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ドライアイの自覚症状と抑うつ症状に関連性、順天堂大学大学院研究報告

2020.07.10

ドライアイの自覚症状の重症化と抑うつ症状の深い関係性

近年、デジタル作業の増加やストレス社会により若年層を中心に「ドライアイ」に陥る人が増えている。ドライアイとうつ病はホルモン、代謝、神経学的不均衡などの共通した危険因子を持つことから、多くの人に併発している可能性があるという。

今回、順天堂大学大学院医学研究科眼科学の村上 晶 教授、猪俣 武範 准教授らの研究グループは、リサーチキットを用いて開発したiPhoneアプリケーション「ドライアイリズム®︎」によるクラウド型大規模臨床研究を実施した結果、ドライアイの自覚症状が重症化するほど抑うつ症状を併発することを明らかにした。

今回の研究では、 iPhoneアプリ「ドライアイリズム®️」を対象期間にダウンロード(ダウンロード数:18,891回、収集した個別医療データ:21,394)した国内のユーザーの中から(1)基本情報(年齢・性別など)、(2)病歴(高血圧・糖尿病・血液疾患・脳疾患・心疾患・腎疾患・肝疾患・悪性腫瘍・呼吸器疾患・花粉症・精神疾患・眼手術歴など)、(3)生活習慣(コーヒー摂取量・コンタクトレンズ装用の有無・点眼使用の有無・モニターを見る時間・睡眠時間・喫煙・飲水量など)に加え、(4)ドライアイ疾患特異的問診票であるOcular Surface Disease Index (OSDI)、(5)自己評価式抑うつ性尺度であるSelf-rating Depression Scale (SDS)などに回答した4.454名を対象とした。

OSDIでは13点以上をドライアイ症状ありと定義、 SDSでは40点以上を抑うつ症状ありと定義し、対象者のドライアイの自覚症状と(1)~(3)などとの関連や、ドライアイの自覚症状と抑うつ症状の関連を解析した結果、4,454名の研究対象者のうち、74.0%(3,294名)にドライアイ症状を、73.4%(3,271名)に抑うつ症状を認めた。

このうち、ドライアイ症状ありの中の抑うつ症状ありは78.8%(2596/3294名)。さらに、ドライアイの自覚症状が重症化するほど抑うつ症状も悪化傾向にあることがわかった。また、重症のドライアイの自覚症状は正常と比較して3.29倍抑うつ症状を併発しやすいことが判明した。

これにより、スマートフォンアプリを用いてドライアイの自覚症状をモニタリングすることで抑うつ症状の有無を提示できる可能性があるため、抑うつ症状に対する早期の予防および効果的な介入につながることが期待できる。

さらに研究を進めることで、人工知能を用いた個別のドライアイやうつ病の発症予測アルゴリズムを創出したいと考えているという。これにより将来のスマートフォンアプリを使った個別化医療や先制医療に資することが可能になる。

原著論文
タイトル: 「Association between Dry Eye and Depressive Symptoms: Large-Scale Crowdsourced Research Using the DryEyeRhythm iPhone Application.」
タイトル(日本語訳) : ドライアイと抑うつ症状の関連: ドライアイリズムを用いたクラウド型大規模臨床研究
著者: Inomata T1, Iwagami M2, Nakamura M3, Shiang T4, Fujimoto K1, Okumura Y1, Iwata N1, Fujio K1, Hiratsuka Y1, Hori S1, Tsubota K5, Dana R6, Murakami A1
著者(日本語表記): 猪俣武範1、岩上将夫2、中村正裕3、Shiang Tina4、藤本啓一1、奥村雄一1、岩田七奈美1 、平塚義宗1、堀 賢1 、坪田一男5 、Dana Reza6、村上 晶1
著者所属: 順天堂大学1 、筑波大学2、東京大学3、マサチューセッツ大学4、慶應義塾大学5、ハーバード大学6
掲載誌: The Ocular Surface

構成/ino.

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