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自粛再開後の事業再開を成功に導く4つのポイント

2020.07.10

5月25日の緊急事態宣言全面解除から、少しずつ「日常」が戻ってきた。とはいえ、新規感染者数は増減を繰り返しており、依然として予断を許さない状況が続く。そんな中で、従業員の安全を守りつつ、利益を出すにはどうするべきかと頭を抱えているビジネスリーダーは多いに違いない。

そんなリーダーたちへのヒントとなるインタビューレポートがこのほど、外資系人材紹介会社ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社(以下、ヘイズ・ジャパン)により発表された。

同インタビューは、先日ヘイズのホームページで公開された「Lessons from China」において掲載されているもので、世界的な油圧機器製造会社、Manuli Hydraulics社の中国支社(蘇州)で中国及び東南アジア地域を統括するジェネラル・マネージャー、ルッカ・ポッジ氏が、ビジネスの生産性を早期に再起動させるために実践した方法を段階的に説明している。

Manuli Hydraulics社は、ルッカ氏の指揮下でタイムリーな対策を打ち出し、ロックダウン解除後わずか1ヶ月で蘇州工場の稼働率を90%まで回復させることに成功。ルッカ氏は、従業員のマネジメントを4段階に分けて行い、迅速な事業再開を成功させた。

事業再開を効果的に行うための4つの段階的なポイント

■1.復職させる従業員を特定する

Manuli社はまず、蘇州の職場以外の場所で足止めされたり、隔離・在宅指示を受けている従業員について調査を行い、実際に職場復帰できる従業員を特定した。

次に、職場復帰できる従業員と出来ない従業員を選別。「当時は移動手段がなく、顧客を訪問したり、蘇州を離れることは出来ませんでした。このため、営業部門は全員リモートワークに切り替えました。IT部門や会計部門でも多くの従業員がリモートワークとなりましたが、調達やサプライチェーン、人事、環境・健康・安全(EHS)など主要業務を担当している従業員は、直ちに職場復帰する必要がありました」とルッカ氏は述べている。

■2.心と体に安全な職場環境を提供する

ロックダウンが続く中、ルッカ氏が優先したのは、職場復帰する従業員たちのメンタルヘルス(心の状態)を把握することだった。「直ちに管理職を招集し、ロードマップを個別に作成して従業員の意欲を確認した。気持ちよく職場復帰してもらうだけでなく、モチベーションも維持してもらう必要があったのです」と同氏は語る。

この過程で、健康と安全に考慮した対策を確立している職場では、従業員も想定通りに復職していることが明らかになった。

「従業員は、自宅から出ることに恐怖心を抱いていました。しかし、会社がウィルス蔓延防止策として非常にロジカルな対策を整備していることがわかると、安心して工場に復帰できるようになりました。安全に働くことができると分かったからです。不安は、自分がコントロールできないことや理解できないことへの恐れから生まれます。解決可能であると理解できれば、不安は収束します。」

「これが分かった後、私はこの心理に焦点を当て、従業員に自分の目で安全に働けることを確認してもらい、安心してもらうことに努めました。こうした取り組みの中で、従業員もルールを守る大切さに気付き、通常業務の迅速な再開を実現したのです。」

■3.適切なツール整備を行い、ネットワークを強化する

テクノロジー面において、Manuli社はSkype for BusinessやMicrosoft Teamsなど、リモートワークやビデオ会議で使用できる十分なインフラを備えていたことで、業務の中断を最小限に食い止めることができた。

ルッカ氏は、「当社では、すでに殆どの部署でリモートワークに必要な環境が整えられていました。オンラインプラットフォームやノートパソコン、デスクトップパソコンも備えていますが、管理業務には主に携帯電話を活用しています」と説明している。

ルッカ氏が重視していたのは、コミュニケーションを効率的に実行するツールの整備。「当社のツールを通じて、ファイルや画像、データを毎日安全にやり取りすることができました。」と同氏は述べている。

今後は、ハイブリッドな働き方(テレワークと出勤を組み合わせる勤務体系)を導入する企業が増えることが予想される。現在技術インフラの強化に取り組んでいる企業は、このように異なる形態で働く社員間の連携を統合できるツールの整備を検討することをお勧めする。

■4.段階的に従業員の職場復帰を促す

上記の対策が整備されたこともあり、Manuli社は徐々に他の従業員の復帰に向けて準備する一方で、他の業務も進行させた。

「3月15日以前に、営業部門の従業員に復帰を促しました。新たな計画やプロジェクトを始動する必要があったのです」とルッカ氏は語ります。

「支払いを円滑に進め、営業部門や他部門とのコミュニケーションをスムーズに進めるために、会計部門のスタッフも必要でした。必要な従業員が揃い、1ヶ月後には平時の状態に戻ることが出来ました。この結果、3月には予想を上回る業績を挙げることが出来たのです。」

ヘイズ・ジャパンのマネージング・ディレクター、リチャード・アードリー氏は、日本の現状に鑑みながら、次のように述べている。

「ルッカ氏は優先事項を絞り込み、従業員の効果的な支援とマネジメントを行い、生産性を強化することができました。必要な従業員から順次職場に復帰させる一方で、適切な技術を導入してハイブリッドな働き方を推進し、かつ十分な安全対策を実行することによって、従業員の完全職場復帰を早期に実現するとともに、彼らの安全や健康を損なうことなく企業を成長軌道に乗せることに成功しています。事業再開に向けて動き出した日本企業にとってルッカ氏の助言が一助になりますよう祈念しております。」

出典元:ヘイズ・ジャパン
https://www.hays.co.jp/ja/home

構成/こじへい

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