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米FDAが新型コロナに対する抗マラリア薬の緊急使用許可を撤回

2020.07.15

米FDAがCOVID-19に対する抗マラリア薬の緊急使用許可を撤回

米食品医薬品局(FDA)は6月15日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として2020年3月28日に緊急使用を認めた抗マラリア薬のクロロキンおよびヒドロキシクロロキンについて、許可を取り下げることを発表した。FDAは、両薬剤について、臨床試験以外で使用すべきではないとしている。

クロロキンおよびヒドロキシクロロキンは共に、マラリアの治療および予防に用いられるFDA承認の抗マラリア薬である。

後者は、慢性円板状エリテマトーデスや成人の全身性エリテマトーデス、関節リウマチなどの自己免疫疾患に対する治療薬としての承認も受けている。

FDAは、添付文書通りに使用する限り、これらの薬剤は安全かつ有効であるとしてきたが、この3月に、臨床試験に参加できない状況にあるCOVID-19の入院患者に対する治療薬として、両薬剤の適応外使用を許可していた。

しかし、FDAは4月24日に、両薬剤により深刻で致死的となり得る心拍リズムの乱れが引き起こされる可能性があることを警告していた。

また、5月22日に「The Lancet」に掲載された論文でも、COVID-19治療薬としての両薬剤の有効性と安全性に対して疑問が呈されていた。ただし、この論文は、データの信憑性への疑問から、6月4日に撤回された。

さらに、6月3日に「The New England Journal of Medicine(NEJM)」に発表されたランダム化臨床試験では、ヒドロキシクロロキンに、プラセボを上回るCOVID-19の症状の抑制効果は認められなかったことが報告されている。

この試験は、821人(うち719人がCOVID-19罹患者との濃厚接触者)の被験者を、ヒドロキシクロロキン投与群とプラセボ投与群にランダムに割り付けて、同薬剤の発症抑制効果を調べたもの。

その結果、COVID-19を発症した人の割合は、ヒドロキシクロロキン投与群で11.8%、プラセボ群で14.3%であり、有意差はなかった。

また、ヒドロキシクロロキン投与群では、40.1%の人に、吐気や下痢といった副作用が認められた(プラセボ群では16.8%)。

この結果は、ほかの新たなデータとも一致する。例えば、ある報告では、両薬剤を推奨通りの用法で用いても、新型コロナウイルスを死滅させたり増殖を抑制したりする効果は見られなかったとしている。

FDAは、こうした最新の科学的データに基づくと、クロロキンおよびヒドロキシクロロキンは、COVID-19の治療薬として「効果的である可能性は低い」とし、両薬剤の投与により生じ得る既知あるいは潜在的なリスクが、既知あるいは潜在的なベネフィットを上回るとの判断に至ったとしている。

なお、FDAの主任科学者であるDenise Hinton氏は、COVID-19の治療に対する両薬剤の承認を取り消すよう要請したのは、公衆衛生上の緊急事態における治療を監督する米国保健社会福祉省の一部門である生物医学先端研究開発局であると説明している。(HealthDay News 2020年6月15日)

Copyright © 2020 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
More Information
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-fda-revokes-emergency-use-authorization-chloroquine-and

https://www.fda.gov/media/138946/download

構成/DIME編集部

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