加え、プライバシーの観点でも、オススメできる。

翻訳アプリも新たに搭載される

 プライバシーという観点では、アプリがマイクを使っている際に、画面上部にオレンジ色の「●」が表示されるようになった。また、クリップボードにあるテキストの内容をアプリが読み取ろうとした際にも、アラートが表示される。本来必要のないところで音声を収集していたり、クリップボードを読み取っていたりするアプリの使用を停止する判断材料になるため、非常にユーザーフレンドリーと言えるだろう。可視化されることで、アプリ開発者がデータを取り過ぎるのを抑止する効果も期待できる。

アプリがマイクを使って音声を収集している際に、画面上部のアンテナマークの上に「●」が表示されるようになった

 ほかにも、メモアプリのユーザーインターフェイスが刷新され、書類のスキャンや削除、ロックなどが、メニューから簡単に呼び出せるようになった。元々あった機能を再整理した格好だが、操作性は向上したと言えるだろう。メモを開いた状態でのテキスト検索も可能になった。メモ一覧をサムネールで表示する「ギャラリー表示」に切り替えることもできる。

メモはギャラリー表示や検索機能に対応

 ただし、一部の機能は、パブリックベータ版には実装されていないようだ。iOS 14の新機能一覧では、ブラウザやEメールのデフォルトを変更できることもうたわれていたが、現時点では設定にそのようなメニューは見当たらなかった。実現すれば、Safariやメールアプリ以外のブラウザやメーラーを標準機能として使うことができるようになる。Safariやメールアプリも十分高機能だが、ChromeやGmailを代わりに使いたいというときに、重宝しそうだ。

 現時点ではパブリックベータ版のため、冒頭で述べたように、万人にはお勧めできないが、iOS 14の世界をいち早く体験してみたい人は、ぜひインストールしてみてほしい。ホーム画面の設計が大胆に変わったことで、これまでのiOSとは別物と感じるだろう。ウィジェットやAppライブラリの登場によって、ユーザーのアプリの選別がさらに進む可能性も高そうだ。

【石野's ジャッジメント】
ホーム画面の使いやすさ ★★★★
ウィジェットの種類   ★★★
iOS13からの進化度   ★★★★★
*採点は各項目5点満点で判定

取材・文/石野純也

慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

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