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花火が肺にとってリスクになる可能性、米ニューヨーク大学の研究報告

2020.07.27

花火は有害? 肺を傷つける金属を放出する可能性

花火シーズン到来だが、米国から、花火が肺にとってリスクになるという研究結果が報告された。

肺を傷つけることのある有害な金属が、花火によって大気中に放出されている可能性があるという。米ニューヨーク大学(NYU)ランゴン・ヘルスのTerry Gordon氏らが「Particle and Fiber Toxicology」7月2日オンライン版に報告した。

花火には、夜空を鮮やかに彩る色を出すためにさまざまな金属が使われている。Gordon氏らは、米国で市販されている12種類の花火の成分を調査した。その結果、2種類に有害となり得るレベルの鉛が含まれていたという。

「多くの人は花火を楽しむ時、爆風などで怪我をしないように注意している。しかし、われわれの研究から示された、花火から放出される煙を吸い込むことが人体に長期的なダメージを与えるかもしれないというリスクは、今までほとんど注目されることがなかった」とGordon氏は語る。

Gordon氏らの研究では、まず12種類の花火を実験室内で発火させ、放出された粒子状物質を収集し、含有成分の分析を行った。

次に、この粒子状物質を希釈してマウスの生体内、およびヒトの肺組織を用いた試験管内で、その影響を調べる実験を行った。その際、曝露量は、マンハッタンの大気中の汚染物質と同程度になるように調節した。

結果は前述のように、2種類の製品で鉛の量が有害なレベルを超えていたことに加えて、5種類の製品では、細胞の損傷や死滅にもつながるプロセスである、酸化の有意な亢進が認められた。これらの花火には、鉛のほかに、チタンやストロンチウム、銅などが含まれていることが多いという。ストロンチウムは花火の赤、銅は青の表現に用いられる。

同氏らはさらに、米国の環境保護庁(EPA)が大気環境調査のため米国内数十カ所で採取した、14年間の大気試料を分析した。

その結果、花火が行われることが多い独立記念日や大晦日の前後に採取された大気試料には、それら以外の日に採取された大気試料と比べて、有害な金属の量が多く含まれていることが明らかになった。

「人々がこれらの物質に曝露される時間はわずかなものだ。しかし、日常的に吸い込んでいる大気汚染物質と比べると、有害性は大幅に高い」とGordon氏は指摘している。同氏はこの研究結果に基づき今後、各地域の保健当局と花火メーカー、EPAをはじめとする規制当局との間で情報を共有し、潜在的なリスクについての注意喚起をする予定だという。

なお、同氏は「われわれの研究は、花火から放出された有害な金属の曝露機会が1回だけの場合の影響を検討したものであり、この領域の研究としてはまだ初期段階に過ぎない。曝露を繰り返した場合に、より影響が大きくなることが懸念される」と付言している。

米国花火協会によると、米国民全体で1年間に2億5800万ポンド(1億1700万kg)を超える花火が購入されているという。また打ち上げ花火は、祝日に限らず、遊園地やコンサート会場、スポーツ会場などの日常的なイベントに使用されている。(HealthDay News 2020年7月2日)

Copyright © 2020 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://particleandfibretoxicology.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12989-020-00360-4

構成/DIME編集部

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