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より成果が問われる時代に〝会社にいるだけ〟の人材は要らない!いま必要なのは学び直しに不可欠な「独学力」

2020.06.29

 発売中のDIME8月号では「新しい働き方マニュアル」と題し、コロナ時代を生き抜くヒントを識者31人に取材している。今回はその中の一人である経済学者 野口悠紀雄氏の取材の中からスペースの都合で本誌に盛り込めなかった内容を大幅に追加し、ご紹介する。

『「超」整理法』(中公新書、1993)の3部作で、個人の生産性を最大化することを説いき続ける一橋大学名誉教授の野口悠紀雄さん。彼は、今後は会社に出社することではなく、成果を出すことが求められてくる。そのためには自分自身を常にアップデートし続け、成果に結びつける必要がある。では、何を、どのようにして学べば良いのか? 社会人の学び直しの秘訣を聞いた。

野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)
一橋大学名誉教授。早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問。東京大学工学部卒業後、大蔵省入省。1993年に個の生産性の最大化させるテクニックをまとめた『「超」整理法』で一世を風靡。同書は、時間の先後関係に着目し、情報は整理せずに、検索することを提唱するなど、PCやスマートフォン、インターネットが普及する時代を先取りした仕事術を説き、ライフハック本の「古典」として、その先見性が再評価されている。

[野口氏の考えるコロナ時代の3つの提言]

・本格的な成果主義の時代に、会社にいるだけの人間はいらない
・ビジネスパーソンも学びが必須に。必要なのは、専門知識と英語
・学校には行くな、独学せよ。誰かに教えることで習慣化を

人事評価の軸は会社にいることから成果へ

「日本企業の場合、今まで長時間労働が当たり前で、会社に『いる』ことが重要でした。しかし、コロナ禍でテレワークに変わり、成果でしか評価ができなくなりました。今後は日本でも成果が重視され、会社にいることを良しとしてきた「いるか族」は淘汰されるでしょう」

 こう話すのは、一橋大学名誉教授で、90年代から個の生産性を高めるための仕事法を提案し続けている野口悠紀雄氏だ。

 経団連では、1月末に発表した「2020年版 経営労働政策特別委員会報告」で、いわゆる日本型経営の象徴ともされてきた「いるか族」型の働き方をメンバーシップ型、成果主義や能力主義と親和性の高い働き方をジョブ型と大別し、両者がうまくミックスしていくことを提唱している。両者は、どちらが優位というものではないが、野口氏は、産業構造が高度化していくなかでメンバーシップ型だけでは通用しないと警鐘を鳴らす。

 そして、成果主義に変わると、何が変わるのか? 野口氏は 「成果主義になると、ビジネスパーソンには積極的に学び、自分を高め続けることが求められる」と話す。では、どんなことを学ぶ必要があるのか?

「まず学ぶべきは、専門知識と外国語です。専門知識として何を学ぶべきかは人によって違いますが、FinTechやAIなど、発展著しい分野を学ぶのはひとつの選択肢になるでしょう。

 外国語は国際語としての英語がメインだと思います。英語は、何も語学学校に行く必要はありません。専門領域の単語を身につければ、文法は高校卒業レベルでいい。例えば、累進課税は英語で progressive taxation といいます。こうした、各分野の専門用語は、語学学校では教えてくれません。ビジネスにおいては日常的なコミュニケーション英語より、専門分野で使われる用語を覚えていくことが大切です」

 野口氏の話で、押さえておきたいポイントは、インターネットを利用したほうが、実践的で、役に立つ知識が身につくというところ。言い換えると、学び=学校ではないということだ。世の中には、「社会人の学び直し」「リカレント教育」など、もっともらしい売り文句で学校に入学することや、さまざまな教材が売られているが、そうしたものよりも無料で利用できるインターネットのコンテンツのほうが充実している、と野口氏は指摘するのだ。

学びの本質は独学。継続するために、教える

 言われれば当たり前のことだが、学びは、自分が未来のために行なうことで、人に押しつけられてやるものではない。学びの基本は、独学にある、と野口氏は言う。

「とくに強調したいのは、学びは、自発的な行動であること。つまり、独学がメインで、学校はそれを補うもの。きちんと目的を持たないと、学校に〝いるか族〟になりかねません。自分に必要なこと、目標を設定し、独学でベースを作る。学校に行くことはやめましょう。ただし、カリキュラムの指導や、同じ目標を持つ仲間と交流できるのは学校の利点です」

 とはいえ、どうやって独学を始めたら良いのだろう、と感じる方も少なくないはず。そうした方のために、野口氏の『「超」独学法 AI時代の新しい働き方へ』(角川新書、2018)という著書を繙いてみよう。

 新しい時代が到来している。

 勉強の必要性が高まるとともに、独学で勉強することが容易になった。

 ウェブや検索を利用することで、20年前には想像もつかなかったほど効率的に独学を進めることができる。このチャンスをうまく活かすことができるかどうかで、その人の将来は大きく違うものになるだろう。

(中略)

 第1章では、独学を「とにかく始める」ことを提唱する。周到な準備をしてからおもむろに歩み出すのではなく、とにかく始めるのだ。

 何事においても最初の一歩を踏み出すことができれば、物事は進展する。難しいのは第一歩を踏み出すことだ。

 多くの人は、勉強するなら学校に通わなければならない。あるいは先生につかなければならないと考えている。しかしこれは、独学の可能性を具体的に検討した上での結論ではなく、単なる思い込みである。

 独学が難しいというのも、思い込みにすぎない。このような考えから脱却することが重要だ。

同書3~4ページ

 この本では、野口氏自身が独学で、知識を増やしてきたことが披露されている。ちなみに野口氏は、大蔵省に入省し、その後、一橋大学や東京大学で教鞭を執る。ただし、学生時代は応用物理を専門に勉強をしていて、経済の知識を身につけたいと考え、経済職の公務員試験を受験したエピソードも紹介されている。戦時体制期に生まれた「日本型経済システム」が日本の高度成長の道備えをしたが、その「1940年体制」こそが、日本経済を蝕んでいると喝破した『1940年体制』(東洋経済新報社、リンクは2010年の増補版)など経済関連の著書が多いが、学生時代の専門は、まったく畑違いの分野だったのだ。それゆえに、PCやインターネット、そしてスマートフォンのインパクトが肌感覚でわかる、というのが野口氏のユニークな点だ。

 こうした知性が学校ではなく、独学で培われたというのは、多くのビジネスパースンの励みになるに違いない。

 ただし、勉強を始めてみたけれど、継続ができない、つらい、という方は少なくないはず。その点も、独学の先輩は、しっかりとお見通しだ。

「学びは、どう習慣化するかが課題です。これを解決するには、人に教えるのがいちばん良い。ブログでもSNSでも、自分が学んだことを発信し、次々に学ばなければいけない状況に自分を追い込む。誰かに教えなければという状況にしておくと、モチベーションが維持できるはずです」

 試しに、野口氏のnote「野口悠紀雄|note」を見ていただきたい。ここでは、野口氏が取り組んでいる様々な学びと出会うことができるはず。このようにして、どんどん情報発信をして、相手に自分の気づきを提供していく。これが、学びの継続の肥やしになる。

 ぜひ、あなたも、この文章を読んだ今から、学びのアクションをしてみてはいかがだろう?

※この記事は、6月16日に発売された『DIME』8月号「各界の識者31人が大胆提言![ポストコロナ時代を賢く生き抜く!]新しい働き方マニュアル」の内容を、加筆修正したものです。特集の詳細は、本誌をご覧ください。

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※電子版には付録は同梱されません。

取材・文/橋本 保

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