
付き合い始めが楽しいのは、当たり前。男女の絆の真価は、恋の魔法が解けた後にわかると言われている。
今春からNetflixで独占配信されている映画『ラブバード』は、別れ話を切り出した途端に命がけで協力せざるを得なくなったカップルを描いたラブコメディ。
監督は『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』のマイケル・ショウォルター。
あらすじ
交際をスタートした当初は甘い愛の言葉をささやきあっていた、ジブランとレイラニ。
――あれから4年。もはやふたりの間にロマンチックな雰囲気は一切なく、ケンカを繰り返すカップルになっていた。
一緒に車に乗っていても、どんどん険悪なムードになるばかり。
どちらからともなく別れ話を切り出した瞬間、自転車に乗った男性を轢いてしまう。
自転車の男性はケガをしているにもかかわらず、ふたりが声をかけても逃げるように走り去る。
その直後に車に飛び込んできたのは、警察官を名乗る男性だった。自転車の男性は逃亡中の容疑者なので一緒に追いかけてほしい、と男性は言う。
ジブランとレイラニは言われるがまま車を走らせ、自転車の男性を発見。しかし自称警察官の男性は、自転車の男性を殺害して逃走してしまった。
残されたふたりは、通行人によって殺人犯と勘違いされる。話し合いの末、ふたりは警察から逃亡しながら真犯人を見つけることを決意する。
見どころ
もはやロマンチックさも色気も皆無だが、熟年夫婦のような抜群のコンビネーションを見せるジブランとレイラニ。
逃亡中にスーパーで購入したダサすぎる服に着替えて、ギャーギャーと叫びながら次々とピンチを共に乗り越えていく。
とことんカッコ悪い姿をお互いにさらけ出したふたりは、運命のいたずらによって絆の強さに気付くのだ。
周囲の人からも「いいカップルだな」とやたら褒められているジブラン&レイラニが、“本当の愛はお洒落なものじゃない”ということを教えてくれる、明るい作品だ。
倦怠期を迎えて悩んでいるカップルや夫婦に、ぜひお勧めしたい。
Netflix映画『ラブバード』
Netflixで独占配信中
文/吉野潤子
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