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この手があったか!トイレを使った時に流れる水を検知する見守りIoTサービス「omu」

2020.06.21

LIXILグループの水まわり製品のノウハウとノバルスの給電・通信技術で水×IoTが実現

 IoTサービス機器にはバッテリー電池などの給電が必要となるが、一般的に水があるところでは電気機器はショートしてバッテリーや半導体などの部品が壊れたり、部品端子や接続部分が酸化、腐食したりして弊害が出ることが多い。

 シャワートイレなどトイレ内にも回路が組み込まれている製品を製造しているLIXILのノウハウを生かすことで、水まわりに電子回路を組み込むという発想にたどりついた。また、協業したノバルスは通信と給電の技術を持っており、ノバルスから供給された通信モジュールが本体内に組み込まれている。

 本体にある穴を水が通過することにより使用されたことを検知して、通信モジュールで知らせる。水は上から穴に入って下に通り抜けるだけで、本体内には全く水が入らない構造となっている。今回の技術は特許出願中で、今後さらにサービス展開を広げていく中でLIXILグループならではの強みとなると意気込む。

 NITTO CERAでは、@DIMEでも紹介した「KINUAMI」に続き、「omu」は2件目のクラウドファンディングとなるが、その意義について、NITTO CERA 取締役社長 浅野靖司さんはこう話す。

「Makuakeは資金調達というより、先行販売として捉えている製品も多い。今回のような新しいコンセプトを打ち出した商品の場合、価値に対して価格はどのくらいなら魅力があるのかなど、テストマーケティングの要素もあり、量産化を見据えた事業検証という意味合いも大きい。

 ノバルス社とオープンイノベーションとして協業しているが、スタートアップの会社とLIXILグループが組むことで、新しいものづくりとしての話題性もある。

 先行した『KINUAMI』は今年1月に商品をお送りして、現在は使っていただきながらコミュニケーションをしている段階だが、次期モデルを進めていく中で、ユーザーからの意見のフィードバックは非常に大きな利点となる。新製品というと従来のやり方では、ある程度構えて一気に出していくというパターンだったが、クラウドファンディングなら少量を製造しユーザーの声を反映しながら製品のレベルアップにつなげられる。

 テストマーケティング、話題性、ユーザーのフィードバックを取り入れた製品のレベルアップ、これらがクラウドファンディングならではの強みであると感じている」(浅野さん)

 今回協業したノバルスとLIXILグループの出会いは2017年の展示会。LIXILグループが新しい技術、パートナーを探すために情報収集していたときに、乾電池型の通信デバイスを展示していたのがノバルスだった。ノバルス側も同社の技術で見守りへの応用を考えていたことで、両者の協業が実現。当初はリモコンに組み込んで設置する形だったが、リモコンを付けるというのはハードルが高いと、モニター調査を通じてフィードバックや改良を行い、数回のバージョンアップを経て現在の完成形となったという。(下記画像はomu開発メンバー。左から浅野さん、森さん、稲田さん、ノバルス 代表取締役 岡部顕宏さん)

 クラウドファンディングの支援目標は200万円。支援プランはomu機器+6か月使用料込プラン9810円(税・送料込)~といくつかのパターンがあるので、詳細はサイトを参照のこと。また月額の使用料は1078円(税込)と手軽に続けられる料金設定となっている。

【AJの読み】コロナ禍で帰りづらい状況になった今こそ利用価値大

 一人暮らしの高齢の親が心配で見守り機器を設置するケースも多いが、親からすると「監視されている」という感覚も否めないのではないだろうか。「omu」は普段の生活にいかに溶け込ませるかを意識した製品だけあり、トイレタンクに置いてあるだけなので、手を洗う時に目に入るものの、あまり意識しないで済む。

 設備工事が不要でゲートウェイ設置の場合もコンセントに挿し込むだけ、見守られる側も普通にトイレを使うだけなので無意識に使える、月々のコストもお手頃と、ハードルが低いのが「omu」の大きな利点。新型コロナ感染の影響で、家族のもとへ気軽に帰れなくなっている現在、利用価値はさらに上がるのではないだろうか。

文/阿部 純子

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