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災害時に備えてペットに普段からしつけておきたいこと、一緒に避難をする際に気をつけたいこと

2020.07.24

近年、増えている自然災害。ペットを飼っている人は、家族の一員としてペットの防災準備も行っておきたいものだ。そこで今回は、ペット災害危機管理士に、ペットの防災準備について聞いた。前編の記事ではペット向けの防災用品リストを紹介した。今回の後編ではペットの防災準備としてのしつけや避難について紹介する。

【取材協力】
鈴木清隆さん
神奈川県箱根町在住 合同会社スプラウト代表。全日本動物専門教育協会認定 ペット災害危機管理士R1級講師/防災士/箱根町消防団所属
箱根町にてペットと泊まる宿を経営していた経験により、ペットと災害についての啓蒙活動を行っている。
一般社団法人 全日本動物専門教育協会
環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」

災害時に備えて、普段からしつけておきたいこと

今回話をしてくれたのは、一般社団法人 全日本動物専門教育協会認定 ペット災害危機管理士R1級講師の鈴木清隆さんだ。鈴木さんによれば、基本的に、ペットの災害対策は環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」に沿って行うという。今回も、このガイドラインに沿って解説してもらった。

災害時に備えて、普段から犬や猫などのペットにはどのようなしつけをしておくべきか。

1.基本的なしつけ

「犬の場合、基本的なしつけとして『待て』『おいで』『お座り』『伏せ』などを行っておくのをおすすめします」

2.ケージなどの中に入ることを嫌がらないようにしておく

「ケージなどの中に入ることを嫌がらないようにしつけておく必要があります。避難中や避難所では必須のことであるためです」

3.避難所での生活に影響すること

「不必要に吠えない、人や他の動物を怖がったり攻撃的になったりしない、決められた場所で排泄ができるようにする、色々な種類のフードが食べられるようにするといったことは、避難所での生活に大きく影響します」

4.避難所に入れる前提条件・接触の多い避難所生活で自分のペットを守るためのこと

「狂犬病予防接種に加え、各種ワクチンを接種すること。また犬フィラリアやノミダニなどの寄生虫の予防、駆除を行うこと。シャンプーやトリミングにより身体を清潔に保つこと。これらは、避難所に入るための前提条件となりますし、他のペットとの接触の多い避難所生活で、自分のペットを守るためにも必要なことです」

5.逸走時の繁殖防止

「万が一、逸走してしまったときの繁殖防止のために、不妊去勢措置を行います。不妊去勢措置は性的ストレスの軽減、感染症予防、無駄吠え等の問題行動を抑制するといわれています」

ペットと一緒に避難する際に気を付けること

続いては、ペットと一緒に避難することになったときに、飼い主はどのようなことに気を付ければいいか、見ていこう。

1.飼い主の安全確保・状況確認

「災害時にペットを守るのはその飼い主であることから、まずは飼い主が無事でいることが重要です。自分自身の安全が確保できてからペットの安全を確保すること。地震のとき、小型犬や小猫なら抱きかかえて机や椅子の下へ、もし机や椅子がなければ部屋の中央で頭を抱え姿勢を低くします。風水害の場合は状況を見て、2階以上の垂直避難を行います。

突然の災害においては、ペットもパニックになり、いつもと違う行動をとることがあるため、ペットを落ち着かせるとともに、逸走やケガなどに注意すること。ラジオやテレビ、行政のホームページなどから正確な被災情報を積極的に得るように努めることが大切です」

2.避難の判断

「飼い主は、得られた情報をもとに、自宅や地域の状況を確認し、避難するか自宅に留まるかを判断します。自宅が危険な場合や避難指示が出ている場合には、飼い主の安全が確保できる範囲において、ペットを連れて指定緊急避難場所や安全な場所へ避難します。

避難所以外の避難(分散避難)も選択肢です。災害時には、避難所に行くことだけが避難ではありません。在宅避難やホテル、親戚や知人宅への避難も選択肢としてあります。自宅が頑丈な建物の高層階や危険な区域でないなど、安全が確保されている場合は自宅に留まりましょう。新型コロナウイルスの感染リスクのある状況では、ホテル、親戚や知人宅への避難は、避難所での3密(密閉・密集・密接)を避けるためにも有効です。

発災時にペットと離れた場所にいる場合は、災害の種類や自分自身の被災状況、周囲の状況、自宅までの距離、避難指示などを考えて、ペットを避難させることが可能かどうかを飼い主自身が判断します。平常時から、留守の際のペットの避難について、家族や地域住民との協力体制を構築しておくことも重要です」

3.迷子札やマイクロチップで離ればなれになったときの対策を

「過去の災害においては、ペットが飼い主と離ればなれになってしまう事例が多数発生しましたが、保護するまで多大な労力と時間を要するだけでなく、その間にペットが負傷し、衰弱・死亡する恐れもあります。そのような状況を想定し、事前に準備をすることとして、外から見えて誰でもすぐにわかる『迷子札』などをつけること、そして脱落の恐れがなく、確実な証明となる『マイクロチップ』を装着し、日本獣医師会などに所有者情報の登録を行っておくことで返還の可能性を高めることができます」

4.「同行避難」と「同伴避難」の違いを正しく理解しよう

「環境省はペットとの同行避難を推奨しています。同行避難とは、『避難行動』を示す言葉であり、指定避難所でペットを人間と同室で飼養管理することを意味するものではありません。一方で、同伴避難とは、避難所内で飼い主とペットが『同居』できることであり、同行避難をさらに押し進めた避難行動です。全国に先駆けてペット同伴避難を実行したのは、平成30年7月豪雨の際に開設した岡山県総社市でした。

この同行避難と同伴避難の違いを知らず、混同して理解していると今後の災害時に避難した際、トラブルに発展する可能性もありますので、正しく理解しておきましょう」

ペットの防災準備として、しつけや避難について紹介してきた。現在は新型コロナの感染拡大があり、避難についてはまた異なる対応が必要になりそうだ。必ず正しい情報に沿って行動したい。

また、状況の変化に対応するためにも、平時からこれらの基本的な防災準備を実施しておくことが重要といえそうだ。

取材・文/石原亜香利

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