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弁護士が解説!有給休業か無休か、休業手当の要否、新型コロナウイルスで急増する労務トラブルの対処法

2020.06.26

新型コロナウイルスによる労務トラブル対策

今、新型コロナウイルスによる労務トラブルが急増中。会社は従業員が「37.5度の熱があり休業させてほしい」と申し出があった場合どう取り扱ったらよいのか。

今回は弁護士法人iの新型コロナウィルス対策に関するレポートを紹介しよう。

社内の感染症対応について(無給/有給休業)

まず大原則として想起したいのが「ノーワークノーペイの原則」。「労働契約は、労働者の労務提供と使用者の賃金支払いを前提した双務契約である」という大原則から考える。

これは、労働者の責に帰する、もしくは使用者・労働者ともに責に帰しない自由により労務の提供が行われなかった場合は、賃金の支払義務は発生しないという原則だ。

この場合も従業員の労務提供が出来ないのであれば無給の欠勤扱いになる。ただ、従業員の意向により年次有給休暇を使用するのであれば有給扱いとなる。

一律休業(休業手当の要否)

では会社内で基準を設けて37.5度の熱がある場合には一律に従業員に休業要請する場合はどうだろう。

この場合休業手当(労基法26条)が「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。」と定めていることとの関係が問題となる。

微熱がある従業員(感染可能性ある従業員)を休業させることが「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当するのか。

法律への当てはめも社会通念を考慮する必要がある。現在世界中に蔓延しつつある新型コロナウイルス感染症はどう見ても常時ではない。非常時として考えるべきだ。37.5度の熱がある労働者について労働者の労務提供が出来ないと取り扱うべき。少なくとも使用者の責に帰すべき事由による休業の場合にはならないと考える。

従って、社内基準を超える発熱症状がある従業員を無給欠勤、有給があるならば本人の意向を確認した上で有給扱いとして構わない。

発熱以外の休業(休業手当の要否)

コロナウイルス感染症渦により得意先の発注キャンセルにより仕事がないので従業員を一律休業にする場合はどうだろう。先ほどの休業手当(労基法26条)の「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合」に該当するかが問題となる。

この場合に該当しないとすれば(休業手当なし)無制限に拡張され使用者の恣意により労働者が無給となる危険性が高い。

使用者側にとっては非常に厳しいが現段階の状況では社会通念上も休業手当の支払い義務が発生すると言わざるを得ない。

もっとも、天災事変等の不可抗力による休業の場合は、労働基準法の適用はない。隣国のように都市ごと封鎖するような事態になれば違った結論となりえる。

未曾有の事態だが、例えばこのような事態に備えて取引補償保険に加入してリスク分散を図るのも手段の一つ。第一非常時なので政府による救済施策、緊急支援が臨まれる。

構成/ino

新型コロナウイルス対策、在宅ライフを改善するヒントはこちら

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