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コロナ禍で不動産のオンライン内見需要が急増、現地に行かなくてもどれくらい様子が確認できるのか?

2020.07.06

新型コロナウイルスの感染拡大は、今まで”対面営業”が当たり前だった業界に多大な影響をもたらしている。相談から契約まで、店舗を訪れることが前提の不動産業界もその一つだ。

そのような状況の中、注目を集めているのがLIFULL HOME'Sが提供するオンライン内見ツール。対象物件を選んだら日程を調整し、専用アプリをダウンロード。約束の時間にアプリを起動するとオンラインで不動産会社の人と繋がり、ビデオ通話でリアルタイムに室内を見せてくれる。このツール、コロナ禍において利用者が急増しているという。

そこで今回、LIFULL HOME'S事業本部長 伊東祐司さんに、新型コロナウイルスが不動産業界へ与えた影響、オンライン内見ツール「LIFULL HOME'S LIVE」についてお話を伺った。

【取材協力】

LIFULL HOME'S 事業本部長 伊東祐司さん

オンライン内見を利用したユーザーの感想は?

――新型コロナウイルスの感染拡大により各業界でかなり大きな影響、変化が出ていると思います。不動産業界の状況はいかがでしょうか?

4月のはじめに緊急事態宣言が出されましたが、不動産業界では3月下旬から深刻な影響が出始めました。今、全国に3万店舗ほどの会員(不動産会社)がいまして、毎月アンケートを取りプレスリリースで発信をしているんです。それによると、不動産会社の95%以上は何かしらの影響が出ていることがわかります。

引用:LIFULL HOME'S調査<第3回 新型コロナウイルス感染症に対する不動産事業者の意識調査>

2020年5月20日に出したプレスリリースのアンケート結果では、「(前年同月と比較した)4月の売り上げが50%以上減少した」と回答したのは約25%、約4分の1にものぼっています。その時期は緊急事態宣言の真っ只中でしたので、さらに5月はもっと悪くなるだろうと予想されていました。

引用:LIFULL HOME'S調査<第3回 新型コロナウイルス感染症に対する不動産事業者の意識調査>

――企業でも「オフィスを持たない」というような流れがあるようですね。

はい。私の周りでも大手IT、スタートアップを中心に「オフィスの一部を解約」など、オフィスを持たない形態にトライしている企業も増えています。コロナウイルスが今後どうなるか見通しが立たない部分があるため、今後の状況次第でまた変わってくるかとは思うのですが。

――不動産を探しているユーザー側の変化はありますか?

ユーザーに行ったアンケート調査によると、実は「家探しを中止した」という方はわずか7%ほどでした。ほとんどの方は、家探し自体はやめていないんですね。

引用:LIFULL HOME'S調査<新型コロナウイルス感染症の影響による生活者の住み替え行動に関する調査>

ただ、ちょっと状況が読めないので「一旦延期します」とか「様子見します」など、時期をずらすような傾向が見られました。情報収集は継続するんだけれども、来店や内見は控える。「密」を避けるため、「見たくても見られない」と言うような状況でしたからね。

緊急事態宣言が解除された後は、だいぶ人が戻ってきているようです。飲食店などを見てもそうですが不動産業界も同じで、「予約制にする」「時間帯を分ける」「アルコール消毒の徹底」など、みなさんルールをしっかり決めて「気をつけながら営業」をしています。

――オンライン内見ツールの利用者が増えているそうですが、具体的にどのようなことができるのでしょうか?

2017年10月から提供している「LIFULL HOME'S LIVE」というオンライン内見ツールです。これまでは遠方で直接物件を見に行けない方の利用が中心でしたが、コロナウイルスの影響で「対面を避けたい」という方の利用がかなり増えています。

さらに、5月の前年比利用増加率はなんと59倍にも及ぶという

このツールでは、ユーザーと不動産会社の方がオンライン(ビデオ通話)で繋がり、リアルタイムに相談や物件の内見ができます。ユーザーは無料で利用でき、導入している不動産会社から月額をいただく仕組みです。ただ、この状況ですので2020年9月末まで不動産会社に無償提供を行っています。

宅建業法で物件の契約時には「重要事項説明」が義務付けられているのですが、2017年10月から賃貸に関してはそれをオンラインで行えるようになりました(IT重説)。不動産会社によりますが、一度も対面せずに契約まで完結させることも可能です。ただし、「宅建業法の37条」の書面発行義務は残っているため、郵送などによる書面のやりとりは必要ですが。

最新情報(6月中旬時点)では、掲載している物件総数390万件のうち、オンライン内見が可能な物件は 53万件。内見はできないものの、最初の相談をオンラインでできる物件は108万件ほどあります。

――物件を直接見ないで決めるのは、なかなか勇気がいることかと思うのですが、実際利用された方の満足度はいかがですか?

オンライン内見を利用していただいた方は、「実際の内見とそんなに変わらない情報量を得られた」「部屋の雰囲気がつかめた」と、とても満足度されています。たしかに、まだ過渡期で「実際に見たい」という方もいるとは思うんですけれども、テクノロジーが進化してより鮮明に情報を伝えられるようになると、利用者はさらに増えていくのではないかと思います。

オンライン内見は、不動産会社の営業マンがその場に行って生中継しているため、コミュニケーションを取りながら内見できるのがメリットです。要望があれば「コンセントの位置確認」や「棚のサイズを測る」といったこともできます。駅までの道のりを実際に歩いて周辺の環境も伝えているという不動産会社もありますね。

大手不動産会社さんから伺ったところ、「吟味した物件を一件だけ」をオンライン内見するパターンが多いようです。ユーザーさんが遠慮している部分もあるのかもしれませんね(笑)。あとは、昨今の不動産ポータルサイトは写真などの視覚的情報が充実していますし、周辺情報もGoogleのストリートビューなどを使ってある程度イメージができます。そのため、「内見で最終確認をする」という方が増えていますね。

――不動産業界は今後どのように変わっていくのでしょうか?やはりオンライン内見が主流になりますか?

正直、コロナ影響がまったく読めないんですけれども、長引くのは間違いないと思っています。不動産も今まで「オンラインで商談、内見すること」は、あまりありませんでしたが「定着せざるを得ない状況」なのかなと思っています。会わずに効率的に営業する手段の一つですね。

「オンラインだけ」「対面だけ」というように「どちらかだけ」とするのではなく、たくさんの選択肢を用意しておいて、ユーザーに選んでもらうというようなやり方が今後の不動産業界に大切な要素だと考えています。オンライン内見が可能な物件数はもちろん増やしていくんですけれども、基本的には”横のチョイス=選択肢”を増やしていくということに力を入れていきたいです。

――より自分に合った部屋探しができるようになっていきそうですね。本日はありがとうございました。

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